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1日が24時間という違和感

私は、一般的に理想とされる24時間サイクルの生活リズムがない。
朝起きて、朝ごはんを食べて仕事や学校へ行って、お昼ご飯を食べて、仕事や部活をして家に帰って晩御飯を食べて、テレビを見たりネットやゲームで遊んで風呂に入って寝る。これができない。ある睡眠研究科が、若者は夜型になりやすく歳をとると朝方になりやすいと言っていたが、もうすぐ60になろうとしている私はそのどちらでもない。

人の体内時計は25時間周期だと言った研究があった。日の光の入らない洞窟で時計なしで生活したら、どんどんずれていったというものだ。私はこれに近い。

子供の頃から朝起きるのは苦手で、専門学校へ通ってた頃にはすでに普通の生活リズムを諦めた。それでも学校へは行かないとなので、早朝の授業に出るときは徹夜のまま行くか、出席するのをやめるかのどちらかだ。一年ほど社会生活を送ったが、お勤めはそもそも自分には厳しいと思ったし、クビになったのをこれ幸いにフリーランスのイラストレーターになった。一気に気持ちが楽になった。この頃はいわゆる夜型というのに近かったかもしれないが、それでも一定のリズムを刻むと言うわけではなかった。

40代で更年期やら四十肩やら燃え尽き症候群やらもろもろ重なって、一気に鬱になった。イラストの仕事の大半をやめてパートの仕事についたが、朝起きまった時間に起きるのは、ほんとにきつかった。仕事は楽しかったんだけどね。その後に線維筋痛症になってその仕事もやめ、鬱が加速した。

そして今に至るわけだけど、一番ちょうどいい生活リズムを手に入れて久しい。
寝ようと思った時に寝て、目が覚めたら起きる。お腹がすいたなと思ったら何か食べる。食事量は減ってお腹いっぱい食べるということがなくなった。腹八分よりも少ないと思う。調子がいいなというときは、綺麗に1時間ずつ後ろにずれていく。睡眠時間は6〜8時間程度が多く、疲れたときは10時間くらい寝る時もあるし、どうかしたら4時間くらいで起きる時もある。とても快適だ。

そういえば私は月経周期が28日ではなかった。たしか30日くらいだったのだけど、産婦人科でそう言ったら「そんなはずはないです」と言われ、めんどくさいので「じゃあ30日で」と答えたら医者は妙に納得していた。

おそらく、体内リズムが通常よりかなりゆっくりめなのだ。そういうひと、他にもいると思う。私のような人は社会生活には馴染みにくい。24時間周期に合わせるのはそもそも無理がある。規則正しい健康的な生活という幻想を手放せば、むしろ心身の安定につながるかもしれない。


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