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『流浪の月』観てきた

最初はまさか?甲府で撮った?と思った。山が随分近い。
でも、逆に近すぎるから、そうではないなぁと思い直し、いろいろ考えるとこれは松本だなぁという結論に。(エンドロールに松本のフィルムコミッションは出てきた)ただ、彼氏(りょうくん)の実家に来た時の言葉は聞き覚えのある山梨弁だったから、実家は山梨の葡萄農家だったのだろう。(勝沼町もエンドロールに出てきていた)

過去と現在を行きつ戻りつしながら、ある意味じれったい感じの話が続く。正直「長いなぁ」と思いながら観ていたところはある。

テーマそのものは重いけど、単純である。そして、それが見えた後はエピソードを早送りにして見たい衝動が時々起こってしまった。でも、そこでこの映画時間を端折ると、またそれは味わいが薄くなるのだろう。

愚行を繰り返す主人公達。
”りょうくん”の妹(?)がさらさに向かって
「前の彼女の時もアザ作ってたよ。彼はいつも”そういう人”ばかり好きになる。母親に捨てられた事の影響?・・・」という話をしていて、つまりみんな欠損家庭の子供だったのだという事が明らかになる。

みんなそんな心の傷を抱えながら、欲しいものを手に入れられずに過ごしてきた事できしみ、壊れていく。そんな模様を撮したかったのだろうか?

まあ正直、だから「わかろう」として観る作品じゃない。感じるしかないものなのだろう。モブキャラたちの、悪意のある無責任な行動のえぐさは、結局は観客達の中の大抵の投射でもあろうなとか。

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