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早退け

大雪かぁ。

雪を喜んで見たのはいつが最後だろう。学生時代は、春に突然降った後にできた雪山に裸でダイブする輩もいた。それはそれで、馬鹿な熱気があって楽しかったものだ。いまや、雪が降れば後先の心配しか浮かばない。残念ながら、年を取れば奪い去られる愉しみもあるというわけだ。

まあ、仕方がない。

お天道さまに、少しお手柔らかにとお願いするしかない、と思ってたら雪の粒が、小さくなってきた。

できる術が、自分にないときは大きな力に頼るのも人間の性。人の知恵でもAIでもなく、自然に宿る精霊たちの力に。

自然(なりゆき)任せと、名付けてみた。

はよ、お家に帰ろう



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