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双極性障害と診断されてから復職まで part6

6月中旬から、本格的にリワーク施設への通所を開始しました。

スタッフとの面談を通してわかったことは、自分は「うつ状態」に対して対処する方法は持てているが、軽躁への対処が弱いということでした。

そこで、「やりすぎない(個人ワーク)、自己主張しすぎない(グループワーク)」を目標として、PDCAを回していきました。


グループワーク時の目標は「自己主張しすぎない」→「自己主張する前に一呼吸おく」→「傾聴のスタイルをとる。」と、前向きな目標に変わっていきました。さらに、その傾聴のスタイルを取るためには、「受容と共感」が必要不可欠であることも、体感として身についていったように感じます。また、「受容と共感」を行うためには、「多様性の尊重」が必要であることにも気づいていきます。

しかし、多様性を尊重しすぎるがあまり、色々な人の痛みを自分ごとのように強く共感してしまい、困惑してしまうときもありました。そこで私は、「苦手な人やものには囚われない」ことも必要であると体感で学んでいきました。

「自己主張をしすぎない」という目標を立てた事をきっかけとして、様々な深い気づきを得られるような体験をしていきました。「多様性の尊重」と「苦手な人やものには囚われない」という感覚は、自分の精神疾患を含めて、さまざまなマイノリティーなものを「受容して、理解する。」事に繋がっていきます。「精神疾患は決して特別なものではなく、その人が生きている限りは、個性の一つとも言えるのだろうな。でもその一つに囚われてはいけない。」と捉えています。

個人ワークの目標である「やりすぎない」に関しては、タイマーを購入して、時間を計ることでコントロールしています。(いまも取り組んでいるところです。)

さらにリワーク施設外においては、友人とも会えるようになり、職場仲間との会食もできるようになっていきました。(定期的に連絡をくれて、引っ張り出してくれる仲間や友人に感謝!)

「俺もうつや適応障害を経験したことのあるよ」と開示してくれる人もいらっしゃって、心から頼れる会社の先輩を見つけられたのも、自分の中では大きな支えになっていきそうです。そして、私が復職に向けて、前向きに取り組めている姿勢から、「俺も励まされるし、嬉しいよ!」と言ってくれる仲間がいる事に支えられています。

ある先輩は「回転寿司ではなく、回復寿司だよ。」と、カムバックを祝ってくれました。

また、ある同僚は、東京へのカムバックを祝して、「歓迎」という店を選んでくれ、羽根つき餃子をご馳走してくれました。


本当に頭が下がる想いです。これらの優しさを受けて、私も「下の世代に優しさを循環させられるような人でありたい。」という目標を、今持っています。

少しずつですが、周りに対して、自分なりの恩返しとして、優しさの還元をしていきたいなと思っています。


そして、「双極と○○」のテーマトークをツイキャスで配信を始めます

着想は、これもまた松浦さんの双極トークからです。

再度、リアル双極トークに参加させていただいた際の帰り道に、

「金曜の夜にふらっと集まれる場所があれば良いですよね〜。」なんていう話を、他の当事者の方としていました。また、双極性障害に対するピアサポートの効果が、海外で実証されていることをたまたま見つけます。

その時、さまざまな人の優しさを受けて、想いが強まっていたことも相まって、とりあえず実際にやってみることにしました。

初回にみんなで様々なテーマを出し合い、徐々に「双極ツリー」を育て上げていくイメージで、金曜夜にゆるりと配信しています。(6人〜12人が理想かな?と思っているので、現在はtwitterのアカウントに鍵をかけています。)


この取り組みを通じて、誰か(自分も含めて)が万が一、視野狭窄に陥ったとしても、少しでも人生の可能性や広がり、豊かさを感じられるような居場所が共有できたら良いなと思っています。(復職後も、不定期でゆるっと、細く長く続けられたら良いなと。)


また、趣味のロードバイク、ギター、本も楽しめるようになりました。(活動量が増えていくに従って、欠乏しがちな「マルチビタミンと鉄分&葉酸」をサプリメントも摂取するように。)


ロードバイクは、以前のようにガツガツとロングライドせずに川原をサラッと乗ることを意識しています。乗っている最中に、ビジネス系の本を4倍速で聴き流すのもやめました。

ギターは、5年ぶりに再開しました。好きなときに、好きな曲だけ、適当に家で弾き語っています。(これもフォロワーさんのおかげだったりします。)

本は、フォロワーさんのおすすめの本を、一文ずつ噛みしめるように読むようになりました。今までは、気になった本をとにかく速読をして量を頭に入れていましたが、今はやめています。

また、新たな趣味として、サーフィンにも挑戦し始めました。太陽の下で、だらだらと波待ちして、自然との共生を感じています。スマホやPCを触れない環境って良いですよ。(あと、サーファーは良い意味でテキトーな人が多くて、とてもゆるやかな気分になれます。でも波を乗りこなそうとするチャレンジ精神は、本当にすごい!)


このように、食事や睡眠や運動といった健康の三大要素の地盤を固めつつ、

「人との繋がり」や「趣味」も、以前とは少し楽しみ方を変えながら、楽しめるようになってきました。


そして、ここまできて、やっと医師へ(社内カウンセラーへも)「また、戻って働きたいです!」という言葉を、心から発せられるようになりました。

医師も快く承諾してくれました。

「客観的に自分を捉える能力が高いから、復職しても大丈夫だと思うよ。それでも、2,3回は再発はするかもしれない。でも、同じ原因で繰り返すのはもったいないからやめよう。再発したとしても、違う原因で、前に進んでいこう。」

「あと、何かを見つめる力がすごく高まっているから、復職後に他の人とのギャップを感じるかもしれない。なんでこんなことに気づかないの?って。でも、これは病気になった人にしかわからないことなんだよ。だから、この半年間はあなたにとって、ものすごく良い経験。」

やっとの思いで復職診断を受けます。

つづく(part7最終話へ)

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