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人生の最期に関するお知らせ【白血病】

 2023年12月31日、今年の最期の1日を締めくくるこの日にこの投稿ができたことはまだ不幸中の幸いなのかもしれない。 ここ数日ずっともやっと頭に雲がかかった感覚があったものの、今日はその感覚は薄い。きっと今日の日にこの記事に手を付けるよう天恵が会ったのだろう。気づけば妻との結婚を決めたあの日から、からこの天恵(天啓)=『天の恵み』というモノが自身に舞い降りることが時折あった。今日もその1日なのだろう。自身の名前も第2次大戦時に造られた言葉で、『天の天による恵み』という意味があるそうだ。公務員を始めた頃、戦時を生きたご老体に素晴らしい名だとほめていただいた。つくづくそう言ったものに縁深い人生なのかもしれない。

 前置きが長くなったが、タイトルの通り、お報せを続けていこうと思う。


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▶造血幹細胞移植の結果

 すでにSNS上で結果を報告しているのでこのnoteを読む前からご存じの方も多いとは思うが、

造血幹細胞移植の結果
骨髄中の白血病細胞を潰しきることができず
この病気で死ぬことが確定した

 『ほぼ』や、『恐らく』というあいまいな表現をつけられなくなった。
 明確に死ぬことが決まった。自分は白血病で死ぬことになった。

▷骨髄検査の結果

 もう少し具体的に内容を記事に記す。

 造血幹細胞移植を行った場合、すべての患者がその効果の検査を行う。造血幹細胞移植という白血病治療における最も強度の高い治療が身体にどの程度の効果をもたらしたかを確認するためである。

 そこで自分の検査結果は、『目視段階で骨髄中に10%程度、白血病細胞が存在している』ことが確認された。最も精度の低い目視確認、そこでそれだけでの白血病細胞が確認されたということは、精密な検査を行えばそれ以上のものが見つかる可能性が非常に高いということだ。

 移植にはGVL効果(移植片対腫瘍効果)といわれる効果が期待できる。移植によって身体に取り込まれた新しい造血幹細胞が腫瘍を攻撃することで、体内の白血病細胞を潰していく効果である。

 ただ、どうやら自分の体内にある白血病細胞の量はそれで駆逐できるような量を上回っており、また、それを期待するということは表裏一体である、GVHD(移植片対宿主病)を受け入れることになり、自分の身体はそれに耐えることがでできない。

 つまり現時点では八方塞がりととなった。

▶この数日の出来事

▷家族への報告について

 12月27日にこの検査結果を先生から聞いた時、闘病が始まってから恐らく初めて、先生から「自分から家族に連絡を入れようか?」と手を差し出してくれた。これまで大事なことは、多少時間がかかっても、すべて自分から家族に直接伝えてきた自分であったが、今回は自分正しく伝えられる自信がなかったし、先生からもそのように映ったのだろう。

 先生に報告をお願いし、翌日妻と母が病院に来てくれるよう段取りをつけてくれた。自分はその間残り少ない脳のリソースを使って現状を正しく把握することだけに時間をかけた。

▷妻、母、主治医との面談

 まずは妻と母との面談の中で、今後の生き方についてついて話をしたと思う。『思う』というのも、この時期は移植のダメージも顕著に出ていた時期で、正直はっきりとした記憶がない。
 Xに記載した140文字を顧みるにそういった話に着地したようだ。

▷体調が落ち着いてきた今思うこと

 家族との面談で決めた内容でほぼ自分の意見に誤りがないことを確認できたと思う。
 ただ、万が一ICUに入る可能性に言及した時には意見が分かれた。こんな状態の自分にも生きてもらいたいと妻が言っていたような気がする。何だか嬉しく思えたと同時に、そんな悲しい選択肢を家族にさせてしまうかもしれない自分がひどく情けなく感じた。

▷娘に思うこと

 面談の日とは別の日に、義母、娘、妻と会う時間を設けてもらうこともできた。お義母さんんはなにを言うでもなく、いつもに近い様子で自分たちの様子を眺めてくれているように自分の目には映った。
 娘は自分の話をしっかり聞いてくれた。これまでは可能性だった部分が確定的な話の仕方に変えた時、涙を堪えてくれていたようにくれたように感じた。帰りの車内で「お母さんになっても、おばあちゃんになってもお父さんと一緒にいたい」と泣いたようだ。父としてこんな言葉をもらえる自分は世界一幸せだと思うし、こんなことを娘に言わせてしまう自分は最低だとも思う。お父さんも娘がが死ぬまで娘とずっと一緒にいたいよ。いっしょにいれなくて本当にごめん。

▶これからの生き方

▷家族との時間

 まずは残りの時間の内、できるだけ多くの時間を家族と過ごしたい。
 そのためには、今の移植のダメージを回復させて、退院する必要がある。その後体調が優れていればそのまま自宅に帰って終末期医療(外来による輸血等、できる限り自宅で過ごし、必要な時にだけ外来治療を受ける方法)を開始。それが叶わなくなった場合は自宅から近い病院に入院し、家族と会える時間を長くとりたい。

▷友人、知人との時間

 会えるのならばひとりでも多くの友人知人に会いたい。電話でもメールメッセンジャーでもなんでもいい。自分が生きていたことをどうか覚えてお言うてほしい。

▷命のリスク

 現在は前述のとおり移植のダメージを回復している段階。
 ただし、この治療自体にも胃のリスクが伴っている。もしかするとこの治療中に命を落とす可能性もある。
 なので自分宛てに何かある時はすぐに連絡してほしい。明日の自分が生きているかはわからない。

▶雑記

 冒頭に記載したが、今日は珍しく体調がいいから記事を書けた。明日以降も同じようにかけるかは分からない。
 でも、できるだけ同じようにかけるよう続けていきたい。
 それを見て何かを感じたら、ぜひ行動に移してしてほしい。どんな小さなことでもいい。目の前のごみをゴミ箱とに捨てるだけでもいい。それでも世界の何かが変わるかもしれない。

 そして、自分に言いたいことがある時は、本当に生きている間に連絡をしてもらいたい。明日も生きているかわからないから。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!