エロスとアガペー

「愛」には、エロスとアガペーの2種類があることはよく知られていますが、普通はエロスが個別的な愛で、アガペーが神の普遍的な愛という認識しかないのではないでしょうか。その違いについては、恐らく、人間の働きの三位一体、「思考-感情-意志」との関係で見ると分かりやすいのではないかと思われます。この三位一体は、普遍的に存在する(どこにでもある)思考と、まだ存在しない(どこにもない)意志という対極性に対して、その間で創造(ないからあるへの移行)する感情から、すなわち、「過去-現在-未来」の三位一体から構成されています。エロスが現在の感情に関係しているのに対して、アガペーは客観的で普遍的な思考だけでなく、未来への意志にも関係していると思われます。したがって、「部分と全体」が対極的なものであり、一つのものであるように、エロスとアガペーも対極的であると同時に一つのものであると考えられます。まあ、夫婦が恋人から友人関係に移行するようなものでしょうか(^^;

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