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2020年9月10日 初めての精神科受診


昨晩勢いで書いた日記です。noteに投稿するかかなり迷いましたが、精神科の初診記事が少なそうだったので投稿することにします。



抗うつ薬を1時間前に飲んだ。ネットでよく見る副作用に怯えながら勢いに任せてこれを書く。


予約してから1ヶ月、ようやく今日診察を受けることができた。この近辺で一番評価が高いとGoogleが教えてくれた精神科だ。
行く前はとても緊張していたが、精神科にかかったことのある友人と直前に話ができ、激励されて安心して診療所に行くことができた。


診療所の待合室はかつて泊まった伊豆の旅館のロビーのようで驚いた。それに加えて久しくこういった綺麗な人工物を見ていないということに気付く。

受付を終えてアンケート用紙のようなものを渡される。名前・症状など、内科ではおなじみの項目に加えて学歴・職歴・家族構成を記入する項目があった。

症状の項目は自由に書ける空白部分とチェック式の両方があった。イエスorノーで答えられたら症状が思い出せるのに、と不安だったのでホッとした。自由に書く項目には「自然と涙が出てくる」「やる気がでない」と書いた。

用紙を提出し待つ。自由に水や麦茶が飲めるので注ぎに行った。透明なポットから水を注ごうとするのだが開け閉めが難しく蓋が取れて落としそうになった。結局手で押さえながら注いだ。


60歳ぐらいの女性看護師が近づいてきて「お話聞きますね」と別室に案内された。アンケートと照らし合わせながら飲酒喫煙の頻度、家族構成の確認から始まった。4人家族と伝えたが愛犬1匹を伝え忘れたことが悔やまれる。きっとどうでもいい。

本題に入る。症状・いつから・きっかけなどを話した。いつから気分が落ち込んでいたのか全く思い出せない。きっかけから逆算してテキトーに答えた。

きっかけとなった仕事での失敗について説明し、「あなたのせいではない」と上司には言われたが自分のせいだと思っていると話すと、「あなたのせいではないと言われているのだからその通りなのよ。話を聞く限りわたしもそう思うわ。」と返ってきた。そこから涙が止まらなくなってしまった。

「嫌なことを思い出させてしまってごめんなさいね。」この人にとても甘えたくなった。いろんな話がしたい。ビジネスだとわかってはいる。

「次は先生とのお話になりますのでこのままお待ちください。今のお話はわたしから先生に伝えておきますね。」そう言って看護師は部屋から出て行った。

窓越しに外を眺める。さっきまで晴れていたのににわか雨が降っていた。ブラックベリーの木が雨粒に打たれて揺れている。ふと小学校の校庭に生るブラックベリーが甘くて美味しかったことを思い出した。


看護師に呼ばれ診察室に案内される。女性の先生だった。症状を聞かれて再度話す。これは看護師から聞いた上で改めて確認しているのか、本気で聞いてきているのか疑問に思った。アンケートに書いた症状をそのまま話す。後の質問はイエスorノーが多くて答えやすかった。涙は出っ放しだ。


質問に答えた後、鬱病の診断をされた。許されたと思うと同時にショックだった。

健康な人は娯楽や睡眠、食事など生きるために必要な行為でタンクにガソリンを貯めていくのだが、鬱の人はガソリンタンクの底が抜けてしまっており、いくらガソリンを注いでも貯まらない状態らしい。

「この病気は『頑張っている』と自分で認めるきっかけを与えてくれる病気です。」と先生が言う。
繊細で完璧主義な性格と自己肯定感の低さを考えれば、なるべくして鬱になったのだと思う。きっと生きやすくなるチャンスなのだ。


続けて、医者に行こうと決心した理由を聞かれ、認知症の祖父がいる実家を離れてもいいと母に言われたこと、会社を辞めるので次の会社に行っても元気な状態で働けるように準備したいと話した。

先生は「話してくださってありがとうございます。聞けてよかったです。」と言ってくれた。話してよかったと思った。また、自然と口から出た自分の言葉が前向きで嬉しかった。

「2020年は転機の年ですね。」先生がぽつりと言う。本当にそう思うし、良い方向に転がっていけばいい。そう思うことができてホッとした。


服用する薬の説明と一緒に、ベットに横になるときはネガティブな気持ちで横になるのではなく、休むぞ!と意気込んで横になること、とアドバイスをもらった。難しそうだ。

次回の診察の予約を入れて診療所を出た。1時間半も経っていた。にわか雨は過ぎて晴れ間が見えた。


アンケート、診察内容、診察時間はそれぞれの病院によって異なる場合があります。病状も人によって異なるため、参考程度で読んでいただけると幸いです。




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