第43回『ホスト現役時代、週1の休みに遊びの誘いに「この俺を誘うなよ」とむかついていた理由』

うぃす! 大阪男塾の塾長です。

売れてるホストというのは、とにかく忙しいっす。担当のお客さんへこまめに連絡を鬼のようにやるのが日常なんで、自分の時間がなかなか作れません。

でも売れっ子になると、がっつり稼げるのも事実っす。その気になればサラリーマンが10年で稼ぐ金額を、一気に一年で稼げるのがホストという仕事なんすね。

「ホストは短命」といわれることが多いっすけど、確かにそうやと感じてます。

まあホスト自体、お客さんの「負の感情」をもろに突きつけられることがよくあるんで、心にダメージが溜まり病んだ結果、業界からフェイドアウトするのも「ホストあるある」っすね。

あとは自分の価値観、生き方の突き詰め、暮らしのバランスを考えないまま、ただがむしゃらに走っている人がほとんどっす。

ただし頭を使わずに、本能だけで生きてると必ず壁にぶち当たるっすね。

勢いがある人ほど、すごい速度で思いっきり人生の壁に激突するんで、それだけきついんすよ。

僕よりも上の世代のホストは「一時的にめちゃくちゃ稼いでたのに行方知らず」って人が、やたらいましたね。その頃のホストは「太く短く生きる」が華とされてました。

プレイヤーから経営者に回った途端、立ち行かなくなる人が続出してたってことは、やっぱり先々のことまで考えてなかった証拠っす。

金を稼いでも「なんのために稼ぐか?」の哲学がない人ほど、渦に巻き込まれて消えていく運命。

刹那主義、快楽主義の人はアップダウンの激しい人生を送るんで、30代半ばや40代を超えると消息不明になりやすいんすよ。これは「水商売あるある」かもしれないっすね。

お金を稼ぐのは大事っすけど、別に僕はそのためだけに生きてるわけじゃありません。

僕はホストになってからすぐにナンバー入りして、それからずっと売れっこやったんで忙しい方やったと思います。

でもフットサルに参加したり釣りに行ったりと、自分の時間をしっかり確保するようにしてました。

ホスト現役時代に、自分に使える休みは週に一日だけ。

職場の人間から「タクマ、今度の休み、遊びに行こうや?」と度々誘われてたんすけど、これが正直ダルかったんすね。

なんでやと思います?

名目上、休みにはなってるんすけど、実質、ちっとも休みではないんすね。

僕は週一の休みを「自分を整える大事な時間」に設定していてたんすよ。

めっちゃぶっちゃけると、もともとNSCに入り直すお金を貯めるために、ホストを始めたんで別にやりたかった仕事でもありません。

なんべんも「そろそろ辞めよう」と思ったり、クビにされたこともあったんすけど、そのあと必ず「タクマ、戻ってきてくれ」「一緒に働こう」と声がかかるんすね。

ほんま運命には抗えないっす。

僕は仕事へ全力を注ぎこむストイックなタイプなんで、その姿勢も買われてましたし、ホストへの適性も高かったっすからね。

話を戻しましょう。週一の休みに何をしてたかっていうと、ホストへの仕事への抵抗感や葛藤を整理して、腑に落とす作業をひたすらやってました。

まだこの言い方じゃ、ふわっとしてますよね。

僕は元来水商売向けの人間やないないんです。なので出勤前に毎日「面倒くさいなあ…」「行きたくないなあ…」って感じてたんすよ。ほんまに毎日、出勤前に必ずそういう気持ちに襲われてました。

でも僕がホストクラブにいるのを、心待ちにしてくれてるお客さんがいる。正直そんな女好きでもないっすから、それ自体はモチベーションにつながらないんすね。

なにせホストの難波拓真は人気っすから、複数のお客さんから「タクマ、私だけを見てよ」「もっと私との時間を作ってよ」みたいにめっちゃ言われる。

ホストの難波拓真を外した僕一個人からすると、本音は「知らんがな」でした。ただしそんな気持ちじゃ仕事を続けられないっすから、意味の変換を自分の中で定期的にやるんすね。これって、めっちゃ地道でハードな作業っす。

あとから知ったんすけど、事実を変えずに枠組みというフレームを入れ替える作業をリフレーミングっていうんすね。

僕はホスト時代から、このリフレーミングをしょっちゅうやってました。「週一の休みのときは、アホみたいにリフレーミングをやってた」といっても過言じゃないっす。

例えば「独占欲の強いお客さんが、他の女性客と接するなと文句を言ってきた」という事実があったとしましょう。

この事実は変えられないんすよ。なのでこれを僕が「どう変換するか?」が大事なんすね。

独占欲が強くなるっていうことは、それだけ僕への思いが強いってことっす。つまり「それだけ熱烈に難波拓真を応援してくれてる大切なファン」って言い換えることができるんすよ。

この意味の置き換えをやってないと、正直あんなに長くホストを続けられなかったっすね。

でも仕事場の人間や同僚は、僕のリフレーミング作業を知らないっすから「タクマ、今度みんなで遊びに行こうや」と誘ってくる。断ると「あいつはノリが悪い」「協調性がない」みたいに言われる。この流れが、ほんまにめっちゃしんどかったっすね。

でも僕は僕なんで、自分のすべきことに時間を費やすだけ。なので傍からどう見られようが、何を言われようがびくともしなかったっす。

僕に言わせると休日を言葉通り「休みの日」と捉えてること自体「どんだけ浅いねん」て感じっすけどね。「お前ら圧倒的に哲学が足らんやろ」と。

今回は、ちょっと真面目になりましたが、当時考えてたことを真剣に書いてみました。

事実を変えずに解釈を変えられるリフレーミングは、仕事や恋愛、人間関係などに活用しまくれるんでほんまにおすすめっすよ。

今やってる恋愛コンシェルジュの仕事や、僕が経営してるホストクラブに勤めるホストの指導でもがんがんリフレーミングを勧めてるっすね。

最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!

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