怖かった話 「赤い女」と「ピンクの男」
夏といえば怪談です。最近経験した怖い話を書いておきます。
少し涼しくなれば、幸いです。
1.赤い女
今、大阪梅田で「赤い女」というお化け屋敷がやっています。
早速行ってみたのですが、程よい怖さで、お化け屋敷自体は楽しめました。
ただ僕が真に怖かったのは、入園前の注意事項として、「荷物の紛失や盗難については自己責任でお願いします。運営は責任を負いません」というようなアナウンスをされたことです。
お化け屋敷に入る前に受付で荷物を預かってもらっていたのですが、そこでの紛失(盗難)についても自己責任なのかな(もしかしてお化け屋敷と見せかけた「スリ集団」の偽イベントに参加してしまった?携帯と財布預けたけど大丈夫か?)と疑心暗鬼に陥り、お化け屋敷に入る前から不安でいっぱいでしたが、結論ちゃんとしたイベント(お化け屋敷)だったようです。
単に「お化け屋敷の中は暗いので、手荷物を落としたり、他の客にスられたりすることがあるかもしれないけれど、そうした場合は自己責任ですよ」という意味での注意喚起であり、そのリスクを減らすために受付で荷物を預かってもらっていたようです。
むしろ僕の「字義通りに物事を捉える」ASD気質が、はたから見ると怖い(不気味)かもしれないな、と思いました。
おがけ屋敷は実際の都市伝説をモチーフにしてるっぽいです。
赤い女もおそらく幽霊ではなく、「精神疾患を患っていて、泉の広場前で通行人に奇妙な絡みをするので、変な人(不気味な人)扱いされた」現実の人間でしょう。そう考えると少し不憫で、少し親近感が湧きます。
2.ピンクの男
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以下の話は、僕が、実際の体験からエッセンスを抽出し創作したフィクションです。
つまり、「赤い女」のお化け屋敷が、実際の都市伝説(「泉の広場の赤い女」)をモチーフにはしているが、「実在の人物や事件と関係はない」のと同様に、下記の話は「実在の人物や事件と一切関係ありません」。
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最近会社でオンライン飲み会をする機会がありました。
飲み会といっても、どちらかというとofficialなものだったので(グループのほぼ全員が出席しており、30人規模の結構な大人数の飲み会)、仕事の延長線上と言っても過言ではないほどでした。
僕も面識がある「男性社員A」さんが、画面共有をしてスライドを皆に見せる場面がありました。Aさんはとても真面目な方で、肩書は(僕と同じく)平社員〔メンバー〕ですが、実質的にはリーダー的な役回りもしていて、皆から頼りにされています。
Aさんはブラウザの画面に表示されているスライドを全体に共有しました。不幸なことにブラウザに登録された「ブックマーク」も全員から見れる状態になっていました。
ブックマークには「エロ〇レ〇ト」や「ぶひ〇ウ!エ〇漫画」など、少なくとも僕にとっては(ある程度)見慣れたサイトが登録されていました。
Aさん自身はそうした「きわどいブックマーク」が皆から見られる状態であることに気づいていないのか、いつも通り落ち着いた調子で話しています。僕は「うわぁ、Aさん。もうやめて」と、(もちろんマイクはミュートの状態で)悶えました。
幸か不幸か、誰もそのことをAさんに指摘する人はいませんでした。
しかしその日から、Aさんの顔を見るたびに「エロ〇レ〇ト」や「ぶひ〇ウ!エ〇漫画」の幻影が僕の脳裏をかすめるようになりました。
「真面目な顔してるけど、家では脱法エ〇サイトで抜いている、ピンク男なんだなぁ」と思うとやりきれない思い(不気味な困惑)に陥ってしまうのです。
もちろん大なり小なり、すべての男性が(女性も含めて)「性的存在」であるという事実を僕は、頭では理解していました。でも、納得はできていなかったのだと思います。
Aさんはその冷酷な事実を僕に否応なく突きつけました。それは公的領域において出会われている主体が、私的な存在でもあることを認めざるを得ないということでした。なじみ深かった(heimlichな)Aさんが、急に不気味なもの(unheimlichな)になってしまった気がします。
どうすれば元の世界に戻れるのでしょうか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(似たような事例)
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