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2022年10月 きいたものよんだもの

2022年10月にきいたり、よんだりした印象に残っている作品です。きいたものは9作、よんだものは4作です。思いついた順番なので、意味はありません。

きいたもの

Janet Jackson『janet.』1993


Janet Jackson『The Velvet Rope』1997

Janet Jacksonは『Rhythm Nation 1814』をきいて、あまりハマらずそのままとなっていました。『The Velvet Rope』が発売25周年記念で、未発表曲を含むのデラックスエディションが配信されたので、そのタイミングでききました。といっても未発表の部分はきいていません。

Jam & Lewisのプロデュースのためか、きいたことがなくても耳馴染みのある曲が多かったです。なんとなく同じプロデュースの初期の宇多田ヒカルを思い出すことありました。
『The Velvet Rope』M4の「Got 'til It's Gone」が印象に残っているのは、Q-Tipの参加とJoni Mitchellの曲「Big Yellow Taxi」のサンプリングもあってのことなのでしょうか。
『janet.』はM6「If」が印象に残っています。
どちらの曲もシングルになっています。

どちらのアルバムも全体を通してききやすいのは、何故なんでしょうか。自分だけなのかもしれません。全体を通してききやすいということでいうと、少し前にでたBeyonce『Runaissance』を思い出しました。といってもそんないJanet JacksonとBeyonceの曲の雰囲気が近いわけではないです。

井上 陽水『カシス』2002
松任谷 由実『Surf&Snow』1980
Mary Halvorson Quartet『Paimon: The Book of Angels Volume 32』2017

John Zornが作曲・プロデュースで、演奏はMary Halvorson QuartetのMasada Book Two Book Of Angelsシリーズの最後のアルバムです。
Guitar – Mary Halvorson, Miles Okazaki
Bass – Drew Gress
Drum – Tomas Fujiwara
上記のとおり、ギターが二人にドラム、ベースというあまりみない編成です。
どの曲も5分台以下なので、ききやすく、Mary Halvorsonのギターは例のごとくキュイキュイなったりしています。

Book Of Angelsシリーズは他にFlagaというCraig Taborn, Christian McBride, Tyshawn Soreyが演奏のものをきいたことがあります。こちらもとてもよくきいています。

どちらもサブスクでは配信されておらず、CDとBoomkatなどの一部でデジタル音源が購入できるだけです。

Otomo Yoshihide, Sachiko M, Evan Parker, Tony Marsh, John Edwards, John Butcher『Quintet / Sextet / Duos』2014

Bass – John Edwards (M1, 2)
Drums – Tony Marsh (M1, 2)
Electronics [Sine Waves] – Sachiko M (M1, 2, 4)
Guitar – Otomo Yoshihide (M1 to 3)
Saxophone [Saxophones] – Evan Parker (M1, 2), John Butcher (M1, 3, 4)

上記演奏者でわかる方もいらっしゃるかと思いますが、全編フリーインプロヴィゼーションです。
Sachiko Mの演奏(というのが正しいのかわかりません)が印象に残りました。
特にM3,4でのJohn Butcherとのduoの時間がお互いに寄り添うような時間があります。

Johnny Hodges『Everybody Knows Johnny Hodges』1964

Earl Hines『Here Comes Earl "Fatha" Hines』1966
Bjork『fossora』2022

よんだもの

山田参助『あれよ星屑』全7巻

戦争直後の2人の人間とそれを取り巻く人間関係を描いた漫画です。
戦争直後と戦中の話が時間軸どおりではない流れですすみますが、決して読みにくさは感じませんでした。
性描写もよくでてきますが、エロというよりはそういうものなんだなと受け取りました。
絵柄が所々、手塚治虫のようであったりして、昔の漫画を思い出します。漫画の中か何かに、作者のコメントがありましたが、意図的であったとのことです。
戦争の漫画ということもありますが、絵柄や風などの描写の仕方もあってか、いい意味で古風でむさくるしい雰囲気がでていると思います。
個人的に、今年は水木しげるの戦争ものを読んだり、広島に訪れたりしたため、戦争について考えることが多く、これもその一つです。

藤子・F・不二雄『SF・異色短編(2)』全1巻
望月 ミネタロウ『ちいさこべえ』全4巻
黒田 硫黄『大日本天狗党絵詞』全4巻

黒田硫黄は『茄子』を読んで、おもしろかったので次にこれを選びました。
筆書きでの絵が多く、全体に力強さや勢いを感じます。また夜の描写が多いのもあるためか、画面が全体的に黒いことが多いです。画面全体が黒いのは、やはり今年よく読んだ水木先生の絵を思い出します。影響を受けているかどうかはわかりません。テーマが天狗というのも、思いだす理由のひとつとしてあるのかもしれません。

また全4巻ですが、読むのに通常より時間がかかりました。画面全体の黒さや、多くを語らない物語の進み方などがその理由かなと考えました。
またその黒さから一転して、全体が白い画面になることがあり、漫画そのものが白黒であることを、突き詰めたというかうまく生かしているのかもしれません。


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