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”プロ野球”をPEST分析|節税、日米年俸、ファン人口、IT技術

こんにちは、へりおです。noteでは読書記録や本の紹介、Twitterではマルチな情報発信をしています。

ワンテーマPEST分析をしていきます。
PESTで扱う観点は、政治、経済、社会、技術といった4つになります。マクロ環境(外部環境)を分析するマーケティングフレームワークで、このような観点を持つことで、正しく世界を見ることができると考えています。



今回のテーマは、、、

”プロ野球”

です。


4つの観点から、PEST分析。

それでは、ひとつずつみていきましょう。

Political 節税制度

野球は球団に社名が入るが、サッカーは入らないことが節税制度を適用するか引っかかっていたようですが、サッカーを始め、他のスポーツにも転用されることは喜ばしいことですね。

Economic 市場規模と年俸

投稿では、いわゆる給料に焦点を当てましたが、先に市場規模についておさらいしておきましょう。

だいたい年商100億~200億円の球団が12球団と考えると、日本のプロ野球リーグ全体では、約1,500~2,000億円が市場規模と考えることができます。

次に、売上について。

○総資産1位はソフトバンク1134億円。2位はDeNA164億円
○セ・リーグ最少はヤクルト44億円、パ最少はオリックス22億円
○コロナ禍の20年、単年収益(当期利益)は7球団が赤字転落
○直近2年の連続黒字はDeNAのみ。黒字転換は楽天だけ
○自己資本比率は日本ハムの93%が最高、最少はオリックスの4.1%
○巨人、中日は球団単体での決算公告の開示なし。オリックスの当期利益は非公開

【プロ野球お金の話】12球団決算を読み解く。総資産、収益、自己資本比率
日刊スポーツ

球団経営においてスタジアム保有がひとつのポイントなようですね。

最初に球団の収入と支出をまとめると、収入源は「チケット収入」「テレビなどの放映権」「広告などスポンサーシップ」「グッズ販売」が柱となる。支出の主なものは「選手年俸」「人件費」「移動費用」が挙げられる。ほかに球団が球場を保有しているかどうかも、業績を左右する大切な要素となる。ヤフオクドームを保有するソフトバンクや、指定管理者制度をもとにZOZOマリンスタジアムの営業権を握るロッテなどは球場内の広告、飲食などを自由にコントロールできる。一方でヤクルトが本拠地をかまえる神宮球場や、日本ハムが使用する札幌ドームでは球団の経営に制限があるのが現状だ。

本当に儲かっているのはどの球団?決算から読み解く球団経営の実態
ベールボールオンライン

このようなプロ野球の経済の輪郭を捉えたうえで、年俸をみていきましょう。

☆田中将大(楽天)15年9億円 372試合181勝90敗3セーブ(日米)
でトップです。

2022年の外国人選手を除いた年俸ランキング SPAIA


ただ、規模が大違いなメジャーリーグと比較すると、最低年俸が5倍ほど。選手にとって日本が魅力的にみえるのかは疑問ですね。

メジャーは新協定で22年の年俸最低保証額が70万ドル(約8100万円)と21年より日本円ベースで約1400万円アップした。5年間は毎年2万ドルずつ増え、26年には78万ドル(約9000万円)になるという。日本の1軍最低年俸1600万円で、選手会が発表した2021年度の年俸調査では12球団の支配下選手(外国人選手を除く)の平均年俸は4174万円だった。



【参考】



Socio-cultural ファン人口


2021年スポーツマーケティング基礎調査によれば、プロ野球ファン人口は、2,279万人で昨年比184万人減なようです。しかしながらスタジアム来場者数は増えている。一因として、球団のファンマーケティングが秀逸であることが挙げられるでしょう。



Technological プロ野球とIT

facethruによる入口の「顔認証入場ゲート」では、ディスプレイに顔を近づけると、事前登録した顔画像と入場券の情報と照合して本人確認が行われる。

東京ドーム、「手ぶらで入場&決済」が可能に! 新しいプロ野球の観戦スタイル



新たな収入源としてのデジタル商材、NFTも注目!

「パ・リーグ Exciting Moments β」は、パ・リーグ6球団の名場面やメモリアルシーンの動画コンテンツを、自分だけのコレクションとして保有できるサービス。

「パ・リーグとメルカリが共同でNFT事業を開始、名場面やプレー動画をコレクション」


まとめ

日本のプロ野球のPEST分析でした。

節税制度のみならず、球団のネーミングなど企業側にはメリットが多いですね。プロ野球を含むスポーツ業界全体に資金が流入する施策であり、コロナ禍で厳しい今、必要な取り組みでしょう。引き続き、民間からの資金流入が続けば、国外への人材流出を止めるため、または国外から有名選手を受け入れるために給与水準を高めることができるようになるでしょう。スポーツが多様化するなかで、ひとつの競技のファンが減ることは致し方ありません。しかし、女性にターゲットを絞ったり、地域に根付いた施策を行ったりするようなファンマーケティングは秀逸で、他のエンタメ産業や地域振興のベンチマーキングとなるでしょう。さらに調べていきたいものです。最後に技術ですが、やはりスポーツの正当性を上げるホークアイといったカメラは必要です。さらにそれは細かなフォーム修正など選手の育成にも貢献しています。一方で、顧客体験の向上のためにも技術が多用されています。顔認証によるスムーズな入出などプロセスのイノベーション。プロダクトをみれば、新たにNFT商材がつくられるようになりました。

野球観戦の体験の質の向上と、地域マーケティングによってファンを創出する。そのためには資金調達が必要で、節税制度がひとつの取り組みである。
そんなPESTの繋がりに気づくことができましたね!

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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