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室井光広日録(17)

2006.1月14日(土)雨。癸卯
そろそろ物忌が…と考えるうち、沖縄行きもひかえるべきかという思案につつまれる夢。早朝、頭痛トンプク。
方違え――のようにして、大磯の海・山のあいだに仮の庵をむすび、ひたすらあてどない仕事にうちこむべき…という紙神の声。

往復6時間のお百度参り、いよいよフィナーレへ。あと1回で達成。ことほぎことほぎ、昨日同様、辻原氏と歓談。
「文學界」に紹介してくれるというのなら、素直にうけよう。だめになっても、柳田詣での仕事は、必ず何かのかたちでとりかかるべし。
雨にけぶる大山近傍の良さ。雨の音は樹々にふるものがあはれであるという忘れかけていた感覚。雨々ふれふれハハ(蛇)さんが蛇の眼でおむかえ嬉しいナ…。

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常勤の教師として民俗学を学生に向けて語る前に、柳田や折口をもどいて〝南島〟の霊感を受け取っておきたいという念願があったようだが、結局沖縄行きはとりやめた模様。
辻原さんの紹介で「文學界」に柳田論を連載する話も、そのうちなくなったようだ。
末尾の蛇民俗替え歌が面白い。ジャノメ=へびのウロコ模様。(2024.2.20)

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