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抗がん剤の治療費をまとめてみた

先日、コメントにて抗がん剤の治療費についてのご質問をいただいた。
確かに私も抗がん剤治療を始める際、実際にどのくらい掛かるものなのか調べてみたのだが、具体的な金額の情報は得られなかった。

使用する薬剤の種類も量も人によって違うし、自己負担額も違うと思うので一概には言えないのだろう。
だからこれはあくまで「私の」「乳がんの」「術後補助化学療法」に掛かった金額ということになるが、ザックリと掛かった費用を記すので、少しでも参考になれば幸いである。
ちなみに私の自己負担額は3割である。

それから「高額療養費」や「限度額適用認定証」などの制度をご存知ない方は、ご加入されている健康保険組合のホームページを確認したり、電話で問い合わせしたりすることをお勧めする。
ザックリ説明すると、自分の収入に応じて1ヶ月あたりの医療費の自己負担限度額が決まるのである。
例えば平均年収ぐらいであれば、月当たり8万円程度が限度となるはずだ。
その金額を超えた分は数ヶ月後に戻ってくる。
もしくは「限度額適用認定証」をあらかじめ取得しておけば、限度額を超えた分は病院の窓口で支払わずに済む。

一部の健康保険組合では、1つの医療機関で1ヶ月あたりの支払い額が2万円を超えた場合、高額療養費とは別に付加金として返ってくるところもある。
例えばその人の限度額が8万円だったとして、その月の医療費が10万円だった場合、窓口での支払いは8万円までで済み、さらに後日6万円が返ってくるということだ。
とにかく保険組合によって様々なので、ぜひとも確認を。

ということで本題。
私が実際に支払った抗がん剤の治療費は以下の通りである。
医療明細書に内訳などの詳細が書いてないので、すべて「○○円くらい」という曖昧な表現になっていることをご了承いただきたい。


●EC療法(4クール)

1クールあたり48,000円くらい
<内訳>
・抗がん剤:8,000円くらい
・ジーラスタ:35,000円くらい
・診察料:2,000円くらい
・副作用対策の薬:2,000〜2,500円

ジーラスタとは、2週間おきに抗がん剤を投与する人が使用する注射である。
何もしないと次の投与までに好中球が上がりきらないので、注射で無理やり好中球をあげるのだ。
そのため、3週間おきに投与する人の場合はこのジーラスタ代が丸々浮くことになる。

診察料の中には、その日の血液検査と主治医の診察が含まれている。
あと、抗がん剤投与の前後にステロイドとか生理食塩水も投与するので、それも含まれてるかな?

副作用対策の薬は吐き気止め、肝臓の薬、鎮痛剤、抗生物質、便秘薬など。
吐き気止めは3種類くらいあった。


●パクリタキセル(4クール)

1クールあたり44,000円くらい
<内訳>
・抗がん剤:6,000円くらい
・ジーラスタ:35,000円くらい
・診察料:2,000円くらい
・副作用対策の薬:600円

EC療法と大きくは変わらないが、薬剤も副作用の薬も少し安くなった。
副作用対策は肝臓の薬のみ。


●TS-1&タモキシフェン&リュープリン

3週間ごとに20,000円くらい
<内訳>
・診察料:2,000円くらい
・リュープリン(1ヶ月分):7,000円くらい?
・TS-1とタモキシフェン:10,000円くらい?
・副作用対策の薬:500〜1,000円くらい

これはいわゆる「抗がん剤の費用」とはちょっと違うかもしれないが、一応参考までに書いてみた。
TS-1は2週間飲んで1週間休薬なので、処方される薬は2週間分。
タモキシフェンは3週間分。

副作用対策の薬は整腸剤のみ。
初回のみ下痢止めと皮膚の保湿剤も処方された。

リュープリンは効果が1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月の3種類があって、効果が長いやつほど割安になるとのこと。
私は初回は1ヶ月で始めたが、次回からは3ヶ月か6ヶ月にしようと思う。

病院によるかもしれないが、私の場合は抗がん剤治療を始める際にソーシャルワーカーさんが医療費について詳しく説明してくれた。
高額療養費や医療費控除などの制度についても教えてくれるはずだ。
教えてくれない場合は病院に問い合わせて、ソーシャルワーカーさんに相談したいと伝えるといいと思う。

※続いて抗がん剤以外の治療費についてもまとめてみたので、以下もどうぞご参考まで


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