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ヴァナ・ディールの思い出1:バストゥーク共和国編(FF11)

父がFF11を始め、最初はそれを傍らで観ていただけだったが、
気が付けば自分もやるようになっていた。小学六年生の頃だ。

FF11は三つの国から一つを母国として選択するのだが、
父が騎士道を重んじるサンドリア王国を、姉が魔法国家たるウィンダス連邦を選んでいたので、ぼくは金髪のタルタル族(魔法が得意な小人の種族)でバストゥーク共和国を選んだ。

この時点でちょっと色々とミスっていたことに後から気付いた。

というのもバストゥーク共和国はヒューム族(人間)とガルカ族(大型の種族)の国で、上の2つの種族でバストゥークを選択すると序盤の冒険でとても役に立つ指輪がもらえるのだが、タルタル族で始めてしまったぼくは当然そのリングを貰えなかった。

かつ、タルタル族は本来であれば魔法が得意な種族なのだが、
ぼくはシーフという盗賊ジョブを選択。種族によるステータス差は結構バカにできないので、わりとハードなスタートを切ったと言えるだろう。

が、そんなことはどうでもよかった。

公式サイトより

バストゥーク共和国。
技術に長けるヒューム族が建国した国で、サンドリア王国やウィンダス連邦よりも歴史は浅いが、鉱山開発や金属加工産業によって一気に強国として発展した国。
BGMも「これからも発展していく国」という、希望を感じさせる明るい曲調で、とても好きだ。

そんな歴史を持つ町を、他のプレイヤーも行き交う中で、自分もこの世界の住人の一人として歩いている……たったそれだけで満足感が得られた。

ちなみにチュートリアルのクエストをクリアするとお金がもらえるのだが、
もらえるのは50ギル。ポーションすら買えねえ。

そんなこんなでバストゥークのBGMを聴くと、ひどく懐かしい気持ちになるのだから、バストゥークは仮想世界における故郷として頭の中に刷り込まれているのだ。

商業区の巨大な噴水をボーっと眺め続けたり、
町から入れる近くのツェールン鉱山という薄暗いダンジョンに行って、
少ないお金で買ったつるはしで銅鉱を掘ったり、
つるはしを壊したり、亜鉛鉱を掘ったり、つるはしを壊したり……

開始早々、レベル上げよりも金策ばかりやっていた。
「このすば」を観ると懐かしい気持ちになるのはこれが原因かもしれない。シーフという盗賊稼業に憧れて始めたが、どう見ても鉱夫でしかない。

そして、このツェールン鉱山で金策をしつつ、
ザコ敵のコウモリやミミズを地味に倒してレベルを上げて、
初心者用ダンジョンとは思えないくらい強かったスライムにぶっ殺されたりしながら、地味に冒険の準備を整えていった。

多くの冒険者は町を出た場所に広がる広大な荒野、グスタベルグに向かうのが通例だったが、ぼくは薄暗い鉱山で冒険を始めていた。おそらく少数派だったのではなかろうか。

鉱山生まれ鉱山育ち、悪そうな冒険者はだいたい友達的なノリで、
お金もレベルも少しずつ上がったところで、
いよいよぼくは外の世界へ旅立ったのだが……

続く?

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