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AI教材の導入により、学校の授業時間数を減らしたほうが良いんじゃないか?〜学習指導要領から調べてみました。〜

麹町中学校の実践

麹町中学校の授業改革としてAIの教材キュビナを使用しているみたいで、それが気になっていたので、調べてみると、以下のように授業時間数が削減できるらしいです。まさかの半分減らせるみたいです。

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コロナ禍における履修について

うちの学校では、4,5月と休業のため、授業ができずに、授業時間確保よりもとにかく3年生の授業内容を終わらせることが大事だというが校長の指示がありました。僕は教務主任なので、3年の履修を終わらすために様々考えたわけなんですが、意外と各教科の工夫でめちゃくちゃ早く終わってしまったようです。
つまり、そこまで授業時間はいらないんじゃないか?とふと思ったわけです。特に、中学1,2年生については、3年生よりも授業時間数が多くなる関係で、予備時数という標準時間数(文部科学省が出しているこの時間は必ず1年間で授業してねという時間)よりも40から50時間くらい多く授業を行うわけです。なんかこれって、別にやらなくてもよいのに、無理やり授業をしているので、それを別の有意義な時間にかえていったら良いのではないか?と思うんです。
うちの学校もAI教材を使っているのですが、それを組み合わせたら、授業時間数が多すぎることになるのではないかと思っています。
そこで、過去はどれだけ授業時間数があったのか、たまたま論文があったので、それもみながら調べてみました。

昭和26年の標準時間数

戦後初の学習指導要領によると、中学校では910時間〜1015時間のようである。ただ、備考をみると、最低総時間数は、1015時間とあります。1015時間を35週で割ると29。つまり、1週間に29時間は授業しなさいよということです。平日の4日間は6時間で、1日だけ5時間という計算になります。これが基準となりそうです。この時間の根拠はどこにあるのか気になるところです。

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昭和33年の標準時間数

昭和33年の学校教育法施行規則改正によると、1120時間を下回ってはいけないとなりました。これは現代化教育の影響を受けているので、内容も時間も多くなりました。ここでは週あたり32時間なので、土曜日3日間授業するのが加わったのかな?というところです。

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昭和52年の標準時間数

昭和52年では、1050時間となりました。現代化教育の批判もあり、もとに戻りました。週あたり30時間なので、土曜がなくなり、平日5日間6時間授業という計算かな?というところです。


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平成元年の標準時間数

平成元年では、同じく1050時間です。

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平成10年の標準時間数

平成10年では、一気に減り980時間となりました。週あたり28時間。ゆとりの時代となります。今から思えば、この時代良いな〜と思います。

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平成20年の標準時間数

平成20年になると、1015時間に戻りました。ゆとり批判です。週あたり29時間に戻りました。

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平成29年の標準時間数(現在)

平成29年は1015時間なので、同じく週あたり29時間という計算です。つまり、これから10年間は同じような時間を確保しないといけないということです。

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まとめ

やはり、標準時間数は最初の学習指導要領である昭和26年が基準となっています。そこから多少の増減はありますが、もとはここだと思われます。この根拠がなんなのか?おそらくアメリカの教育が関係しているのではないか?と思います。
今後は、海外の教育も調べていきたいなと思います。
ただ、言えることは、AI教材が生まれたことによって、授業時間が多すぎるという弊害が起きてくるのではないか?ということです、これから少なくとも10年間は同じ時間数を確保しないといけないので、余った時間を学校でどう工夫していくかが大切だと思います。例えば、総合的な学習やらSteam教育やらを余った時間にいかに組み込んでいくかが鍵となるのではないかな?と思います。





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