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本棚に本を収めながら思う


#引っ越し #本の収納 #本が捨てられない #50代の引っ越し #一人暮らし


2年前離婚をし、その時に多くの本を捨てました。
息子が独立し子供の為に買った多くの本も不要になりました。
でもどうしても整理できなかった本もあります。

また短期間で要不要を決めたので、後になってちゃんと残すことが出来たのか心配になった本もあります。
本を入れた段ボール箱を開きながら、大好きな本が出てきてほっとしています。


よく2年間使用しなかったらそれは不要な物だからと言う人も居ますが、それを言ったら私の場合一部のジャンルの本を除き全てが不要な物になってしまいます。
また本当に必要な手まりの本でさえ、2年以上開かない本もあります。
自分にはまだ難しいとあきらめていたデザインの作品にようやくチャレンジをはじめ、その本を入手したのは20年以上前であり、最後にその本を開いてから10年以上経過しています。


活字がメインの本は2年間開かなければ不要で、後になって読みなおすときは新規購入でも良いのかもしれません。
しかし私が持っている多くの本は今後入手するのが難しいだろうと思う物もいくつかあります。


ただ私の中にある経験があるから、だからこそ本が手放せないという部分もあります。
それは小学校3年生の時と4年生の時の夏休みでした。
当時は夏休みが40日間ありました。
その40日間、佐渡の母の実家に連れていかれたのです。
そして家から出てはいけないと言われます。


母には母の事情があったのですが、知らない土地で家から出ることを許されず40日間過ごさなければいけません。
小学生の私にはかなりきつい事でした。
やることがほとんどなく、年齢の近い子供も居ませんし今のようにゲームがあるわけでもありません。
そんな時に伯母が書店へ連れて行ってくれて、1冊だけ好きな本を買ってあげると言ってくれました。


私が選んだ本は六法全書でした。
驚いたのが伯母と書店の人です。
伯母は私に言います。
あの本が何かわかっているの?
わからないから欲しいのだと答える私。
なぜあの本を選んだの?
ここにある一番厚い本で読むのに物凄く時間がかかりそうだから。


この時伯母が買ってくれたのが、ことわざ辞典でした。
この選択は良かったのだと思います。
六法全書は読むのに難解で小学生の私にはもてあます代物でしょう。
中学生か高校生であれば、その後の人生を大きく変える本になったかもしれません。


今の私には手まりがありますが、もし針を持つ事を禁じられた時どうするのか?
いつかやろうと思っていることがそれなりにあります。
折り紙や囲碁もその1つです。
暇の潰し方くらいいくらでも知っているよ。
そんな時に余裕でそういう台詞が言いたくて本を残しているのだと思います。


もしかしたら一生のうちでそんな日は来ないかもしれません。
むしろ来ないほうが良いのです。
でもいつかもしかしたら、ネットも繋ぐことが許されず家から出ることを許されない時に、私は何にも困らないよ。と言いたいのかもしれません。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。


読んでいただきありがとうございます。 アトリエを無事引っ越すことが出来ましたが、什器等まだまだ必要です。 その為の諸費用にあてさせていただきます。