見出し画像

ヒッティング動作のフェーズ

ヒッティング動作における動きの局面をどのように分けるのか?

いろいろなフェーズ表現があると思いますが、On Base Universityで言われているものを参考にヒッティングのフェーズを説明したいと思います。
個人的にはこれが野球界で共通認識になることを願っています。


準備とスイング


「準備」という言葉を使っているが、英語表記では"preparation phase”というらしい。準備段階や予備段階ということになる。

preparation:準備、用意、備え、仕込み、予備 etc…

まず、ヒッティングはスイングをしているかどうかで区切ることができる。
ではどこまでが準備でどこからがスイング動作になるのか?


準備フェーズ

準備フェーズのキーポジション
1.スタンス(stance):いわゆる構のこと。特に決まった形はない。

2.ネガティブムーブ(negative move):スタンスから捕手方向へ体重移動をする動作のこと。

3.ポジティブムーブ(positive move):ネガティブムーブから今度は逆に投手方向に体重移動をする動作のこと。並進運動

4.トゥータッチ/レディポジション(toe touch / ready position):ポジティブムーブの終わりあたりでつま先が地面にタッチされる瞬間。または、元々ついている場合は踵が地面に着く前の段階をレディポジション。


準備段階では、まだスイングは始まっていない。
ヒッティングの中で唯一、まだ能動的に動くことができる段階。つまりはこの準備段階はどんな投手が相手であったとしても崩されないようにすることが確率性を上げ、修正のポイントになってくる。

1.から4.の間に見られるロス動作は修正する価値があり、スイングに直結することを意味する。


スイングフェーズ

スイングフェーズのキーポジション
5.ヒールプラント(heel plant):前方の足の踵がしっかりと地面に接地した瞬間。

6.ファーストムーブ(first move):スイングが始まる最初の手の動きのこと

7.コネクション(connection):後方の肩の前をグリップが通過する瞬間のところ

8.バットラグ(bat lag):バットの本体がストライクゾーンに入ってくるところ

9.コンタクト(contact):バットとボールが当たる瞬間

10.エクステンション(extension):両腕が伸びきるところ

11.フィニッシュ(finish):バットが体の周りを回って止まるところ

踵がついていないとスイングはやりずらい。できなくはないけれど、試合で踵をつかずにスイングしている選手は見たことがない。
5のヒールプラントから先は投手が投げたボールに対しての反応であることが多い。いくらその瞬間に考えても、準備段階でやりたいスイングの予備動作ができていなければ理想のスイングはできないでしょう。

特に5から7までが重要になる。

まとめ

準備段階の1.スタンスから5.ヒールプラントまでは並進運動と言って横の動作であることがほとんど、5のヒールプラントを境に並進運動から回転運動に変化させ、さらには下半身から上半身にパワーを転換させていくフェーズであり非常に重要な局面であることを知って欲しい。

5.ヒールプラントまでのタイミングとそこでの姿勢と強さがパワーやコンタクトする率や様々な変化に対応するヒッティング動作には重要と考えます。

ヒッティングにおける2つのフェーズと11のキーポジションを共通認識することができると選手やコーチ、トレーナーとのコミュニケーションがより密になってくると思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?