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遅刻癖の彼氏に悩む女性からの相談

「付き合って半年の彼氏がいるんですけど、最近遅刻がひどくて、しかも謝ってもくれません。この前も待ち合わせに1時間以上遅れてもごめんがない、どころかなんかむすっとしていて幼稚園児かよ、、と思います。
事情もあるだろうから遅くなってしまうこと自体にはそんなに怒っていないのですが、『ごめんなさい』という一言もないのが悲しいです。
お互いいい大人なので、どんなに言葉を選んでも嫌味っぽくなってしまっていつもなにも言えません。逆ギレは逆効果な気もするし、自分自身で嫌になっちゃいます。なにか上手い注意とかありますか?」

まあ遅刻癖50年の私から言わせて貰うと、ズバリ、あなたは彼氏から蔑ろにされていますね。

もしあなたがすごく高嶺の花だったり、あるいは大事な取引先だったりしたとき、そんな態度は取りません。タクシーに1万円払うのも厭いません。もし使えるならF-15戦闘機をチャーターしてでも間に合うようにしますし、それが不可能なら平身低頭、土下座だって迷わずやります。まあそれ以前に遅れることが確定した時点で連絡を入れます。(昔はそういうとき連絡手段がなくて謝り倒す以外の方法がありませんでした)

これは推測ですが、例えば付き合い始めてちょっとしてから、彼氏が小さな遅刻をして、それをあまり咎めずにいたのではないかと思うのです。

人間、許されると「次はそうしないようにしよう」と思うより「あ、この人は遅刻されても怒らないんだ」という事を”学習”してしまう生き物です。(というより、生き物はそういう風にしか学習をしない存在、というべきですね)

或いは、彼氏にとっても本心からあなたは大事な人で、でも悲しいかな、生まれついての遅刻癖がどうしても直らないから、例えあなたが絶世のいい女であっても、あるいは1億円の価値ある契約相手だったとしても遅刻をしてしまう、としたらどうでしょう?

つまり彼氏とは時間の約束が出来ないという事になります。さてそんな彼氏とあなた、付き合う”必要”ってあるのでしょうか?

もちろん、遅刻せずに会うことも時々はあるでしょう。でも、「今日は付き合い始めの1周年!」みたいな節目の時に遅刻してしまったら?美容室にいって髪の毛をセットして、ちょっと奮発して買ったファンデーションやリップもうまくつけて、それで待ち合わせをして、ずっと待ちぼうけを食らわされたとき、あなたはもう悲しみの窮みに立つわけです。

でも、でもですね?

よく考えてみたら、彼の遅刻癖は、あなたが何かをすれば改善するもの、言い換えれば「あなたの課題」でしょうか?

そこなんです。彼の遅刻癖は、もはや彼氏の問題でしか無いわけです。でも、あなたは、彼氏の遅刻で、そんなに致命的なダメージを受けていますか?

もしこれが、例えば二人して自分の親に「交際報告」をする時とかなら結構切実ではありますが、これだって相手が親だったら何とか言い訳も出来ると思います。(でも例えば2人して移民審査を受けるとかなら、遅刻はまずそれでアウトではありますが、そこまでクリティカルな事は、今の日本にはそうそうないですね)つまり、彼氏の遅刻が他ならぬ”あなたの不利益”にはあまりなってないということです。

客観的にみれば、つまりあなたが彼氏の遅刻を許せない!と思う気持ちがあるから、こういう相談をネットの掲示板に書き込んでしまうわけです。勿論、予約したお店があったりしたら、no showの問題は生じますが、これは言ってしまえばお金で解決出来る問題です。

つまり、この問題。徹頭徹尾「あなたの気持ち」の問題なのです。

それなのに、あなたが問おうとしているのは「彼に対して、ある言葉や方法を使うと、こんなにひどかった遅刻癖と、謝りもしない態度がコロっと治りハッピーな日々が戻ってくるような事ってないですか?」という話です。

言葉通りにこの”問いに答える”とするならば、

「答えはあります。ただし、あなたが覚悟を決めて、ある種彼氏のお母さんになって、これから長い時間かけて、彼が育ってきた間に身につけた生活習慣や思考のクセを矯正しようというなら、出来るかもしれません」となると思います。つまり、遅刻をしたら、その後は一切彼に対してベネフィットを与えず(笑顔も見せない)逆にちゃんと時間通り間に合ったら、普通に接するというやり方を、根気よくできますか?という事になります。

一般論ではありますが、ある程度の大人になってしまうと、難しい事、複雑な事なら注意や指導で直る(治る)事もあります。でも、その対象が「遅刻をしないこと」「挨拶をする事」とかそういう単純だけど人としての根本に関わるような事であるならば、非常に根気よく時間と労力をかけてやらねばならないものです。

だから、こういう人としての根本的な事象に難がある人に対しては、その事象を変えるよりも、その事象を抱えたままでも接して人としての生活が出来るような関わり方を模索する方がまだ簡単と言えます。

根本的には、もうその人と”約束をしない”とする。

もし約束をしたら、約束をしたその日のうちに確認する。自分でその約束の内容を書かせる。ノートをつけさせる。毎日リマインドをする。当日は朝からリマインドをする。さらにその約束の動作を細分化し、その細分化された動作を行う時、実際にどれだけの時間を掛けているのか(起きてから風呂トイレを済ませて身支度をして家を出るまでに何分。家から駅まで何分。電車は何時何分のに乗る。乗換駅でかかる時間)を予め測定する。そしてそれらを逐一報告させる。

まあこれだけやれば遅刻することはラクダを針の穴に通すより難しいことでしょう。でも、そこまでやりたくはない?ですよねぇ。

つまり、結論めいたことを言うならば、

「そんな彼氏が好きなら、遅刻は我慢しないとね。もしどうしても我慢が出来ないとしたなら、いい大人である彼氏を改造するとかは難しいから、次の恋を見つけるしか無いね」と言う事になります。

以上、参考になれば。

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