「トップを目指す」という意味について、自分なりの考察。
料理を作って届けるという立場として、「トップを目指す」というのは必須条件だと思います。
「これで充分」「こんなもんだろう」と思った時点で、もう終わりだと思います。
それは何故か?
「こんなもんだろう」と思った料理を出す事は、食べる側の人の事をリスペクト出来ていないからです。
相手のことを「こんなもんだろう」と思ってしまっている。
納得出来るものを作りたい、もっと美味しいものを作りたい、と思うことで初めて「美味しさ」が伝わるものだと思います。
店をオープンした時。
揚げ方や盛り付け方、自分史上最高だと思っていました。
でも、1年後に見返してみると、目を背けたくなりました。
その繰り返しはずっと続いていて、今でも1年前の料理を見るとひっくり返りそうになるくらい恥ずかしいです。
昔から来てくれている方にそんな話をしたところ、「昔も今も変わらず美味しいよ」と言ってくれました。
もちろん、その全てが本音かどうかはわかりませんが、変わらず店に足を運んでくれているという事自体が、ある意味で答えだと思うんです。
自分としては常にベストを尽くしてきましたし、「まだまだやれる事がある」「もっと美味しいものを作りたい」と思い続けています。
その時点でどれだけ美味しかったのかはわかりませんが、その時の自分のベストである事は間違いないです。なので、どのように思われたとしても後悔はありません。
そこが大事だと思うんです。
自分が逆の立場だったら、やっぱり「本気の人」が作った料理を食べたいです。
本気で服が好きな人から買いたいですし、本気で病気を治してあげたいと思っているドクターに話を聞いてもらいたいです。
全てはエネルギーの交換で、相互関係。
一方通行ではないと思います。
「トップを目指す」という事は、誰かと比べる勝ち負けではなく、過去の(1秒前でも過去)自分と勝負し続けることかなぁと思っています。
他人と勝負しても答えは出ないですよね。
ただ結果が出るだけ。
アスリートが良く言っている「ライバルは自分」というのと同じだと思います。
昔は良かったなぁって思う事、ありますか?
そう思った時は、今の自分を大切に出来ていない時。
昨日の自分と今日の自分。
どちらが好きですか?
昨日よりも今日の自分が好きだなぁと思える方が楽しくないですか?
常に「自分」というものと勝負する。
それは多分、自分の事を認めてあげられているという事。
そうすれば、絶対にいい事しか起きないですよね。
自分史上、今が1番!と言える毎日を。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?