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ウルトラマンヴァルキリー【第15話 残虐ナ遊戯(後篇)】

前回のあらすじ
地球に突如現れた謎の巨大隕石
中から現れたのは凶怪人マットピエロ
マットピエロはショーと言い、ウルトラマンを残虐な方法で殺してしまったのだった…

マットピエロ「ヒッヒッヒ!邪魔者のウルトラマンはもういないヨ!楽しいショオは続くヨ!」
マットピエロの人間残虐ショーは続いていた。
檻からは出されては
火だるまになる人
串刺しにされる人
空から叩きつけられる人
ジャグリングされた挙句地面に叩きつけられる人
などと、目を覆いたくなる様な光景が続いた。その度に血が溢れて、いつしか付近は血まみれになっていた。
隊員達は必死に戦うものの、効果はなく、犠牲者が増えるばかりだった。
そして遂に、ヤエの番が来たのだ。
マットピエロ「ヒッヒッヒ!最後はどうやって痛めつけようかナ?」
ヤエが諦めかけたその時、遠い遠い空から赤い球体がマットピエロを吹っ飛ばした!
マットピエロ「ワァ!ワァ!お客様かな?」
赤色の球体から巨人が姿を現す。それは…

初代ウルトラマンだ!

ヤエはウルトラマンの掌からゆっくりと降ろされた。
マコト「高山隊員!大丈夫か!」
ヤエ「は、はい…」
ウルトラマンはヤエの無事を確認すると、ファイティングポーズをとった。
マットピエロ「ヒッヒッヒ!ウルトラマンなんてやっつけちゃうヨ!」
無数の手がウルトラマンに襲いかかる
ウルトラマンは掌で光輪を造り出し、投擲した!八つ裂き光輪だ!
八つ裂き光輪は襲いかかった手を全て切断し、マットピエロに直撃した。
マットピエロ「ヒィィィィ!痛いヨ!痛いヨ!」
マットピエロは手から大きなボールを生成し投げつける。
ウルトラマンはそのボールをサッカー選手の様に思いっきり蹴り飛ばし、マットピエロに直撃させた。
マットピエロは大きく吹っ飛び、ボールは破裂した。
マットピエロ「イギャアアア!酷いヨ!酷いヨ!」
ウルトラマンはマットピエロに接近し本体を掴むと大きく回転し、投げ飛ばした。マットピエロは頭から落下した。
マットピエロ「う、うーン?」
ウルトラマンは怯んだマットピエロにウルトラアタック光線を放つ。
ウルトラマンは腕をクロスし構えるとマットピエロはウルトラアタック光線の力によって更に大きく吹っ飛んだ!
マットピエロ「も、もう許さないヨ!怒ったヨ!」
マットピエロは火の輪を輪投げの様に次々と投げる。ウルトラマンは全て弾き飛ばす。そしてウルトラマンはマットピエロの隙を見つけ、腕を十字に組んだ!スペシウム光線だ!
スペシウム光線はマットピエロに直撃した。
マットピエロ「ギャアアアア!」
マットピエロは風船が破裂する様に爆散した。
ケンジ「なんて強さなんだ…」
ヤエ「ヴァルキリーが苦戦した敵を翻弄した…」
突き刺さった剣や火の輪が消えたことを確認すると、ウルトラマンは赤い球体、トラベルスフィアになり、ヴァルキリーの遺体を吸収し、光の国へ帰還した。



ヴァルキリー「う…うーん…」
ウルトラマン「目が覚めたか」
ここは光の国
ウルトラマンヴァルキリーはウルトラの母の懸命な治療によりバラバラになった体が元に戻ったのだ。
ウルトラマン「安心しろ、奴は私が倒した。」
ヴァルキリー「すみません、私が未熟なばかりに…」
ウルトラマン「いや、いいんだ」
ウルトラマンはヴァルキリーの肩を叩く。
ウルトラマン「それよりヴァルキリー、君は先の戦いの傷がまだ癒えていないだろう。今はゆっくり休んだらどうだ?」
ヴァルキリーは首を横に振る。
ヴァルキリー「ウルトラマン、ありがとうございます。ですが、私には地球を守るという使命があるのです。それに、私と共に戦った人がいるのです」
ウルトラマンはヴァルキリーの真剣な眼差しに深く頷いた。
ウルトラマン「わかった。それと、これを持っていきなさい。」
ウルトラマンから、ヴァルキリーアームが渡された。
ウルトラマン「先の戦いで欠損していた様でね、アップグレードをかねてヒカリに修復させてもらったんだ。」
ヴァルキリーはヴァルキリーアームを受け取り、腕に装着した。
ヴァルキリー「色々ありがとうございました、では…」
ヴァルキリーは一礼すると地球へと飛び立った。
数多の星々を超え、やがて地球に辿り着いたヴァルキリーはMAG基地に入っていった。

ここはヤエの夢の中
目の前にはまばゆい光が輝いていた。
ヴァルキリー「ヤエ、ヤエ…」
光はやがて、ウルトラマンとなった
ヴァルキリー「ヤエ、この間はすまなかった。」
ヤエ「ウルトラマン…いいのよ。貴方があの時分離してくれなければ、私も死んでいたもの」
ヤエは嬉し涙を流す。
ヤエ「でも、また貴方と会えて良かった。」
ヴァルキリー「…ヤエ、また私と一心同体になってくれないか?」
ヤエ「えぇ!もちろんよ!」
ヤエは快く頷くとヴァルキリーと握手を交わした。
それと同時に目が醒める
ヤエの手にはヴァルキリーアームが握られていた。
ヤエは安堵し、嬉し涙を拭ったのだった…

続く

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