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つながる ではなく、つなげる

今日、ある大学の経営学部の学生に講義をしてきた。
講義といっても大層なものではなく、授業の一部で30分ほど。
過去の各回の授業では、中小企業の経営者が「仕事」について講義してきたらしい。

今回はそれらの企業で実際に働く若手社員が、
先輩として仕事での失敗や成長を話すというもので、
私以外は他社からもう一名の方(社会人5年目くらい)が体験談を伝えることになった。

土砂降りの中、土曜日にもかかわらず集まった250名の学生を前に、
めちゃくちゃ怖気づく私。
さらにそれを加速させたのは、
私が用意してきたプレゼン内容が、今まで各経営者の皆さまがつくってきた流れを止めかねない
趣旨とは少し異なるものだったから。

何を奇想天外なことを、と思われるかもしれないが、
自分としてはかなり筋が通っていた(つもり)。

というのも、
・社会人歴わずか1年2ヶ月の私には、魅せるエピソードが乏しい
・大学2・3年生に仕事での失敗や成長を語ったとて、自分ごとになる…?
・講義を通じ、今からできることを考えてほしい

・私の「働く」= 大学時代の経験があるからこそ
・大学時代=人生の糧
・講義を聞いてくれるのは誰?=大学生

という思考のもと、決めたプレゼンタイトルは、


『学生時代カンボジアにいた私が、いま日本で若者のために仕事をしているわけ』

大学時代にトータル2年間をカンボジアで過ごす中で
考えていたこと・それをもとに行動したこと・その中で感じたことや、
それをどう就活につなげ、今の会社や事業に至ったかを
等身大でまとめた。
(カンボジアの話は今度綴ろうと思っている。)

メインは大学時代の話。
社会人になってからの失敗談などは一切ナシ。
今までの授業の流れを止めることには間違いなさそうだが、
そんなことどうでもよかった(ひやひやしたであろう担当教授様、ごめんなさい)。
意識して詰め込んだのは、
「学生時代の自分が聞きたかったこと」。
せっかく来てくれた学生にとって価値ある時間にしたかった。


ここまで大人数を前にして話すのは初めてだった。
緊張でいっぱいだった一方、自分の経験をまとめて伝えるという時間は
とても意義あるものだった。
学生の中には頷きながら聞いてくれる人や、
メモをとってくれる人もいて嬉しかった。
講義後、今回の機会をつくってくれた上司から、

「つながってる んじゃなくて、つなげてきた んだね」

という言葉をもらった。
言われてみて、はっとした。
幼少期や辛い過去、学生時代考えてきたことや行動したこと、
その結果から選択した仕事や半年での異動希望…。

自分ではすべて「つながっている」と思っていたが、
他の人から見ると「つなげてきた」人生に映るらしい。
確かに言われてみると、
次につなげるために、何としてでも自分の力で引き寄せながら生きてきたのかもしれない。

特に、ひとの部分。
「この人のためにしたい!」「この人たちと働きたい!」という原動力のもと、その環境で身を置けるように試行錯誤してきていた。
今まで意識したこともなかったけれど、しっかり押し通してきたのかも。

意識したことなかったくせに笑、
最後に学生にこんなメッセージを投げかけていた。

「『大切なのは、何をするかより、誰とするか かもしれない』。
自分が尊敬できる人・一緒にいてワクワクする人を見つけ、
同じ時間を過ごしてみてください!」


新たな自分の一面を見た、土曜日の昼下がりだった。

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