未経験でSEO業務に転職し半年で月間PV15万にした40代女のメモ【2】

自由に書ける人ほどSEO発想ができない

SEOライティングって、「自分の書きたいことを、書きたいように書く」という発想でいるうちは絶対にうまくいかないです。

物書きになりたいアーティスト気質の人や書くことそのものを楽しみたい人はこの仕事に向いていないと思います。

間違っても「書く、という共通点があるから自分にもできそう」という理由だけで応募しないでくださいね。あなたは苦しくなり、周りには迷惑がかかります。


SEOの分野に足を突っ込むなら「情報を知りたい読者のために、自分がレポートして分かりやすく伝えよう。黒子のライターに徹しよう」と発想転換できるかどうかが明暗を分けます。

頭の中を紙媒体用からWeb媒体用にパチンと切り替え、イス取りゲームを楽しめるのがSEOライティングをやる上での絶対条件です。

もちろん、これだけで上位に上がれるわけではないけれど、少なくともこの考えでいないと土俵に上がることもできないはずです。

私はこれを「ライティングの発想が天動説から地動説に変わる」と勝手に定義しています。


同僚で私のすぐ後に入社してきた人がいまして、紙媒体の情報誌で20年の編集経験を持つベテランなのですが、この人が本当に「紙媒体のライティング発想」から抜けられない。

文体ももちろんそうだし、テーマの設定自体が天動説のままなんですね。

彼女、「こんな面白そうなテーマを見つけたから記事ネタになりそうです。私書きますね!」
と張り切って企画し、情報誌時代の感覚で勝手に書きます。

彼女の辞書には「キーワードプランナー」「検索ボリューム」という言葉はありません。

きっと読者が楽しんでくれそう、という感覚のみで記事テーマを決めます。

私が後で読んでみると、読者へのスタンスが
「このテーマにはこんな由来があることご存じですか? あまり知られていない情報をご紹介しましょう。 さぁ、知的好奇心知を満たしていってください」
という調子。

お得意の躍動感あふれる文体で、自分が伝えたいことを一方的に書きまくっています。

検索キーワードなんて「なにそれ美味いの」で、意識したこともない様子。

記事を書いたら書きっぱなし。

自分が書いた記事に何人のユーザーが来てくれたか、検索順位はどうなっているかも興味がない様子です。

私は見かねて「アナリティクスっていうやつを使って、たまには自分が書いた記事を何人読んでくれたかチェックしたほうがいいですよ」とは言いましたが……


あなたが書く媒体が本・雑誌なら、このおばちゃんのような書き方でOKです。

読んでもらう対象が本や雑誌をわざわざ買った人なら、知的好奇心を満たしたいというニーズがあり読もうという姿勢がすでにできています。

でもWeb上でコンテンツマーケティングとして記事を書くときは「読者は今まさに困っている・迷っている・助けを求めている、だから検索してたまたまこの記事にたどり着いた」と想定するのが王道です。

ターゲットは楽しみを求めている人ではなく、悩んでいる人です。

その人の問題を解決しない記事は、ハズした記事です。

有名人の個人ブログなら天動説で書けば楽しみを求めるファンが喜んでくれますが、無名の企業ブログがコンテンツマーケティングSEOで上位を目指すなら地動説で「読者のお役に立つこと」ことが大前提です。
いち企業の記事に有名人と同じ内容は求められていませんので。

コンテンツSEOの文章を書くなら、心得として自分のことをライターだと思わずに「問題解決方法の調査員」だと思うことをおすすめします。

それではまたあした。

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