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ウルトラマンヴァルキリー【第20話 狙われたウルトラマン】

昼下がりのMAG基地は平和だった。
ヤエ「おーい!三山隊員!よかったら一緒に食堂行こうよ!」
メイ「高山さん…すみません、私はまだ仕事があるので…」
ヤエ「そっか…じゃあいってきます」
ヤエはアイと一緒に食堂へと向かった
アイ「そういえば、ヤエさんは今日、何を食べますか?」
ヤエ「サンドイッチかな?」
アイ「サンドイッチ…食べてみたいですね!」
アイは目を輝かせていた。
2人が微笑ましく歩いていると、突然サイレンが鳴り響く。
ヤエ「何かしら?」
そこへ放送が入る
「こちらMAG基地本部!こちらMAG本部!武装した集団が基地に侵入した模様!職員、隊員は避難してください!」
ヤエ「武装…集団!?」
ヤエとアイは身構える。
「な、何をする!」
突如、銃声が響き渡る
「あー、あー、こちらMAG作戦遂行部隊、こちらMAG作戦遂行部隊」
アイ「MAG作戦遂行部隊!?」
ヤエ「聞いたこと無いわね…まさか、クーデター!?」
MAG作戦遂行部隊「我々はウルトラマン兵器計画の遂行部隊ナリ」
アイ「ウルトラマン…兵器計画…?」
ヤエ「我々はこれより変身者、高山ヤエを捜索する。直ちに高山八重をこちらに引き渡しなさい。我々は本計画の為なら武力を行使する。」
そこへ隊員達が駆けつける。
サトシ「おい!聞いたか!?あいつら高山隊員を狙ってるぞ!」
ケンジ「しかも兵器計画…それに、相手はおそらくMAG最高指揮官の下で動いているだろう。」
ツトム「なぁ、MAG最高指揮官って何だよ?」
ケンジ「MAG最高指揮官は、我々MAGの作戦などを指揮している者だ。恐らく高山隊員の活躍を見て、軍事利用するつもりだ。」
ツトム「軍事利用!?」
そこへ作戦遂行部隊がやってきた。
部隊隊員「こちら作戦部隊隊員、高山八重をみつけました。これより奴を拘束します。」
部隊隊員は銃をこちらに向ける。
マコト「ウルトラマン…高山八重隊員は、俺たちの大切な仲間だ。お前らに渡しはしないぞ!」
隊員達はMAGガンで隊員達を撃つ
サトシ「こっちも武力行使だ!」
そこへメイがやってくる。
メイ「隊長、どうやら部隊はメインドアから侵入、こちらを待ち構えている様です。」
アイ「つまり…私たちの逃げ道はない…」
マコト「いや、ここは緊急脱出用通路を使うぞ。」
隊員達は警戒しながら緊急脱出用通路へ向かった。

緊急脱出用通路の入り口付近にて
マコト「よし、誰も来ていないようだな。俺が前に出る。隊員達は高山隊員を護衛する形で囲むんだ。」
隊員達「了解。」
隊員達は緊急脱出用通路を進む。
マコト「よし、出口だ。」
隊長は扉のロックを解除する。
マコト「慎重に行くぞ」
扉の先には木々が生い茂っていた。
隊員達が安心して外に出た途端、ヤエが倒れる。
アイ「ヤエさん!大丈夫ですか…」
「動くな!」
隊員達は硬直する。
そう、隊員達は作戦部隊に包囲されていたのだ。
マコト「なぜ…ここが…」
部隊隊員「抵抗するな、さもなくば殺す。」
部隊隊員は肉弾戦で挑むようだ。
サトシ「抵抗するなといって動かない…と思ったか!」
サトシは作戦部隊隊員の顔面にストレートをかました。
サトシ「舐めんなよ!」
そこへ煙が立ち込める。
サトシ「なんだこの煙は!」
アイ「な、何も見えません!煙が濃すぎます!」
しばらくして煙が晴れると…
なんと、ヤエがいなくなっていたのだ!
マコト「しまった!奴らは煙で撹乱してその隙に拐ったのか!」

部隊隊員A「こちら作戦部隊、目標である高山八重の確保に成功しました。これより帰還します。」
ヤエを積んだ車は基地を抜け出した。
その後ろには作業員の遺体が転がっていた。

オペレータールームにて
隊員達は皆落ち込んでいた。
マコト「あいつら…何故ウルトラマン兵器利用するつもりなんだ…」
ケンジ「ウルトラマンだけなら、変身時に身につけているアイテムだけを取れば良いのに…何故高山隊員まで?」
ツトム「恐らくだが、適応できる人物だから拐ったんじゃねぇの?」
隊員達の沈黙は続く

一方、作戦支部
ヤエ「ここは…どこ?」
ヤエは檻の中に閉じ込められていた。
???「ようやくお目覚めか…」
ヤエの目の前に立っていたのは、風間だった。
ヤエ「お前は!」
風間「よぉ、ウルトラマン…いや、高山八重。俺は風間秀明だ。」
風間は檻に近づく。
風間「前のハッキングでお前がウルトラマンだという事がわかったんだよ。元々は週刊誌に載せる予定だったが、ジジイがあの情報に興味を持ってね」
ヤエ「まさか、最高指揮官は…」
風間「最高指揮官?あぁ、あのジジイの事が。詳しいことは最高指揮官に聞くんだな。」
風間は檻の扉を開ける
風間「さて、行くとするか。最高指揮官の元にな」

続く

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