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KID Aの「新しい」とパキスタンの明るい空

2000年の9月はインドのダラムサラにいた。チベットの亡命政府が拠点としているヒマラヤ沿いの小さな村で、夏から秋にかけてそこでチベット仏教を学んだり、ただ山を歩いたり、夜な夜な友人と音楽を聴きながら花札をしたりガルシア・マルケスやTom WaitsやRadioheadについて語り合って過ごした。雨季が終わろうとしていて、昼夜を問わず、スコールのような激しい雨が時々村を通り抜けていった。長雨になると、3日も4日も身動きが取れないこともあった。 宿の並びに建設中の建物があって、

    • 羊文学の雨乞い

      本当なら今年の2月頃にやるはずだったライブの延期公演で、その後払い戻しやら何やら色々と案内や手続きがあって、電子チケットだともはや自分がチケットを持っているのかどうかさえわからなくなる。紙のチケットならそんなことはないだろうけど、でもたぶんこんなに時間が経っているとなくしちゃいそうな気がする。 感染症時代のライブも慣れてきたもので、ここで歓声上がるよね、ここで一緒に歌うよね、ここで激しく踊るよね、という約束ごとをステージとフロアで無言で確認し合いながら、静かに淡々と演奏だけ

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    • 動くな死ね甦れ - BETA TALK
      1本