自分らしく生きる=幸せに生きる ではない

言いたいこと:自分らしく生きることに対して、もっと辛い側面とか、ネガティブな面も含めたほうがより適切ではないのかな。

※ 個人の感想です。色々書いたけど結局自分らしく生きれていない人間の言い訳かもしれないです。書いていて途中から自分でも卑屈すぎて嫌になったので、気になる方がいたらブラウザバックをお願いします🙏


副業解禁や、人生100年時代の到来で、
人は色々な選択肢を選べるようになっている。
そのなかでよく使われる言葉が”自分らしく生きる”というワードである。


自分らしく生きるんだ!!!と決意し長年勤めていた会社をやめて事業を興したり、やりたかった職業に就く。こんなストーリーは溢れている。


”自分らしく生きる”は大体のケースでポジティブに利用されがちである。
そのワードの中には、幸福、自由などが含まれているのだろう。


しかし、そのポジティブさに違和感を感じる自分がいる。
自分らしく生きるって辛くない???と思う。
その違和感が、今回記事を書こうと思ったきっかけ。


辛い理由を書く前に、自分らしく生きるの定義を決める。
この記事だけの定義なので、MECEではありません。ご了承ください🙏

自分らしく生きる=自分の徳を最優先として生きる生き方

と定義させてください。

人の感情を噛み砕き、四象限にまとめてみた。


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感情の四象限の図


人は徳と欲という2つの環状の源泉を持っている。
そしてそれらはマイナスとプラスと言う2つの方向性を持っており、
2×2で四象限に分かれている。
人はマイナスを減らし、プラスを増やしたいと思っている。


その中で、自分らしく生きるとは、
徳のプラスが最も大事として生きることだとする。
利他的な行為であったり、憧れ、名誉に向かって
突き進むことが自分らしさを発揮するということである。


簡単のために状況をまとめた。
ここから自分らしさが辛くなると考えた理由を述べる。


キーワードは
人の弱さ徳と欲のグラデーションやりがいのJカーブ
の3つである。

大前提、人は弱い。ここがいちばん大事なところだと思う。
中学校のときに、”義を見てせざるは勇なきなり”という言葉を習い、孔子にキレたことがある。

適当なこと言ってんじゃないと、
ほんとにあらゆる義に命かけて生きてるのかと、
何人もの上級生に囲まれてカツアゲされているときに
媚びへつらわずに戦わなければ勇気がないのかと、
色々なことを思った。

自分で決めた目標を達成できない、逃げてしまう。
誰しもが自分を律しきれるわけではない。言い訳かもしれない。

でも少なくとも僕は自分を貫徹し切ることが出来ない。
怖くて逃げてしまう自分がどうしてもいるなと感じてしまう。



自分らしく生きるという行動の負荷に対して、
自分の弱さは耐えることが出来るのだろうか、
出来ない人もいるんじゃないかな、というのが言いたいこと。


そんな弱い自分の性質を表しているのが、徳と欲のグラデーションである。
徳と欲のグラデーションとは、人は徳だけで生きているのでも、
欲だけで生きているのでも無いということ。

2つの観点をどれくらい重要視するのかは人によって変わる。
そりゃ人助けしたら誰だっていい気分になるが、ラーメンも美味い。
どれだけ惨めでも大丈夫だけど、寝不足だけは嫌。
みたいな人は多分いない。

徳と欲療法の観点を持っているのが(普通の)人間だと思う。
自分らしく生きるというのは、
とにかく徳のプラスにフォーカスした生き方なんじゃないかと思う。
何か自分の大きな夢を叶えるために、
他の全てを犠牲にしてコミットする決意をする。

そういうストーリーが多いんじゃないか。
でも、人はそんな純粋な存在ではない。
嫌なことはやりたくないし、面倒くささも感じる。
イチロー選手や本田選手は凄い、自分を律し、努力を重ね、世界で戦い続けた日本の誇りだと思う。本当に素晴らしいし、勇気をもらう。
そんな主人公達に憧れるけど、どうしようもなく怠惰で卑屈な自分がいる。それくらい頑張らないと自分らしく生きるというのは無理なんじゃないだろうか。みんながみんな己の欲を乗り越え、徳にコミットしきれないのではないか、と言いたい。


自分らしく生きるときには、
得られる徳のプラスはJカーブを描くというのがやりがいのJカーブだ。
徳に関してのプラスの感情を受け取るまでには、
一度マイナスを経由しなければならないということだ。

周りの人から蔑まれるかもしれないし、嘲笑されるかもしれない。
めちゃめちゃ肉体的にきつい、
飢えと疲れで身体はボロボロの状態になるかもしれない。

それらを全て受け止め、挑戦し続けた先に夢や目標が待っているのではないだろうか。もちろんどれだけやっても全く成功しない確率もある。
起業・優勝・ダイエットなど、やりたいことは、大体Jカーブを描く。
自分らしさのポジティブさは、Jの最初の沼を抜けた先にしか無い。
それが今”自分らしく生きる”には抜けていると感じる。


以上が自分らしく生きることが辛いと感じる理由になる。
大事なのは、自分を知ること、これに尽きる。
達成できないなら、自己を研鑽するか、目標を下げる・変えるしか無い。
到達できない目標に突き進むのはかっこいいし称賛されるけど、
当の本人は傷だらけになる。

自分がどれくらいまでなら頑張れるのか、
またどうしても頑張れないと思うことはなにか、
そんな色々なことを知り、認め、
受け入れることが必要なんじゃないだろうか。


自分らしく生きたいと思った結果、今の会社に残ることにしました

今の風潮にはそぐわないので、こういう回答をする人は、ああ、色々苦しんで自分を見つめた結果そういう考えに至ったのかな。。。と感慨深くなる。


自分のやりたいことはこんなちっぽけで誰の役にも立たないくだらないことなんです。。。そう言う人がいたら僕は本当に感動するだろう。劣等感を感じながらも、自分を偽らないその姿に。そういう自分らしく生きるがあってもいいなと思う。


結論:自分らしく生きるは結構辛いことだと認識したい。
自分らしく生きることは、むしろ不幸になることだと思う。
それくらいの覚悟で望んだほうが良い。
自分らしく生きて辛くならないためには、自分を知り、認める必要がある。


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