大人が知らない教科書の違い 自由社VS学び舎 第1回原爆と戦争犯罪

今日の授業は、原爆投下を教科書はどのように教えているかです。今回は、特別に自由社の現行教科書ではなく、検定不合格になった自由社の歴史教科書と、学び舎とを比較していきます。自由社は、244ページで「沖縄戦・原爆投下・ソ連の侵攻」の小見出しで説明しています。そしてさらに250ページと251ページのコラムで「考えてみよう!原子爆弾はいかなる被害をもたらしたか」の見出しで、説明しています。また、原爆が日本に初めから落とされることになっていたハイドパーク秘密協定と原爆投下を非人道的で戦時国際法違反と批判したフーバー大統領回顧録を載せています。要約しますとおよそ次のように書かれています。
昭和20年8月6日、アメリカは、人類史上最初の原子爆弾を広島に落としました。9日には、長崎にも落とした。二つの都市の市民の死者は、21万人以上となりました。広島市に落とされた原爆は、直径1kmの範囲内では、摂氏3000度の高熱といわれています。ほとんどの人は一瞬で蒸発してしまいます。次にくるのは、衝撃波です。家屋は破壊され、人はなぎ倒されます。放射線を大量に浴びた人は長期間苦しみました。
明るみに出たハイドパーク協定。1944年9月18日、ルーズベルト大統領とチャーチル英首相はニューヨークハイドパークで会談し、非人道的な原爆を日本に落とす秘密協定を結んでいたことが明らかとなりました。(1972年、アメリカ秘密公文書公開資料による。)、フーバー大統領回想録、
広島も長崎も軍事基地ではなく、主に一般の市民が生活している都市である。両市30万人以上の市民を殺した行為は非人道的で、戦時国際法違反である。アメリカの政治の、大道からの逸脱は、トルーマンが、日本人に原子爆弾を落とすという、非道徳的な命令を下したことだ。これはアメリカの、すべての歴史の中で他に比較するもののない残忍な行為であった。
自由社の教科書によれば、この原子爆弾を日本の二つの都市に落とす密約をしたのは、チャーチルと民主党のF・Dルーズベルトの二人です。そしてもう一度いいますが、共和党のフーバー元大統領は、非人道的で、戦時国際法違反と批判したのです。アメリカの大統領は、戦前がフーバー大統領、次がF・Dルーズベルトでしたが、戦争中に亡くなります。後を継いで原爆投下を了承したのがトルーマン大統領です。

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