2022/12/04 日記 「RRRの感想文 ほとんど当てはまらない」(not for me)

友達や先輩と一緒に、RRRを見てきた。見る前は、クレープを二つ食べた。ツナアボカドとブルーベリーレアチーズケーキだった。

割と公開から時間たってると思うし、こちらの映画館でももうやってないくらいだと思うので、なんでもしゃべって良いよね。

というわけでネタバレありです。spoiler alert.





先に言っておくと、あんまり+じゃない感想じゃないと思います。ただ、自分に合わなかっただけという話です。



ほんと~に的外れだからね。





まず見終わったときに、いわゆるハッピーエンドで終わったんだな~と思った。最後のダンスは良かったですが、どうしてもハッピーエンドなんだな~としか思ってなかった。

この映画がやりたいことは全部伝わったと思うし、それを楽しむこともできたとおもってるけど、どこかでもっと違う結末が見たかったと思ってるのだろう。

物語に注目して語ります。
RRRは、「流転する数奇な運命」という訳語が日本語でのテーマで、主人公格の二人が、相反する目的を抱えながらも驚くくらい偶然がかみ合って親友となる。前半はそういう話だった。相反する目的が露呈し、互いに戦うことになったわけだ。ここまではめちゃくちゃ楽しかった。

だが、このシーンが終わったあたりから冷めていっちゃった。どちらかが勝って、どちらかが負けるということが、どうしてもただの力比べにしか見えなかった。ある意味RRRはその力比べをずっとし続けた。主人公たちが争いあって、互いの目的を必死に遂行しようと抗い、大きな敵に打ち勝った。そこには人間の葛藤というものが演出から全く感じられなくて、一つの信念のもとずっと戦い続けた。

人間ってもっと悩むんじゃないか。もっともがき苦しんで今自分のすべきことを探すものなんじゃないかな。。。とふと感じてしまった。

多分、私が作品鑑賞を「共感」でやっているからだと思う。自分はどこかかけらでも投影できるものをキャラクターの中に移しこみ、その人物が切実に生きていることに突き動かされる。エヴァとかほんとわかりやすいと思うんだけど、ある意味の人間味みたいなものがすごく好きなんだ。

戦闘全般に言えることだけど、必ず正義と悪という対立が存在してて、正義が必ず勝つ。こういう構造は存在してた。別にこれが完全なる悪だと言う意図はないが、なんかリアルさをまったく感じない。お芝居で戦ってるんだな~って冷めた目で見てた。RRRの熱いストーリーを展開するためのはちゃめちゃな進行も、3時間という上映時間により切れた集中力もそれに拍車をかけてたと思う。


フィクションであることは当たり前で、だから別に人がどれだけ死のうが構わない。でも、それとは別に「本当」か「嘘」かという尺度は存在していて、それでいったらRRRは嘘に僕の目は見えた。エキストラ演じる群衆も、主役キャストも、みんな嘘だった。だから、別に死のうが構わないって思ってしまった。

それと、多分なんだけどWWII以前のイデオロギー対立のぶつかり合いみたいなものが多分全般的に好きになれないんだと思う。戦争物は特にそうで、自分の方が正しいということを力で主張してる感じが本当に没入できない。前後だから言える弱っちい意見なことは自覚してるが、それは別に戦わなくてもできる事じゃん。なんであなたたちは一つの信念を本気で正しいと思って、そのために犠牲を払って信念を貫き通せるんだ。ある意味で、この人たちのことを人間だと思えない。人の形をした私と全く違う人たちが殴り合っていても、私に関係ないなって思ってしまう。

完全に嗜好の話で、的外れはなはだしいと思うんだけど、上映後の感想戦でみんなの前で口に出せなかったことを、ここに書き留めておきます。元気がもらえたとか、すごく良かったという感想も共感しないが理解できる。実際エンターテインメントとしてはあり得ないくらい質の高い作品だった。評価が高いのもうなずける。

人と見た映画って結構刺さらないことが多いと感じる。結局私は作品鑑賞を人と比べてとても高尚なものだと認識していて、それが人生を変えられるほどのでかいものなんだと期待している節がある。エヴァとかがそのわかりやすい例だ。でも、実際ほとんどの映画はそれに当てはまらないんだよな。

そして、今の自分の感性と周りの人の感性がそんなにあってないんだな~と感じた。あってるのは僕が今も仲良くしてる人くらいで、実際ほとんどの人とは感性は合わないんだよな。

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