異日常のまちに見た克つ力、活つ力
▶船頭町市 Vol.13
私の住んでいる佐伯市には「船頭町」という地区があります。そこでは年に数回『船頭町市』という地区住民を中心としたイベントが行われます。
運営の方曰く「まちを歩き、楽しむキッカケをつくりたい。今は日常じゃないけど、こんな日常だったらいいなぁ」 という『異日常』の場として、地区内の老舗店舗からその日限りの限定店舗、イベントのライブ配信など、その時々で趣向をこらした催しが行われます。
私自身何度か出店者側のお手伝いや家族で遊びに行ったりと、このイベントを100%楽しませてもらっている佐伯市民の1人です。
今回は夏真っ盛りということもあり、初の「夕方開催」、ドレスコードは「浴衣・甚兵衛」という夏の夜市を彷彿とさせるスタイルでの開催でした。
▶町市に行きたい!!
私のnoteをお読みの方はご存知でしょうが、私は現在『急性リンパ性白血病』の診断を受け、無菌室にて抗がん剤治療を受けている身です。
そんな私が退院する当日にこの町市が開催される…
「これは行かねばなるまいて!」と先生に相談、退院時の注意事項を確認しつつ、一応(自己責任の範疇で)OK?をいただきました。
妻に相談、「どうせならドレスコードの甚兵衛買っとこうか?」というわけで、amazonで購入。娘と3人で行こうかと言う話に。
というわけで、着々と突撃の準備をしていきました。
▶そして当日、退院から約5時間後…
私は1人船頭町に自転車で突撃していました。
ドレスコードでもなく普通の格好で。
娘は体調不良、妻と一緒に妻実家にお泊りとのこと。
私は病院からの指導で「体調不良者には近づくな&基本マスク必須」とのことで1人アパート生活が確定しました。(ちょっと会って遊びましたが笑)
というわけでちょっと寂しくはあるけど町市には行きたいということで涼しくなった頃にちょろっとだけ…
事前に退院するよって言ってましたが、見知った人の反応も三者三様。
「病院やないの!?」「何その頭!?」「坊さんみたい!」「何食べます?」
しばらくは知人のリアクションで楽しめそうです笑
とはいえ久々の再会でしたがいつもと変わらないノリで接してくれる先輩後輩、友人の皆様には本当に救われます。
こんな感じで周囲の人と話をするだけでも力を貰えるというのは、白血病になって改めて認識できました。
言葉の持つ力もそうですが、普段の何気ないやり取りそのものが、人を支える大きなパワーがあるんだなと感じます。
▶勝手なシンパシー
このご時世、イベント事の開催には賛否あると思います。
特にこの時期は大分県内でも新型コロナの感染者数も増加傾向にあり、運営の皆さんもギリギリまで開催するか迷われたのではないかと思います。
会場となる船頭町につながる道にスタッフが常駐し、検温等コロナ対策を実施するなど、その点はしっかりと準備をされておりました。
そんな中、まちをふらついて思ったのは、本当にみんな楽しそうだなぁということ。
文字にすると淡白ですが、すれ違う人も、お店を覗く人も、立ち話をする人たちも、マスク越しでもわかる『楽しんでいる』感じ。
きっと多くの人が今日を楽しみにし、そしてまさにこのまちを楽しんでいるんだろうなと思うと、また次回も来たいなと自然と思えました。
そのためにはしっかりと病気と向き合い克服していく姿勢が必要だなと、運営さんがやっているコロナ対策と根っこは同じ。不安なものに対してしっかりと対応していく力が必要だなと感じました。
▶克つ力、活つ力
そんなこんなでふらふらしているうちに町市も終わりの時間。途中で帰るつもりがいろんな人と話してるうちに結局最後まで居残っちゃいました笑
最終的には探し物の手伝いまでして帰宅。
退院直後の外歩き、日が落ちてからとはいえ久々の暑さは堪えましたが、それ以上に力をもらった退院当日の『異日常』でした。
次回の秋開催も退院期間と被れば、今度は家族でま行きたいな…笑
『船頭町市』については、Facebook、InstagramなどのSNS等でも随時情報発信を行っておりますので、興味のある方はチェックしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!