第64回『年齢を重ねて腐るホストと、魅力的になるホストのちがいとは?』

うぃす! 大阪男塾の塾長です。

ホストやホストクラブって、ある意味、その時代を映す鏡だと思います。

世間の人からは「ホストクラブは、アウトローな世界」といったイメージを持たれているかもしんないっすけど、当然ながらちゃんとしたホストクラブは、法律をめっちゃ意識してます。

いつの時代も一部、違法なことをする人たちはいますけど、それはどの業界でも同じ。長期的に安定した経営を続ける場合「ルールを守る」って、かなり大事なんすよね。

2003年の歌舞伎町浄化作戦以降、営業時間もガラリと変わりましたが、これは業界の人たちが法に合わせた結果といえます。

業界に長らく身を置いていると「価値観が変わる潮目」って、度々あるんですよね。

時代の変化に対応できず潰れたホストクラブは山ほどありましたし、消えていったホストもたくさん見てきました。

最近では、新型コロナウイルスが猛威を振るったときも大変だったっすね。

当時の都知事に「夜の街」と名指しされ、諸悪の根源みたいな扱いを受けてましたからね。

今だから言えることっすけど、僕は新型コロナウイルスの影響でホストクラブが営業できなかったとき、自分のお金を切り崩して、僕の店で働いてくれている人たちの給料を支払ったこともありました。

売上が見込めなくなったからといって、違法な稼ぎ方に手を染めるのは論外っす。

僕は信念を持って、この仕事をさせてもらってますから、あのとき「自分のお金を切り崩しても、健全な形でホストクラブを守る」という選択をとる必要がありました。

違法なやり方を覚えてしまうと、絶対にあとで支障が出ます。そこをわかっていない人が、一部いるっすね。これって人生が辛いからって、違法薬物に手を出す人の心理に近いものがあるかもしんないっす。

時代の流れを読めずに、自分をバージョンアップできないホストは容赦なく淘汰されていきます。

自然界も全く同じっすね。かつて君臨していた大型恐竜も環境に適応できず絶滅しています。今、我々人類が地球の覇者になってるのって、しっかり適応した結果でしかないっすからね。

僕が長年、ホストクラブに携わって感じていることがあります。それは「一部のホストのプレイヤー寿命が延びている」という現象。実はこれって、これまでにあまり見られなかった大きな変化なんすよね。

ホストは快楽主義者が多いですし、長く安定した幸福よりも「瞬間最大幸福」みたいに強烈な刺激を求めるタイプがほんまに多いんすよ。

だからこそ、若くして売れて大金を稼いでも、中年になって体を壊したり、破滅の一途をたどる人間がこれまで後を絶たなかったんです。

僕は2003年にホストとして働き始めましたが、やっぱ自分より上の世代の人ほど、はちゃめちゃで短命な人が多かったっすね。

そういう破天荒ホストを下の世代は、結構冷静に観察してるもんなんすよ。

学習能力が高い「かしこ」なホストは、「こういうむちゃな生き方を避けたら、安定して長くホストを続けられるんやな」と内心、学んでます。

無頼な生き方は強い魅力を放ちますが、それは単に「幸せの前借り」をしているだけかもしれません。

今うちのホストクラブで働いてくれてる、ひとりのアラフォーのホストがいます。彼は、年間売上NO,1になるほどで実力的にも申し分なし。

キャリア20年以上になるベテランなんすけど、まるで衰える気配はありません。このまま順調にキャリアを積み上げれば、彼はアラフィフでもいけるんちゃうか!?と思えるほどっす。

日本は今、超高齢化社会に突入してますから、若い人よりも上の世代の方がボリュームが大きいです。

年齢を重ねたお客さんの中で「年相応のホストに接客してもらいたい」と思う人は、少なくないでしょう。

そういったときに、酸いも甘いも嚙み分けたベテランホストがいたら指名を勝ち取れるかも?

長く続けてきたホストほど、やっぱ人間味があります。こういうのって、若い人には、到底出せない魅力なんすよね。

年齢とともに腐る人間もいれば、どんどん熟成していく人間もいる。いや~、人って面白いっす。

僕も「あいつは腐ってしまった…」と陰で言われないよう、人間味がにじみ出る生き方をしていきたいもんっすね。

みなさんも「腐ったみかん」ではなく「発酵葡萄」を目指しましょう!

そうすれば価値あるワインのような人になれるっすよ。

最後まで読んでもらって、あざしたぁ!!

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