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【参拝三昧】釣石神社 と 追波川河口

 本日 8月8日 火曜日。
 お盆休み前の間隙を縫って、次男坊と共に釣石神社つりいしじんじゃを訪れました。

 なお、釣石神社については、過去記事にて記してあるので、興味のある方はご一読賜れれば幸いです。

 夏休み期間にもかかわらず、平日の午前中ということも幸いしたのか、はたまた不穏な天気予報が影響したのか、境内は僕と次男坊の二人のみ。
 お陰様で心静かに参拝することができました。


 参拝を終えてから「石巻・川のビジターセンター」へ立ち寄ることに。
 震災以降4年間に渡る復興業務(建物の被災調査)を終えてからというもの、釣石神社よりも東方(海側)へ足を向けることができずにいたので、これを機会に車を走らせてみることにしたのです。

興味のある方は拡大してご覧ください。

 堤防上に敷設された道を追波川おっぱがわの河口に向けて暫く走ると、落ち着いた雰囲気の建物が見えてきました。
 その刹那、震災後に調査へ訪れた時の記憶がよみがえってきて胸がしんどくなり心拍が上がってしまいましたが、次男坊が隣にいてくれたことで何とか自分を保つことができました。

生物好きのお子さんなら2~3時間は余裕で楽しめます。

 センターの中に入ると、手作り感満載の賑やかな空間人懐っこい顔をしたスタッフさんの笑顔(恐らくミッツさん※下リンク先参照)で、なんとか自分を取り戻し、気持ちを切り替えることができました。

 空調の効いた施設の中で展示物を愛で、清掃が行き届いたレストルームで用を足し、すっかり落ち着いてから、スタッフさんに施設の話(環境省が設けた建物でNPOが運営しているとの事)や、界隈の現況を淡くお聞きすることができました。

 前出の地図を参照して頂ければ分かる通り、この地域には宮城県を代表する海水浴場「白浜ビーチパーク」があります。
 去るニュースで再オープンを果たした(2019年4月)と聞いていましたが、スタッフさんの話によれば、コロナ渦以降は多分に漏れず ” 苦しい夏 ” を経てきたとのこと。
 また、三陸道(三陸沿岸道路)が内陸部に敷設されたこともあり、追波川の河口周辺地域から神割崎方面を訪れる人が減ったとも仰っていました。

水槽の中には追波川(汽水域)に暮らす小魚たちが。※壁の裏側にも大きな水槽がある

 そんな湿り気味の話に終止符を打つかのように、件のスタッフさんは「明日は白浜ビーチパークで監視員です!」と元気に教えてくれました。

 僕が「白浜は宮城県屈指の砂浜だから必ず復活するから … 」と口にするや否や「白浜を褒められるのは、自分の母親を褒めてもらっているみたいで最高に嬉しいです。」と、彼は感慨深げに漏らしました。
 その途端、僕は目頭が熱くなりました。

イイ感じに力が抜けた空間ですが、展示資料はしっかりしています。

 うん、前を向きましょう。

 施設の屋外を十分に見て周る時間を持つことはできませんでしたが、建物の傍にはビオトープ的な葦原よしはらが再現されており、安全に自然観察や散策ができるようになっていました。

 また、この界隈で生産された水産加工品や地域特産米、野菜などが売られている「石巻市北上観光物産交流センター」が併設されているので、この地域の食文化や自然環境を理解するのに相応しい施設だと感じましたね。
火曜日が定休日 ゆえに僕らは利用することができませんでした。

 三陸沿岸道路の河北ICを降りて30分程度で行ける場所ですので、白浜ビーチパークとあわせて訪れてみて下さい。特に、夏休みの自由研究課題に悩むお子様には最適かも(笑)。


 ビジターセンターを後にした僕らは、追波川河口の砂が堆積した場所に降り立ちました。(前出のグーグルマップ上の青丸部)
 折しも、潮汐が下げ止まりに差し掛かる頃合いでしたが、海からはとめどなく波が押し寄せていました。

追波川と太平洋がぶつかる場所。

 「向こうが長面浦ながつらうらなんだよなぁ … 。」
 「あの島はハテ崎のはずだよなぁ … 。」
 「今日は川の水が濁っているけど、海の水は良いねぇ … 。」
 なとどファインダーを覗きながら呟いていると、次男坊がいちいち相槌をうってくれたので ” 寂しい独り言 ” にならずに済みました。

 暫くして「気温の割に熱くないね。」という大声が聞こえたので、振り返ってみると、防潮堤の上でスマホを手にする彼の姿をみとめました。
 開放的な気分になったのでしょう、いつにも増して穏やかな雰囲気を醸していました。
 「川通しで海風が吹くから、余り暑さを感じないんだろうよ。」と答えると「漁港や工業港と違って海の匂いが澄んでいて気持ちがいい。」と嬉しそうな顔をして応じてきました。
 
 そりゃぁ~気持ちいいよね。親父もそう思う。

 かつての様な気持ちにはなれないけれど、やっぱり此処は、僕にとって快闊で気持ちがよい場所なのでした。

お前が漕ぎ出す大海原もまた故郷の海と繋がっているのだ!よく目に焼き付けておけ!

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