映画『ルックバック』観てきましたー。(ネタバレなし)
はじめに
藤本タツキ先生の名作漫画『ルックバック』のアニメ映画観てきましたー。早く観に行かないと入場特典の絵コンテ集がなくなるかも!と危惧し、無理して初日の豪雨の中行ってきました~。劇場内はかなり混んでいました。。
藤本タツキ先生というと『チェンソーマン』が有名で、マキマさんなどエロくて魅力的な美女を描かれるイメージがあります。
ルックバックに関しては、3年前くらいにweb上で読んだ記憶があり、そのときにストーリーは把握したのですが、本作に藤本タツキ先生がどのような思想を込めたのか、特に考えずに終わってしまいました。
なので、今回は自分なりに考えながら鑑賞してきました。約1時間の短い作品でしたが、いろいろ思うところありましたので、ネタバレなしで軽く書いていきたいと思います。
個人的な評価
ストーリー A
脚本 S
構成・演出 S
思想 S
作画 A
キャラ A
声優・歌 A-
バランス A
総合 A+
S→人生に深く刻まれる満足
A→大変に感動した
B→よかった
C→個人的にイマイチ
内容序盤のあらすじ(ネタバレなし)
小学4年生の藤野は学年新聞で4コマ漫画を毎週連載し、同級生や家族から絶賛されていました。ある日、教師から京本の漫画を掲載したいため、藤野の連載している内の1枠を譲って欲しいと告げられます。
藤野は不登校児である京本を見下していましたが、京本の画力は高く、掲載された京本の漫画は周囲の児童からも称賛され、比べて藤野の絵は普通だと掌を返すような反応をされます。
藤野は屈辱を覚えながら絵の本格的な練習を開始し、友人・家族関係にも軋轢を生みながらも努力を重ねていきます。
しかし、そうした研鑽の果てにも京本の画力には届かず、3年生の時から続けた連載を6年生の途中で辞め、とうとうペンを折ることになります。
小学校の卒業式の日になり、教師から卒業証書を届けるよう頼まれた藤野は、この日初めて対面し、京本に「藤野のファンです」と告げられます。再び漫画を描き始めた藤野は京本に漫画のネームを読んでもらうようになり、やがて京本が作画に加わり、2人は藤野キョウというペンネームで漫画賞の受賞を目指した漫画の創作を始めるのでした。
感想
まず、本作は確実に2019年7月18日に発生した京都アニメーション放火事件をどのように受け止めるべきか、を描いていると思われます。世界の不条理に対して、どのような心持ちで対峙するべきなのか、何のために人は生きるのか、を表現しているように感じました。
次に、夢は自分ひとりだけで叶えるものではなく、誰か仲間と協力して達成していくものであり、たとえ自分ひとりだけで成し遂げたように見えても、自分ひとりだけでは目的地まで到達することはできなかったし、そもそもやろうともしなかった…ということだと思います。
見方によっては運命論的な思想を感じる本作ですが、自分より優れた才能を持つ人が不遇な生涯を強いられた現実を見て、その不幸を憂うのでなく、仲間の分まで背負って頑張らなければならない…という悲しみを力に変えるような、気が引き締まる思いを共有できた気がしました。
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