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【世界樹の迷宮シリーズを評する】① 世界樹の迷宮4

世界樹の迷宮シリーズは大好きで、基本的にDS版のオリジナル1と2以外は全てのタイトルを100時間以上は確実に遊んでいる(暇人とか貧乏性とかも言う)。
ただどうも世間的な各タイトルの評価と私個人の評価が合わない。あまりに合わず一回コテンパンにされたことがある。出る杭は打たれるのだ。

で、まぁ世界樹シリーズの3DS作品のタイトルの私評を今回は書いていこうというお話です。
ただ、実際書き始めると思った以上に長くなったので各タイトルごとに記事一本にすることに。
そういうわけで今回は4。

【世界樹の迷宮4】

世間的な評価は非常に高いのだが、私個人としてはあまりいい点数をつけられない。
ゲームとしては面白いことは面白いのだが、世界樹シリーズの面白さで順番をつけたら割と下の方になってしまう。

【良い点】

  • FOEをダンジョン内で3Dモデル配置する初の試みで、既にその特性をダンジョンの謎解きに効果的に組み込んでいる

  • 「パーティーの並び替えにターン消費しない」システムを初の試みで効果的に組み込んでいる

  • ストーリーとNPCキャラクターの魅力は世界樹シリーズでNo.1

4は3DS初の作品で、初の試みも多かったがその多くが成功しているという点で驚異的なタイトルだと思う。
上記の良い点に挙げるほどでもなかったので省略したが、スキルが封入された装備品というアイデアや料理システムのバランスも良かったし、大陸のパズルも面白かった。

※※※

中でもストーリーとキャラは本当に魅力的である。
DSタイトルの世界樹のストーリーはどれもなんとも納得し難いものがあるし(2のオーバーロードとか冷静に話し合いしたら普通に解決したんじゃないんですかね感がとても強い)、一方で4のストーリーや設定は表クリアしただけでも十分わかるし、裏ダンジョンをクリアすることでより掘り下げができるという大変よくできたシナリオである。

……アトラス末期の頃で同じ四作目でシリーズの中で珍しくハッピーエンドで終わるなど、なんか妙にP4と被る点が多い気がする。

会社が末期だとストーリーが優しくなるとか皮肉が投げられていて苦笑いするしかなかった記憶があります。

【悪い点】

  • 最初から使える職業が少なく、さらに追加職業が周回プレイでは序盤で強すぎる

  • ストーリーを進めるうえで順番ごとにこなす必要があるイベントが多く、上記の点と併せて周回プレイの楽しみが薄い。

  • QRコード読み取り型の諸々が面倒くさい

  • UI、レベリングなどが以降の作品と比較して不親切且つバランスが悪く、以降の作品に慣れると遊び辛さを感じやすい。

総括すると、4は周回プレイで遊んでも面白くない作品なのである。
裏ボスのやり応えがあるのは良いが、最終的に裏ボスと戯れるのに特化しすぎているゲームになっているところがあり、ゲーム全体を俯瞰した「冒険」というものを楽しむ作品にはなっていない感が強い。

とくに序盤のつまらなさは致命的で、最初っから使える職業は七職だけなので三週くらいするともう似たようなパーティーしか組めなくなるわ、ノービススキルしか使えないからビルドの幅も少ないわで窮屈さばかりを感じる。
ミスティックとかモノノフは序盤で使うとあまりに強すぎるし、インペリアルなんぞは砲剣に弱いのが無いので使いたくても使えない。

ただ、QRコード読み取り型でクエスト解禁にしているのは来年でDLCが購入できなくなることを考えると、それはそれで良い点であったりもする。
実際やると面倒な部分ばかりが目についてしまうのだが。

※※※

4の評価が高いのは結局のところ、あまり周回プレイをする人が少ない証拠なのだと思う。
最初のデータで何度も裏ボスと戯れて、その後あまり立ち上げなくなってしまい、思い出補正が積み重なった結果評価が高いんじゃねーのかと邪推してしまう。

個人的にはUIの不親切さを加味すると前作の3の方がハチャメチャなバランスを楽しむなら面白いと思っている。
あちらも大概ストーリーを進める上で面倒な点は多いのだが、大航海がまともに挑むとすごく面白いので周回時の評価を上げる点に繋がっているところがある。

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