未経験でSEO業務に転職し半年で月間PV15万にした40代女のメモ【4】

元へなちょこ編集ライター。
今年3月に転職して中小企業のオウンドメディア運営担当になったら、なぜかスルスルPV数を伸ばせています。

4月にリリースした一般向けのECサイトで、今は月間18万PVです。10月の売り上げは初めて100万円を超えました。
同じような立場で苦戦している人に向けてSEOをやって思ったことをメモしています。


会社が制作代行会社にいきなり記事100本とか発注して、会社が契約したSEO支援ツールも使えて、私は武器を与えられた状態で日々コンテンツのメンテナンスをしています。

とはいえ、決して順風満帆なスタートだったわけではありません。

私が入社する直前、このサイトのプロジェクトメンバーは、キーワード戦略を考えもせずに記事制作代行会社に適当に大量発注していました。
納品された記事は当然カオス状態でした。

私は入社していきなり、リリース当初から出鼻くじかれたオウンドメディアの建て直しを丸投げされたわけです。

コンテンツは似たり寄ったりの記事が多すぎて、まずはキーワード選定からやり直さないといけない状態でした。

よく「記事のキーワードを選定するにはラッコキーワードみたいなネット上のツールを使おう」というノウハウがあちこちで言われています。

そうして抽出したキーワードをGoogleキーワードプランナーに放り込んで、検索ボリュームを確認して、なるべくボリュームの大きいものを選びますよね。

うちの会社のサイト自体へなちょこなので、私はボリューム100位以上から狙うことにしました。
いきなりボリューム1万以上のビッグキーワードを狙っても歯が立たないので、しかたありません。

ここまではコンテンツマーケティング担当者なら誰でもやってることだと思いますが、私がキーワード候補を絞りこんでいく過程で意外と役に立ったのが、過去に編集ライターをやっていた経験です。

もっと言うと「自分がそのキーワードをお題として与えられたら、リサーチして記事が書けそうか?」という視点です。

キーワード選定をちょっとでもやったことがある人ならわかると思うけど、具体的な例で考えてみましょう。


たとえば自分の売りたい商品が「時計」だったとしましょう。そしたら、記事を書くために選ぶキーワードは

「時計 プレゼント」
「時計 相場」
「時計 男性用」
「時計 ブランド おしゃれ」
「時計 流行」
「時計 30代」

こんな感じの「時計にまつわる周辺キーワード」をたくさん集めますよね。

こういう検索キーワードをタイトルに埋め込むことがSEOの第一歩だから、ここまではいいんです。

問題は、もっと「近しいキーワード」がたくさん出てきてしまう場合。というか、必ず出てきます。
たとえば金額にまつわるキーワードだけでも

「時計 相場」
「時計 金額」
「時計 値段」
「時計 いくら」
「時計 安い」

こんなふうにズラズラと親戚みたいな検索キーワードが出てきてしまう。

これを最初に見た私の同僚は、
「やった!いいキーワードいっぱいあるわ❗️どれも検索ボリュームそこそこあるし✨じゃあこのキーワード全部使って、それぞれの記事をライターさんに発注しよう🎵」
とやっちゃいました。

・・・ちょっとでもモノを書く仕事をしたことある人なら、この危険性がわかりますよね?(笑)

そう、うちの同僚には「似たキーワードはグルーピングすべし」という基本がわかっていなかったのです。

検索キーワードとは、言い換えれば「記事のテーマ」です。

もしあなたがライターで、クライアントからこう言われたらどう思いますか?

「以下の五つのテーマで、5本の記事を書いてください。

・時計 相場
・時計 金額
・時計 値段
・時計 いくら
・時計 安い

文字数は各3000字で。
あ、ちゃんとそれぞれ個性があって読みごたえのある記事をお願いしますね~」

私がライターやったら、こんな発注されたら「このクライアント、アホやな」と思いますね。

言い回しちょっと変えただけで、伝えるべき内容はどれもこれもほぼ同じになってしまいますやん、このキーワードの顔ぶれやと。

案の定、ライターから上がってきた原稿は内容カブリまくり。

1本の記事でまとめられる内容を無理クリ5本に分散させてますから、結果的にどれもこれも似たりよったり。
この大惨事で、お金も時間も手間も無駄になりました。

同僚の失敗原因は
「もし自分がこのテーマで記事を書けと言われたらできそうか」
を想像せず、キーワード一個ずつの検索ボリュームだけに目を奪われて、
「ライターさんがなんとかしてくれるでしょ」
と甘い考えでいたこと。おかげで周りのみんな大迷惑しました。

そこで私に後始末が回ってきました。
私がやったのはもちろん記事の一本化です。

とりあえずオウンドメディア上で公開してしまっていた(公開すなよとツッコミたいところですが中小企業はそのへんユルい)五つ子ちゃんみたいな記事を分析し、いちばん成績のいいやつから選んで、内容を統合していきました。

ここで「別にその記事5本ともあったってええやん。どっちみちそれぞれの検索キーワードで読者が引っ掛かってくれるんやろ?」と思ったあなた。

確かにそれも一理あるのですが、しかしあなたは「記事の共食い(カニバリゼーション)」の怖さを知らないようです。これはまた話が長くなるので後日にします。

でも、カニバリは知らなくても「重複コンテンツはマズイ」という話なら聞いたことあるのでは?

コンテンツを作る時に表面的なことしか見ずに、
「記事の本数は多いほどいい」
「検索ボリュームが大きいほどいい」
という単純な思い込みで欲張ると、後でしっちゃかめっちゃかになり、管理できなくなります。

でも記事の本数をあえてしぼり込みながら1本ずつの内容を充実させると、「スッ」と上位に上がりやすくなります。


今日あなたにお伝えしたいことは


・検索キーワードのボリュームをきちんとツールで調べてから記事制作を始めよう。
・似たようなキーワードはグルーピング。あれもこれも欲張って独立させてはいけません。
・中途半端な記事を5本投入するより、これぞという網羅的な記事1本のほうが勝ちやすい。

このあたりですかね。
ではまた明日。

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