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【日記】例の採石場(?)周辺を、ぶらぁりぃ〜。
「岩船山」
仮面ライダー、そしてスーパー戦隊を愛する人にとって最大の聖地のひとつである。
元々昭和年代に採石場として栄えたこの山は21世紀に入り、大規模な特殊効果(要は爆破など)を伴う映像撮影に絶好の土地として、東映特撮モノに限らず多くの作品で使用されるようになった。
その所在地は栃木県栃木市岩舟町。東京から直線距離で7〜80kmといったところだ。
だが都民かつ電車ユーザーにとってこの両毛(栃木と群馬)という地域は、
「日帰りというには遠すぎる 泊まりがけと言ったら費用対効果が合わない」(古舘伊知郎氏風)
何かと微妙な位置関係で、ふらっと行きずらい。
今回、私は両親から1泊の温泉旅行に誘われ、遠く岩手県は花巻市まで行ってきたが、なんともう1泊分の休みが急遽生まれたので、これを活用して途中下車という形でこの聖地の周辺を記録する事にしたのである。
とはいえ酷暑で知られる北関東である。長時間の滞在は考慮せず、周辺という形に止めた。
取り敢えず、これがその記録です。
・105分の軌跡
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という事で、先ずは9時過ぎに宿を経ち、宇都宮から小山へ25分、そして1時間に1本の両毛線に乗り換え約25分で岩舟駅に到着。
滞在時間は色々考えた結果、次の次の電車までということにした。
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ここから岩船山自体は数百メートルの距離。つまり駅を出たら目の前に馴染みの崖が見えるというものすごい状態だ。
とはいえ山自体は断崖絶壁。限られた時間で少しでも近づく為、取り敢えず岩船山の山頂近く、高勝寺へと向かう。
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参道はまず300mほど緩やかな坂が続き、途中からは古い石段が250段ほど続く。中腹には小さな東屋と車が通れそうな脇道(岩舟石の資料館に通じるらしい)があり、そこから更に100段ほど続く。
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石段の中腹でもこの景観。
ニチアサでも時折見切れる麓の風景とばっちり重なる。
もしかしたらこのまま登っていけば、すんなりそれっぽい場所に出る可能性があるんじゃないか…と期待しつつ石段を登ると、高勝寺の本堂へ。
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どうやらここ本堂が、このルートの最高点の様子。やはりこの緑おい茂る獣道では厳しいか…虫も多いし…と思ったら何やらその先に下り坂が。どうやらこのお寺に直接通じる車道のようだ。
これを降りていくと…!
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いつも後ろに見えている崖だ!!
どうやら先程登ってきた石段がこのほぼ真下で、その先に撮影場所が広がってたようだ。
実際に立ち回りが演じられるスペースまでは視認出来ないものの、このアングルで撮ってる作品も何かあるはずと思う。
そこから降りていくと…
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どうやらソーラーパネルの設置工事中らしい。
両毛線の車窓はやたらソーラーパネルが目立っていたがこんなところにまで。しかしその奥の台地は何だかレジェンド戦隊がズラリと揃いそうな雰囲気を放ってる。知らんけど(←竹本監督リスペクト)
まるでシュゴッダムがンコソパに侵食されてるような…
ここでKトレのテンションは興奮のせいかはたまた暑さの為か頂点に達した。
何を切り取ってもそれっぽい絵になるのは、それだけこの地が使い倒されてる証左だ!
ビバ!採石場!
やがて道は平坦になり、ぽつぽつと民家が見え始めたところで両毛線の線路が合流、先ほどとは反対、岩舟駅の東側に出た。
この時点で残り55分。再度足を西側に向け、「岩船山クリフステージ」に近づけないか散策を始める。
すると…謎はとけてすべた。
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なんと、ここは歴とした"撮影所"だった⁉︎
ご丁寧に看板と、立ち入り禁止のロープ、更にキャスト陣のポストツイートでもおなじみの弁当屋「たんぽぽ」の案内まで立てられている。
どうやらココが真の入り口だったようだ。
近くにはこんな案内も。
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随分と小綺麗な看板だが、そこからは岩船山の存在が地域のシンボルとなり、地域経済にも貢献してる事が窺い知れるようだ。
と、ここで時間切れ。足早に岩舟駅へと戻り高崎行きの電車に乗り込む。
・山に宿る能力(ちから)
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そんなこんなで、1時間45分の岩船山探検は終了した。
まるで「徒然草」の「仁和寺にある法師」の如く、実際の撮影場所に踏み込まず帰ってきた訳だが、それでもあの雰囲気にはめちゃくちゃ引き込まれるものがあった。
何よりの驚きは駅と道路からの近さだ。
東京からは普通に遠いし時々俳優が遅刻するのも頷けるのだが、着いてしまえば最早こっちのもの、高尾山と変わらないまである。
そこを含めて、まさに異空間と呼ぶに相応しいパワースポットだ。
脚とダイヤグラムに自信のある特撮ファンの方、是非その目で確かめに来てみては?
さて、Noteを始めて約4ヶ月、
初めてロケ地を題材にしてみた。
あまり不正確な話は書けないので大変ではあるのだが、もし評判になったら大学時代に撮り溜めてた分も含めて色々発信したいと思う。
偉大なる先人たちの二番煎じにならないよう…。
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