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2023年度全銀ネット障害事象の個人的被害回復

事象の概要

(一社)全国銀行資金決済ネットワークは、銀行間決済を仲介する全国銀行データ通信システムを運用しています。2023年10月10日朝からこの決済システムに障害が発生し、暫定復旧に48時間を要しました。この障害により、550万件の決済に影響したとされています。

個人的被害

同日は、クレジットカード決済日でした。前夜に24時間振込を行ったのですが、本件に巻き込まれクレジットカード返済金が20時間ほど行方不明になりました。振り出し元口座から出金されたのに、振込先口座に着金しなかったのです。私はこれまで決済事故ゼロでしたが、10月10日夕方と10月11日朝に督促メールが送られてきました。クレジットカード会社に即日クレームをつけたところ、すでに債券回収業者に督促業務を委託したのでサービサーと返済協議をせよとの無慈悲な回答にとても衝撃を受けました。確認処理とクレーム通話などでのべ40分使いました。
10月13日には決済遅延を咎めるはがきと、サービサーからの督促はがきが届きました。また、これらの手数料名目で、督促手数料440円がクレジットカードに課金されました。こういう時の仕事は迅速で感心しました。

全銀連の対処公表待ち

10月18日に「全銀システム障害に伴うお客さまへの補償にかかる申し合わせについて」が公表されました。損害賠償については、事象原因組織(全銀連)ではなく、最終利用者と向き合う各金融機関が負う事になるそうです。なぜ当事者の全銀連が担当しないのかな?全銀連に組織実態は無いのかもしれないと不審に思いました。
補償の主体 :お客さまと直接取引を行う全銀ネット加盟金融機関各行が前面に立って、それぞれ、 自行のお客さまへの補償を行う。

銀行にクレーム

決済システムの不具合により振込処理を受け付けられなかった銀行が主体との説明を受けたので、振込先銀行に設置された全銀連事故相談ダイヤルに電話してみたところ、最終的に資金を受け取るクレジットカード会社が対応するとの回答でした。たらいまわしかな?

クレジットカード会社にクレーム

クレジットカード会社のチャットに照会をかけたところ、専用の処理センターを作ったとのことで、0570番号を案内してきました。チャットの中の人は事故処理の権限が無いっぽいです。440円の損害回収に電話代を200円も払うのは無駄なので、通話料相手持ち特番を教えてもらって電話でクレームを付けました。数時間待たされた後、督促は撤回され、督促手数料撤回返金の手続きが始まり、クレヒスにも影響がない旨の説明がありました。
もやもやは残りましが、了承してクローズしました。

感想

公表資料によれば、10月10日08:30以前の決済には影響がないことになっていますが、私が振込依頼をしたのはその6時間ほど前です。ですから、公表資料より早い時間から障害が発生して、これに巻き込まれたと考えています。更新した構成機器のDB破損が原因とされていますが、事故当日は香港上海銀行とJPモルガン銀行の参加初日であり、この2行も障害に巻き込まれているのですね。公表資料以外にもいろいろ障害があったのだろうと感じています。

今後の対策

預金者としてはどうしようもないですね。決済口座はメインバンクを使って、数日前から現金積めば回避できたと思います。

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