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【DAY.159】2023年5月24日の生存報告【白血病】

 このおよそ1か月でだいぶ体調が回復してきた実感がある。
 少しずつ日差しも強く夏が近づいている感覚があるので、外出時は日焼け止めなどの肌のケアを意識しないと、これまでの人生で無関心だった分肌を痛めてしまいそう。

体調の変遷

・血球推移

 4月上旬にWT1マーカー(腫瘍マーカー)が微増していたが、免疫抑制剤を減少、4月下旬からは服用を停止し経過を見ていたが、結果として基準値あたりまで減少していることが確認できた。恐らくドナーの免疫反応によるGVL効果が発揮されたのではないかと思われる。
 とはいえまだまだ基準値よりもちょっと高い数値なので、今後も減少が続いてくれるとありがたい。
 加えて、免疫抑制剤の服用を停止したことにより発生すると想定されていたGVHDも多少落ち着いてくれたので、引き続き免疫抑制剤の服用は停止したままとすることにした。
 一点、血球の値はある程度回復してきているが、血中のリンパ球比率がこれまでにないほど高くなっている。検査をする限り変なものが発生している様子はないし、移植後に同じような経過をたどる患者さんもいるらしいので現時点ではそこまで心配する必要はないが、6月に骨髄穿刺を行う際に合わせて検査を行う予定となった。
 そんな感じでリンパ球比率が高まった分、相対的に好中球(免疫機能を司る成分)の比率が下がってきているので、感染症には注意が必要ということで、楽しみにしていた食べ物の制限解除はもう少し延期となった。とくにこれからの季節は生ものは危険な時期になってきたのでまあ仕方ない。

大分市光吉『壱丁目ラーメン』 極旨鶏塩ラーメン+ネギマヨくんちゃーめしセット

 外来の帰り道、久しぶりにお気に入りのラーメン屋さんに寄ってきた。最近やっと1回の食事量が移植前に量に近づいてきたので、試しにラーメン+飯セットを注文。何とかかんとか食いきれた。次の外来受診は2週間後、その時は別のお店につけ麺食べに行こう笑

・体調変化

①粘膜障害、味覚障害
 味覚障害は段々と治まりつつある気がするがまだ日や体調によって波を感じるときもある。それでも入院中や退院直後と比較するとずいぶんと食べられるものも増えてきた。粘膜障害は唾液がまだまだ少ない気はするが少しずつ回復してきている様子。

②吐き気
 だいぶ治まった。唾液が少ないことが原因と思われる吐き気は時々来るけどそれもすぐに治まるようになってきた。

③皮疹
 全身に出ていた皮疹も落ち着き、痒みや赤身は治まった。今は乾燥がひどいので日に何度も保湿しているが、肌がカピカピになる。

④爪の剥がれ
 手指10本、足指6本ほど2枚爪がはがれ、2枚爪の攻防はひと段落した。だけども新しい爪もまだ弱く、今度は縦に割れ始めた。縦向きに割れる方が布なんかでひっかけた時にズルっと剥けてしまって痛い…。ひとまずネイルコートなんかをしながら爪が強くなるまでは気を付けて暮らすしかなさそう。

▶雑記

 父親が亡くなり、先日四十九日が終わった。自分が白血病の闘病をはじめて半年くらいたった昨年頭に肺がんが見つかっていた。見つかった時点で脳転移ありのステージ4。診断時には『長くて半年』、という診断を受けていたものの、そこから多くの治療を続け、1年半近く生きることができた。
 自分が闘病中に行った治療とはまた違うものの、同じように放射線治療や抗がん剤での闘病を続ける父と「どっちが先に死ぬものかな」と冗談交じりで話していたが、悲しいことに親父の方がずいぶんと早く逝ってしまった。まだ孫娘たちのランドセル選びなんかの祖父母ならではの楽しみも経験させられなかったのは残念だけども、闘病末期のつらそうな様子を見ていると、どうか少しでも楽になってほしいとも思ってしまっていた。最期は穏やかな顔で眠っていたのでそこはせめてもの救いに感じた。
 親父が亡くなって1か月と少し、法事や相続のなんやかんやでまだまだバタついてはいるものの、おかげさまで動き回る理由もできてリハビリにもなっている。娘もどこまで親父のことを覚えているのかもわからないところだけど、時々は思い出せるよう実家にも顔を出しに行こうと思う。
 残った母や祖母にはこれから親父の分も娘の成長を見守ってもらえるよう願うばかり。
 ここ数年で、自分も含めがんや大病を患う人やニュースなんかを目にする機会が増えたような気がする。自分が歳を重ねた分仕方がないのだろうとは思うが、健康に日常を過ごせることのありがたみを痛感する。今の日常を当たり前と思わず『有り難い』ものと捉え、後から振り返って『頑張って生きたな』と思えるような日々を過ごしたい。親父の分も。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました!