高校で空回りした原因を1つ挙げるならば

 それはつまり、情に流されまくっていたことだと思う。気付くまでに犠牲を払い過ぎていたけれど、今気づけてよかったと思う(もしこの考察が正しいのならば)。

 私は大学生になったら、国際協力とか、今の社会で不当に弱い立場に置かれている人を支援する活動に関わりたいと思っている。でも、誰かを支援するに際し、情に流されることほど厄介なことはない気がする。

 情に流されて大変だったエピソードをいくつか挙げてみる。

 まず、係決めでなかなかリーダーが決まらないとき、自分が引き受けることが多かった。「誰かがしないといけない。でも誰もしようとしない。なら私がしないと。」という理論で。去年の二学期は、ただでさえ同期ひとりで部活を引っ張っていたのに、学級代表もして、体育大会の準備で全然進んでなかった背景作りを進めて、行きたくなかったのに打ち上げの幹事をして・・・という具合だった。

 ほんとはやりたくないのに引き受けた仕事は、たいていは過程もしんどかったし、満足のいく終わり方もできなかった。体育大会のダンス(背景使用)は優勝したけど、「努力が報われた!」みたいにこれまでの苦労を美化することなんてできなかった。背景頑張ったし、学年唯一アクロバット(ロン宙)もしたけれど、クラスの人から「ありがとう!」とか言ってもらえなかったのも前向きになれなかった理由の1つだと思う。

 男バレから突然「明日の練習枠譲って欲しい」と言われたことがあった。私は大会が近かったし嫌だったけれど、後輩は「いいですよ~」という感じだった。自分と同じ気持ちの人が周囲にいないことに心が折れたのもあるし、自分の気持ちより男バレの気持ちを想像して優先してしまったのもあり、譲ってしまった。

 あまり頭を働かせる時間がなく、交換条件を決める前に譲ってしまったため、それを決めるのに苦戦した。なかなか体操部にとって魅力的な交換条件を見つけるのは難しかった。平日、男バレは女バレとセットで練習しているため、同じように練習枠をもらうわけにはいかなかったからだ。でもナメられたらマズイのと、OBOGさんからの圧力もあり、必死に頑張った。その結果、男バレからの私への目線が冷たくなったし、私も一部の人に苦手意識を持つようになった。

 確かに、私もいろいろLINEを送ってしまったし、ネチネチしてるって思われて当然だ。(そもそもそんな要求してくるほうが酷くない?とは思ってしまうけれど。)この、嫌だけど相手の気持ちを優先して譲る、部内に自分と同じ熱量の人がいない辛さ、という相手にはわからない感覚で苦しんでいて、どうすればいいのかわからなかった。今でもフラッシュバックして泣くことがある。

 そして恋愛に関しても。中学時代、蛙化して生理的に無理になっても振れなかった。好きなフリをしてたけれど、我慢できなくて別れた。相手はけっこう本気で結婚したいと思ってくれていたみたいで、かなりダメージを与えてしまった。この前、生理的に無理なのを我慢していたときのデートの写真が久しぶりに目に入った。私はきらきらした笑顔をしてた。これで本当は生理的に無理とか、残酷だなと思った。勉強をしようと思っているときは憂鬱でも、1回始めてしまうと意外と楽しめる、みたいな感じで、会ってみるとそこまで苦痛ではなかったから出来ちゃったんだよね。

 高校でも告白されたとき、情に流されて断れなかった。付き合ってたら好きになれるかなと期待してたけれど、無理だった。好きになれるような理由を見つけて、頑張って自己暗示を掛けようとしてたんだけど。結局そうやって理由を探そうとしたことが仇となったみたい。「これまで会った中で最大の偽善者だ」とか「私のことを道具としてしか見てなかったんだな」とか言われた。

 別に私の気持ちは告白されたときから変わってないのに。それでも最初は喜んでいたのにね。愛と憎しみは紙一重だな、と思った。私は心からは愛せなかったから、別に憎しみも湧いてこない。相手は現在私のことを憎んでいるみたいなので、もう気に掛ける義理もなくなってほっとしている。

 でも、「今の貴方には私を振り向かせるほどの魅力はない」と伝える方が優しかったなと反省はしてる。その場の情に流されると、相手の成長チャンスを奪ってしまう。

 私は「良い人間関係を築く」ことを大学では意識して行動したい。やっぱり人間関係が、幸福か不幸かを決める重要な鍵になると思うから。高校3年生になってから、初めて「クラスに友達がいない」という状況を経験した。友達がいない文化祭準備ってこんなにしんどいんだ、って気付いた。そこから、少しノロイーゼになっているのかも。でも、1度くらい経験してみるのもいいと思っている。その分いろんな人の気持ちに寄り添えるようになるから。今になってみると、中学時代、チヤホヤされてたの不思議だな~。半分ネタだろうけど「握手してください!」と言われたこともあった(笑)あんなにストレスフリーだったのラッキーだったなぁ。逆に、部活のストレスはあったけどね。

 今は傷つけ合ってしまってもいいから。その代わりたくさん学習させてほしい。いつか、パートナーと信頼関係を築き上げてみたい。老後までパートナーと良好な関係で居続けられたら、どれほど素敵な人生になるのかな、と思いを馳せたりする。

 親は、私が決めたことにほとんど口出ししてこないし、いろいろ経験もさせてくれるし、大切に育ててもらっている自覚はある。でも、なんでだろう。そこまで心を開きたいと思えない。だから、安心して何でも話せる相手が欲しいなって思ってしまう。

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