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本という名の大樹

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愛すべき物語の枝先に実る果実(作家、物語の背景など)について素直に綴ります。
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#民俗学

【記憶より記録】図書館頼み 24' 4月

 想像以上に慌ただしく過ぎ去っていった4月。  一瞬にして葉桜になってしまった「今年の桜」と、未だに落ち着きを取り戻せてはいない自分を重ね合わせ、ただただ苦笑するばかりの私。  一方、大学の講義が本格的に始まった次男坊は、可もなく不可もなくといった風を醸しつつ、学生生活を謳歌し始めているようです。  何でも、食が細い次男坊を心配する嫁さんの元には、彼が自炊した料理の写真が定期的に送られてきている模様。その都度、嫁さんは「頑張って緑の物を加えるようにしているけど、圧倒的に茶色な

【記憶より記録】図書館頼み 24' 2月

 二八の月は、商売が低調になりがちと言われていますが、忙しさの点では全く別もの・・・というのが個人事業主でもある私の実感です。年度末を前にしたこの時節は、始末をつけなければならない雑事が盛沢山。その中の1つとして納税に関わる会計作業があります。  毎年3月に忙殺されることが決定している私の場合は、正月休みの間に決算(青色)の準備を整え、業務提携先等が送付してくる支払調書等の到着を待ってから最終確認を行い、特別な事情がない限り、確定申告の受付が始まる2月16日に完了させるよう

【総括2023’/本の巻】図書館頼み アワード23’

 バタバタと総括記事を更新しておりますが、年内最後の更新となる本稿は、この一年間に図書館から借りてきた本の振り返りとなります。  その名も「図書館頼み アワード23’」です。 1:2023年の図書館頼みリスト睦月:5冊 如月:7冊 弥生:3冊 卯月:3冊+2冊 皐月:4冊+5冊 水無月:4冊+3冊 文月:1冊 葉月:3冊 長月:3冊 神無月:3冊 霜月:3冊 師走:2冊 2:図書館頼みアワード2023’ 発表! とりあえず一年は十二カ月あるので、全

【記憶より記録】図書館頼み 2312#1

 いよいよ今年も終わりが近づいてきましたね。  とは言え「終わりは始まり」なのだから、悲観する必要はありません。何しろ、人生は諸行無常で万物流転。ここまで来たら、河童よろしく流れに身を任せ、年の瀬と言う岸辺に漂着できれば御の字と・・・。  とかなんとか言っておりますが、今日はクリスマス・イブでしたよね。  我が家は、極々質素に済ませてしまうので、クリスマス気分もへったくれもないのですが、件のおばちゃま手作りのシュトーレンで、ほんの少しだけ祝祭気分を味わいました。うん、それで

【本】彼岸花にまつわる話

 あちらこちらで彼岸花を目にする季節になりました。秋の風に繊細な花被片を揺らすこの花を見る度に思い出す話があります。 1:土佐寺川 とは 「忘れられた日本人」という本がある。  著者は 宮本 常一 。民俗学の界隈で知らぬ人はいない人物である。  本書との付合いは長く、僕にとっては「40年来の知己」といった感じだ。  この本の中に 土佐寺川夜話 という章がある。  土佐寺川とは、高知県の北部山間地域にあり、愛媛県の名峰にして日本百名山の誉れ高き石鎚山の東側に位置する山村だ

【記憶より記録】図書館頼み 2306#2

 ほんの数日前に 55歳 を迎えてしまっていた今日この頃 … 。  今更、特別な感慨も何もありませんが、分節の時なればこそ「時間だけが公平」という極々当たり前の事実を噛みしめながら過ごしておりました。    さて、毎度遅れがちになってしまう「図書館頼み」を綴っていこうと思います。此度は、6月下半期の借用本の備忘録を … って、もう既に7月ですけれど … 。お時間の許す方は、どうぞお付き合いください。 1:〔 増補 〕 大江戸死体考    著者:氏家幹人 発行:平凡社 題名

【記憶より記録】図書館頼み 2306#1

 誕生日が近づいてくるこの時節は、平素に増して考え込む時間が多くなるせいか(独立して以降の習慣)、その変化に気付いた周囲の人達が「最近、大丈夫?」と問うてくるのです。  皆、メンタルの心配をしてくれているらしいのですが、僕としては「普段の俺って、そんなにお喋りなの?」という疑問でお返ししたい … と。  何はともあれ、今暫くは自らの 来し方 と 行く末 を精査・照合しながら、歳を重ねる準備をしている最中なのでした。  さて、つべこべ言ってないで6月上半期の借用本について綴っ

【記憶より記録】図書館頼み 2305#2

 図書館から借りてきた本縛りの読書記録「図書館頼み」のヘッダー画像でお世話になっている ” お札折り紙作家 ” のピロさん。  1968年生まれの僕は、赤瀬川源平の「千円札裁判」を例に「お金で遊んじゃ駄目よ!」と躾けられてきた世代の人間なので、お札を使って何かする … なんて考えたことがありません(苦笑)。  ピロさんは、刷り込みによる既成概念が作り出した溝を、軽妙かつ絶妙なセンスで飛び越え、更に ” 切った貼った無し " の折り紙作品に仕立て上げるのだから大したものです

【記憶より記録】図書館頼み 2305#1

 ここ数日の天候不順ぶりには閉口するばかり。ここ仙台でも、30℃超えてからの急転直下で、湿気寒い梅雨空模様になるといった具合。  そんな時節もあってか、インフルエンザに罹ったお子さんの話が近所から聞こえてきました。何やら各地で流行っているようですね … 。  とまれ、マスクから解放され、身も心もアクティブになろうとしている矢先であることを鑑みれば、自身の生活ぶりや体調の変化に留意して過ごすに越したことはないのでしょう。  さてと、相も変わらず前置きが長くなりましたが、明日が