第52回『稼げるホストは「〇〇力」が圧倒的にちがうという話』

うぃす!

大阪男塾の塾長です。

ホストクラブという風俗産業は、社会を映し出す鏡のような面があるのかもしれません。

2023年12月の中旬に、警視庁が歌舞伎町のホストクラブ176店舗が、立ち入り調査を受けたと報道されてました。

ネット社会は、さまざまなことをオープンにしていくっすね。

なのでこれまでホストの村社会で許されていたことも、許されなくなってくることでしょう。

きっとこれからホストクラブの営業方法が、また変わっていくと思います。

ホストクラブのそもそもの起源は、1965年に東京駅八重洲口前にて開店した「ナイト東京」って言われてますね。

そのあと、ホストクラブのパイオニアの愛田武さんが新宿に「クラブ愛」を出店したことで「ホストクラブといえば歌舞伎町」って感じで定着しました。

2025年は、ホストクラブ発足から60周年っすよ。
「ようこれだけ続いてるわ」ってびっくりっすね。

でも、その歴史をたどると、ほんまに時代に合わせてめまぐるしく変わっていってるんすよね。

例えば2004年の歌舞伎町浄化作戦で、水商売の営業形態が様変わりしたんすよ。
僕がホストになったのは、2003年の秋だったんで歌舞伎町浄化作戦直後のことは、今もはっきり覚えてます。
ホストクラブには
・1部営業(午後7時〜午前0時まで)
・2部営業(午前0時半〜午前6時半まで)

があるんすね。

かつては深夜から明け方までの2部営業が、ホストクラブの主流だったんすよね。
でも歌舞伎町浄化作戦による規制強化でほとんどの店舗は、1部営業へと変更することに。

歌舞伎町の流れは当然、関西にも押し寄せますから、どんどん大阪のホストクラブも営業時間を1部に変えていったんすよね。

こんな感じでルールが変われば、それに対応する形でホストクラブも、柔軟に営業形態を変えていきます。過去の価値観をかたくなに守り続けてる人は、軒並み消えていきます。

今あくどいやり方で儲けている人間が一部いると思うんすけど、そんな方法で儲けられるのは一時的かもしれません。

中には「どんな手段を使っても、儲けたらええんやろ?」と考えるホストもいるんすけど「それは絶対ちがうやろ!」というのが、僕の考えっす。

「何でもあり」になった途端、たちまち無法地帯になって、必ず泣きを見る人が増えます。誰かの欲望のせいで『北斗の拳』みたいに荒廃した世界になるのは、どうかと思うんすよね。

ちなみに僕がオーナーのホストクラブは、徹底して「ホストはお客さんに夢を与える存在」「お客さんの人生は、絶対に壊すな」と伝えてます。

僕が経営するホストクラブ「大阪男塾」に桐生龍我(キリュウ リョウガ)君っていうホストがいるんすよ。
お店の統括を務めている彼は、水商売歴が長く、同世代なんすけど業界では僕よりも先輩なんす。

『北斗の拳』のラオウみたいな風貌をしてますが、性格はラオウと正反対。面倒味のいい優しい男っすね。

仕事の取り組み方が丁寧ですし、売上も高いレベルを常に維持してます。なので、入りたて新人からしたら「こういう風にすればええんや」とたくさん、学びがあるっすね。

彼が在籍してくれてることで、こっちとしても助かることがめっちゃ多いんすよ。

ホストは体力勝負のところがあるので、睡眠時間を削ってもパフォーマンスが落ちづらい、若者の方が有利な面は確かにあります。

ビジュアルも若い子の方が、今風で時代にフィットしてるっすからね。

でもそこだけの勝負じゃないのが、ホストの世界の奥深いところなんすよ。

2024年で40歳になる龍我くんは「うちの看板」といってもいいでしょう。

おじさんホストの彼が、なぜ成果を上げ続けられるのか?

それは間違いなく、彼の人間力っすね。

龍我くんのように人間力が豊かなホストは、営業形態ががらりと変わっても必ず対応できます。こういう人ほど頭が柔らかくて「今の自分を捨てること」を怖がらないんすよ。どんどん、自分を更新していきますね。

ホストクラブのお客さんは本当にバリエーション豊かで、ほんまに色々な人が来店するっす。

中には、たくさんの人を率いている社会の階層でいうと、かなり上位の女性も来られるんすよ。

僕が現役ホストのときも、キャリアを重ねるにつれて、お客さんの層がどんどん変わっていきました。

ハイクラスのお客さんを相手にしたときは、特にこちらの人間力を試されている感じがします。

礼儀作法もそうですし、人との向き合い方などをつぶさに観察されている緊張感がありました。

海千山千で、あまたの修羅場をくぐり抜けてきた人の眼光は、とてつもなく鋭いんすよ。にこやかに笑っていても、冷静にこちらの内面を見つめ続けてるっす。「射貫くような眼光」って表現があるっすけど、ほんまにそんな感じっす。
そして「あっ、この子ないわ」と思われた瞬間、にべもなく切り捨てられる、そういったスリルもあるんすよね。

僕はそういったお客さんと接して「今の俺じゃ通用せえへんわ…」と壁にぶち当たったときほど、ぐんぐん成長できてました。

そのときの自分に足りてないものを突きつけられるんで、自分を客観視してバージョンアップさせるしかないんすよ。

やっぱり逆境ほど、人を成長させてくれるものはないっすからね。

「外見だけやなくて、もっと内面を磨いてトータルの人間力を上げなあかん」と、何度も思い知らされましたから。

僕がトップホストとして、現役を駆け抜けられたのは、こういったハイクラスのお客さんの存在があったのは間違いないっすね。

人としてレベルアップさせてくれた方々には、今でも深く感謝してるっすね。

最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!

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