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特権ってなんだ? ~ジェンダーについて考える~


<課題1>


以下のそれぞれの状況であなたならどう対応するかを考えてください。
あなたは、インビジブル国に生まれて育った大学生です。インビジブル国には、格差がなく、誰もが平等に暮らす社会だと感じてきました。ところが、政権が変わり、実はこの国には世界でも最下位にランクされるほど、大きな格差が存在することが、発表されました。そして、国民の一人一人に生まれながらにしてついていた特権スコアが通知されたのです。
※「特権」とは、「あるマジョリティー側の社会集団に属していることで労なくして得る優位性」と定義しています。「本人の労なくして得ることができる優位性」というのは、たまたまマジョリティー側の社会集団に属することで、自動的に受けられる恩恵のことです。たまたまマジョリティー側の集団に属していることから、本人が気づきにくいとも言われています。

LAP8期ジェンダー単元 予習課題



状況1
あなたは特権スコアの高い集団に属していることがわかりました。家族や友だちの中には特権スコアの低い集団に属する人もいます。この状況をあなたはどのように受けとめますか。また、日常生活のさまざまな場面で、特権スコアの低い人たちから、特権スコアの高い人たちのせいで、自分たちは傷ついている・不安だ・不自由だと言われるようになりました。あなたは、どのような行動をとりますか。

LAP8期ジェンダー単元 予習課題


・わたしの「ふつう」や「あたりまえ」は、わたし以外の誰かにとっても
 そうであるとは限らない、と受け止める。

・家族や友だちだったら、どんな言葉や行動で不快な思いをさせてしまったのか尋ねる。見えている世界のちがいを追求する。
個人の関係を超えた社会そのものに対しては、どういった構造が特権スコアの格差を生み出しているのか、現状を明らかにして課題解決していく必要があると思う。
…しかし、自分がどのような行動をするかということでいうと、格差を解消できるほどのインパクトのある行動ができるかわからない。
とにかく無関心には、なりたくない。わたしも社会をつくる構造の一部だと自覚する。「わたしは、べつに困ってないから気にしない」そんな態度はとりたくない。わたしのしあわせは、わたしをとり巻く世界の上で成り立っている。目の前で「悲しい、つらい、苦しい」と泣いている人がいたら、どんなに美味しい料理も味がしない。結局じぶんのためか、となりそう。というか、そうである。じぶんのためと誰かのためは、関係のなかで生きている「わたし」には、きり離せないことなのだ。


状況2
あなたは特権スコアの低い集団に属していることがわかりました。家族や友だちの中には特権スコアの高い集団に属する人もいます。この状況をあなたはどのように受けとめますか。また、日常生活のさまざまな場面で、特権スコアの高い人たちの言動に傷つき、不安を覚え、不自由な生活を送ることになりました。どのような行動をとりますか。

LAP8期ジェンダー単元 予習課題


特権は、固定的なものなのかどうかによると思う。
特権が「本人の労なくして得ることができる優位性」ということなら
「労あれば」得られるのかもしれない。

たまたま見たフィンランド市長のインタビューで「ソーシャル・モビリティ」という言葉を知った。日本語だと、社会的流動性というらしい…。

どんなバックグラウンドを持っていても、だれでも、何者にもなれること。


固定的な場合
傷ついたこと、悲しさ、不安をしっかりと受け止めて
大声をあげて泣きたい。
そして、そのあとは、やさしさに変えて誰かに返したい。

低い特権スコアで生きる。その中で、いかに最大限、楽しく幸せに生きら れるか考える。
安心できる場所、信頼できる人たちがいる居場所を見つける。

心の自由は奪われない、行動は制限されるかもしれないけど。
失わないように、インプットし、創作する。

他の国へ行くこともできるかも?


変えられる場合

声をあげる。

チャンスを探す。支援策、応援してくれそうな人、補助金、勉強…
わたしと、わたしを取りまく環境を変えていく。

 


状況3
もし、あなたが、自分の特権スコアを選べるとしたら、高いスコア、低いスコアのどちらがいいですか。それはなぜですか。

LAP8期ジェンダー単元 予習課題

高いスコア。

苦労しないですむならば、そちらの方がいい。
できることが多い方が、守りたいものをしっかりと守れるのではないか。

しかし
やっぱり、「わたしのふつう」を「みんなのふつう」だと思い込んでしまって、誰かを、時には大切な人さえも傷つけてしまうのではないか、と不安だ。

平均値は、あくまで平均だ。
2の人もいれば、9の人もいる。
ふつうって意外と儚い。

大学で調査をしていると、ある社会集団の中の多様性に気づかされる。
「一般的には○○だけど、わたしは~~~している」
(同時に多くの人が『ふつう』を意識している)

ふつうやあたりまえの不確かさ、不安定さを忘れないようにしたい。





<課題2>


どんな社会にも、その人の行動や選択に関係のない条件(アイデンティティや環境)によって開閉に差がつく見えない自動ドアが存在しています。(※の資料を参照ください)
※特権に気付き社会を変えるマジョリティーへの教育を 出口 真紀子さん
http://ictj-report.joho.or.jp/2106/sp01.html

LAP8期ジェンダー単元 予習課題



1.現代日本社会のジェンダー不平等の自動ドアの存在を意識、経験したことはありますか。課題資料も読み込み、自分やまわりで感じた具体的な例も踏まえて、考えを共有してください。

LAP8期ジェンダー単元 予習課題

中学生の頃。
生徒会長になった時に、「リーダーはやっぱり男じゃないと」、「え、ジョシ?」と否定的な声も。
女性にはリーダーは男性がするもので務まらないという前提があった。これも家父長制によるもの?

中には「女の子なのに、がんばっているね」と声をかけてくれた。
何気ない、むしろ励ましのような言葉だと思うが、女の子なのに、というのは関係ないのでは?と感じてしまう。

女性か男性かは、個人の資質に関係あるのだろうか。
逆に男性がリーダーをやるべき、というのは男性にとってプレッシャーになっているかもしれない。 

自動ドアでは関係ないかもしれないけど…
デートや食事、なぜ男性が奢るの?学生は、所得に大差はないはずなのに…(もちろん、ありがたいし嬉しい)
「男だから」という理由は違和感。
そして、素直にごちそうにならないと「モテないよ」と言われる。




2.ジェンダー以外で、自動ドアの存在を意識、経験したことはありますか。自動ドアのセンサーが反応する人、しない人の立場を経験して、自分ができることは何があると思いますか。

子どもらしくない。嫌そうに、そういわれることがあった。
小さいころから神社仏閣、読書など「渋いね~」と言われるものがたまたま好きだった。好みが年齢的にマイノリティだったので、好きなモノを好きと言いづらかった。

背が低いことで起きるちょっとした?不都合。
服の丈が基本的に、合わない。丈が合うものを探したり、裾直しにプラス料金を払っている。
平均値から離れているととたんに、選択肢が減ってしまう。


2.日本の男女共同参画の現状のデータを読んで、各自が気づいたこと3つを、チームで共有してください。

➀意思決定機関や管理職の女性比率が小さい

②結婚や出産の年齢以降、女性の正規雇用比率が男性と比較して低い。減少し続けている。→復帰に至らない?

③男性と比較して女性の所得は少ない。
→経済力がある人とない人という対等ではない関係性


3.皆さんはインビジブル国の内閣です。政府が国民に特権スコアを通知した後、この特権スコアは主にジェンダー格差が影響していることがわかりました。インビジブル国のジェンダー格差をなくすためには、どのような施策をとるといいと思うか。

(1)教育(特に幼児~小学生)…多様な男女のあり方を考える、自分がひとりの人間としてやり遂げたいことを考える。
(2)養子縁組の推進…血縁主義の傾向(婚活)、女性は子どもを生む道具?
(3)意思決定機関の多様性…男性枠と女性枠、ニュートラル枠を40%・40%・20%でそれぞれ設ける。企業だと株主も?ニュートラルは利害調整や柔軟性を持たせるため。

・女性枠を設けても興味・関心まで変わるかわからない。
 理系大学への女子の進学率。
・そもそも仕事をしている=偉い、家事は労働じゃないという前提がある?

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