ウルトラマンヴァルキリー【第23話 絶望と希望】
前回のあらすじ
ウルトラマン兵器計画を阻止することに成功した隊員達は帰還しようとした。しかし、ヤエが謎の凶弾にたおれてしまう。ヤエを撃った犯人とは…
マコト「まさか…どういうつもりなんだ…三山芽衣!」
ヤエを撃った犯人は、なんとメイだった。
メイ「どういうつもりって、脱走者の後始末ですよ。脱走したらとんでもないですからね。それに、ずっと気づかなかったのですか?何故MAGが侵入したのか、高山八重の情報がここに流失したのか?」
メイ「それは全て、私が仕向けたのですよ!基地内のロックを開けて侵入させたのも!ホームページにコンピュータウイルスを侵入させたのも!全て私が内通者だからできたことなのですよ!」
メイはヤエを見下す。
メイ「ウルトラマンが現れたその時から少し話になっていたのですよ、ウルトラマン兵器計画。そこに私が選ばれ、さらに姫矢と接触したのを機に、風間も仲間になったのですよ。」
そう話している内に3人は部隊隊員に囲まれてしまった。
メイ「さぁ、貴方たちも処分してあげますよ!」
メイは銃口をヤエの頭に向ける。
ヤエ「あの時の悪夢は…この事を…」
メイ「口を開かない方がいいですよ?ヤエさん。私がすぐに終わらせてあげますよ!」
もはやこれまでかと4人が絶望したその時。
???「させるかぁー!」
何者かがメイを吹っ飛ばした。それと同時に空から謎の弾が降り注ぎ、部隊隊員を退けた。
メイ「な…何者よ…」
???「何者だって?僕はチェッカー星人!あの時の恩を返しにきましたよ!あとついでにおでんのおかわりも!」
そう!チェッカー星人が助けに来てくれたのだ!
シード星人「みなさんお久しぶりです。久々に遊びに来たらなんだか大変なことになってたので助けに来ましたよ!」
円盤からシード星人が語る。
薫「ということは…」
そこへやってきたのは、三郎少年だ!
三郎「2人ともどこに行ってたの!」
チェッカー星人「地球人の恩返しですよ!って!」
チェッカー星人が倒れているヤエに気づく
チェッカー星人「と、とにかく基地へ急ぐぞ!」
メイ「させません!」
メイが銃口を向ける。
三郎「お姉ちゃん!なんでこんな事するの!」
メイ「黙りなさい!そうしないと…あの人に殺されるのよ!」
緊迫した空気が張り詰める。
すると突然、メイが銃を落とす。
メイ「もう…何もかもおしまいよ…」
隊員達はその隙にソニックカーに乗って基地へと戻った。
サトシ「はぁ!?三山隊員が内通者だと!?」
マコト「残念だが、そのようだ…」
隊員達はただ時を過ごすことしかできなかった。
アイ「それに、ヤエさんが撃たれて…」
アイが泣きじゃくる。
マコト「今後、最高指揮官がどう動くかによって変わる。最悪、解散だろう。」
ツトム「解散…か…」
一方メディカルルーム
シード星人「大丈夫ですか?」
ヤエ「何とかね…」
ヤエは撃たれた痛みに耐えていた。
シード星人「もうしかすると銃弾が残っているのかもしれない。これを飲みなさい。」
そう言うとシード星人はバックから小さな種を取り出した。
シード星人「これは銃弾を吐き出す作用がある種です。遠い昔、シード星の戦争で使われていた薬です。ただ、人間に効くかどうかは…」
ヤエ「やってみなきゃわからないわよ!」
ヤエは種を飲み込んだ。その途端、ヤエは咽せた。それと同時に弾丸が吐き出された。
ヤエ「効いたわ…」
シード星人「本当、すごい人ですよ」
そこへ隊長がやってきた。
マコト「高山隊員、大丈夫か?」
ヤエ「えぇ、弾丸をさっき吐き出しましたし。」
マコト「吐き出した!?」
マコトは驚愕した。
マコト「…高山隊員、君にはまた過酷な思いをさせてしまった。すまない」
ヤエ「隊長、私は大丈夫です…隊長、助けてくれてありがとうございました。おかげであの計画は滞っている見たいですし…皆んながいたから、ウルトラマンとして戦えた。今度は、私の番です。」
ヤエは俯く
ヤエ「恐らく、計画はまだ終わっていません…」
ただの屍となったネロを目の前に、勝が佇む。
メイ「最高指揮官、申し訳ありません。奴を取り逃がしてしまいました」
勝「…貴様は用済みだ。」
そう吐き捨てると勝はメイを撃ち殺した。
勝「これで終わりではない。高山八重がいなくとも、私がコアとなるのだ!」
勝はネロの体内へと入っていった。
勝「目覚めよ、ネロ!この国を滅ぼすのだ!」
そう言い残すと吸収されていった。
そして、ネロの目がゆっくりと開く…
風間「ゼイ…ゼイ…もうこんな思いはごめんだ…」
風間はボロボロになりながら職場に戻ってきた。その後ろで謎の大爆発が発生した。
夕暮れ時の都市にサイレンが鳴り響く
風間「まさか…」
凶獣ネロが目覚めたのだ…
次回、最終回
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