古田靖

文章書き屋。電子雑誌トルタルもやってます。ビールが大好き。近著は「奇跡の六番勝負 サラリーマンがプロ棋士になった日」(河出文庫)です、よろしくお願いします。amazon著者ページ http://ow.ly/dSDbC

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    • noteでトルタル(暫定版)

      電子雑誌トルタルに関係したnoteをまとめていってみます。どうなるかな

    • 400字コラムマガジン・好きな場所

      「好きな場所」というテーマのコラムを集めたマガジン。画像1枚&400字前後のテキスト(有料・無料は不問)募集中

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      不定期に加筆・更新している「職業欄は著述業」をまとめたマガジンです。各記事100円ですが、ほぼ全文無料でも読めます。

    • NovelJam参加してきた記

    • 数百字コラム

      数百字程度のコラムを書いていこうと思っております。

    最近の記事

    4.夏休みの終り、ぼくらは集まる

    小学校の同級生にちょう美少女がいた。たいていの男子はその子を気にしていたと思う。思うというのは、その子のきれいさがあまりにも「ちょう」だったからで、そうなってしまうと「かわいい」とか「好きだ」とかいう言葉はあまりにも陳腐で、相応しくない。だから、そういう言葉は、誰も彼女に対してはつかわなかった。男子は彼女についてほとんど何もいわない。評さない。ウワサもしない。いわないけれど、そこに特別な人がいるとみんなが知っていた。その子の誕生日は夏休みの終りのほうで、クラス名簿に載っていた

      • NovelJam参加してきた記の9

        「私小説を書いてみたいんです」と坂東さんはもう一度いった。「私小説ですか」「そうです」厳密な定義は知らないけれど、実体験をベースにした小説ということだろう。しかし、坂東太郎さんといえば、10年ごしの引きニートを辞めて外出すると、自宅ごと異世界に転移してたり、異世界で開拓民になったり、エルフに会ったりする作品を書いてきた人気作家さんだ。だから、この提案はかなり意外である。しかし油断してはいけない。世の中にはいろんな「私」がいる。もしかしたら、日常的にエルフが見えたり、しょっちゅ

        • NovelJam参加してきた記の8

          1日目の昼食まい泉の洋食弁当を机に置き、NovelJamのタイムテーブルを改めて読んでみた。作業開始は13時30分。まだ1時間以上ある。先に一服してこようと立ち上がると、波野發作さんと目があった。彼も喫煙者だ。「いきますか」的な目線を交わす。波野さんが編集を担当するHチームのテーブル上には今朝見かけた帽子があった。架空鉄道『北急電鉄』制帽だ。SF作家・米田淳一さんと同じチームらしい。そばにいた青年がギターを置いて立ち上がり、無言で着いてくる。ギター小説を書いている作家の澤俊之

          • NovelJam参加してきた記の7

            編集者向け講演は90分ほどで終わり、席を立つと、後ろで小さな歓声があがった。表紙を担当する5名(デザイナー、イラストレーター)がそこにはいて、1枚の水彩画を囲んでいる。この場の様子を90分ほどで描いてしまった人がいたらしい。有田満弘さんというその方は『ポケモンカードゲーム』とか『ファイナルファンタジー XI』の公式サイトイラストを手がけておられるすごい人で、ぼくは初対面だったのだけど、たしかにその水彩画はすごかった。(→こちらのツイートで見られます。) でもそれ以上にすごか

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            NovelJam参加してきた記の6

            2017年2月4日午前10時、市ヶ谷・五番町グランドビル7FでNovelJamが始まった。日本独立作家同盟、鷹野凌理事長が最初に発した言葉は「おはようございます」。会場に集った小説家が、漫画家が、20代が、50代が、白髪が(ぼくだ)びっくりするくらい素直な声で「おはようございます」と返す。続いて、このイベントのプロデューサーである江口晋太朗さんが登壇した。ちなみにNovelJamの公式サイトの下の方に貼ってある記者会見動画説明文には、ここ数ヶ月ずっと「イベントプロディーサー」

            NovelJam参加してきた記の5

            喫煙所から7階の会場に戻る。人が増えている。20代から60代まで、白髪(ぼくだ)からモヒカンまで、いろんな人がいる。星雲賞受賞作家さん、漫画家さん、漫画原作者さん、脚本家さんとかお顔を拝見したことのある方の姿も見える。どうやらマジらしい。2日間で小説を書き上げる小説ハッカソンというのは文字通りの意味で、プロアマ区別しないというのも本当に本当で、それをこれからやるのだという。そりゃたしかにそう聞いたけど、ここまで本当に文字通りマジだとは思わなかったよ。「表向きはああいったけどよ

            NovelJam参加してきた記の4

            架空の鉄道会社制帽をかぶったSF作家さんと佇んでいると、若い女性が現れて総勢3人になった。「NovelJamですか?」「NovelJamです」「ぼくたちもNovelJamです」「NovelJam開場します」振り返ると9時で受付が始まっていた。黄色のカードホルダーは編集者の目印らしい。「古田さんはEチームです」「Eチーム?」「作家と編集の組単位で机が分かれているのでEと書いてあるところでお待ちください」「なるほど」「あとEチームは…」「何ですか?」「ちょっと」「え?」「…理事長

            NovelJam参加してきた記の3

            喫煙所は駅近くの小さな公園にあった。JR市ヶ谷駅ホームを見下ろしながら一服する。寒いから煙と吐く息の区別がつかないなと思ったとき、以前もここで煙草を吸ったことがあるのを思い出した。それはたぶん1995年7月で、ぼくはライターというものになろうとしている名古屋の小劇団員だった。やり方がわからず、手当たり次第、東京の雑誌に企画書やコラムを送りつけていたら「これ載せるよ」と連絡があり、それがこの駅の近くにある雑誌の編集部で、高速バスに乗って挨拶に来たら「また何か書いたら持っておいで

            NovelJam参加してきた記の2

            2017年1月10日 日本独立作家同盟から「【NovelJam】選考結果のご連絡」メール届く。参加が決定。参加費払おうとしたらなぜかクレカが登録できず、コンビニ決済初体験。Loppi(ロッピー)というらしい。ろっぴー。 Twitterで「編集で参加することになりました」とつぶやいてみる。他の参加者はあまり見当たらない。作家20名、編集10名というのは本当だろうか。みんなが参加費バックレて当日1人きりだったら優勝じゃんと思っていたら何人かがSNSに投稿しているのを発見。大半は

            NovelJam参加してきた記の1

            「2日間で小説を書き上げる日本初の創作イベントをやるんだって。記者会見もやったらしいよ」「わあ、すごいね。大がかりだね。成功してほしいね」「参加しないの?」「え?小説は書いたことないからなあ」「そうなんだ。編集者も募集してるらしいよ」「編集といってもぼくはライター業の延長みたいなことしかやったことないし」「ふうん、じゃあ参加しないんだ」「いや、そうはいってない」「そう?」「そう」「参加したいの?」「どうだろう」「まあ文芸のハッカソンなんて成立するかわからないもんね。1回目は様

            3.キャラメルコーンと蛇

            路地に蛇の抜け殻が落ちていて、小学生男子が座り込んで見つめていた。「蛇が脱皮したんだよ」「毒はない?」「ないと思う」といったら、指先でつまんで持っていった。そして予想通り、彼の家からすぐ母親の大きな叫び声が聞こえてきた。ぼくは記憶力が悪いのか、10歳くらいまでのことをあんまり覚えていない。覚えているつもりの記憶も、両親や妹に確認すると「そんなことはなかった」と否定されることが多い。だからきっとこれも嘘の記憶なのだと思うのだけど、3、4歳くらいのとき、住んでいた家の裏で毒蛇が出

            2.甥っ子友だちのお母さん

            出身地から離れて暮らしているので、甥っ子兄弟に会うのはお盆と正月くらい。半年ごとに顔を合わせるだけのおじさん(ぼく)は、たいていビール片手に顔を真赤にして酔っ払っているから、彼らはタイムラプスムービーみたいにちょう高速に育っていく感覚になっていて、トテチテ歩きはじめた長男が次の瞬間には中学二年になっていた。小学校低学年のときに将棋の入門書と一手詰めの本をあげたときは全然ピンと来てなかったのに、いつの間にか兄弟そろってプロが指導する教室に通うくらいハマったらしい。もちろんおじさ

            電子雑誌トルタル6号出ました!

            「電子雑誌トルタル」の最新6号をリリースしました。 iPhone、iPad、iPod touch、各種Android端末、Mac、Winパソコンで読むことができます。またkobo Touchでも動画以外はだいたい読めます。無料で、事前登録も不要です。 ダウンロードはこちらから。 http://bit.ly/toru_6 またはこちら。(safaliやchromeなどのブラウザで開くとスムーズです) http://bit.ly/Toru_6 「読み方が分からない」「

            1.掃除をサボったときの話

            小学2年生くらいだったと思う。同級生にイトウさんという少し癇の強い感じの女の子がいて、とくに仲が良かったわけではなかったのだけど、同じクラスで、同じ班だった。教室の掃除当番にあたったある日、いつもなら教室にいるはずの担任の先生が何故かいない。当然ながら魔が差したぼくらは、誰が先導するでもなく、床のぞうきんがけをサボった。そして当然ながら小2が考えるアリバイ工作はびっくりするほどズサンで、ぞうきん濡らしておくレベルのことすらしなかったから、先生にすぐ見破られた。今にして思えば、

            アプリきましたねー https://t.co/OBf5got7PA

            [クリエイターをサポート]っていう投げ銭ボタンがついたんですね。自分自身のは投稿では見れないきたいだけど、ついてるのかな。