マガジンのカバー画像

season 1

35
様々な背景を持つ複数人でそれぞれ綴る公開日記/エッセイ。 同じアパートに暮らす住人のように、交わりそうで交わらなさそうなそれぞれの日常。 (第1期は7〜9月)
運営しているクリエイター

#hinatabokko

[第1期]書き手紹介

様々な背景を持つ複数人でそれぞれ綴る公開日記/エッセイ。アパートに暮らす住人たちの交わりそうで交わらなさそうな、それぞれの日常。 (第1期は7〜9月) re デザイナー IT企業のインハウスデザイナー。UI/UX・グラフィック・プロダクトのデザインやマネジメント・データ分析・社長のためのバンド奉公など仕事の幅が広すぎて何もわからなくなってきた。デカい水を見て煙草を吸うことと無防備な時間帯に人と話すことと水色と紫色がすき。ゴキブリ以外は多分食べれる。 Instagram

週末美瑛ドライブ | HINATABOKKO

とある週末、家族で美瑛と上富良野に遊びに行った。 運転手は、運転練習中の私と妹。助手席には指導係の母。 札幌から美瑛まで、高速を入れて車で約2時間40分の長距離移動だ。 私は運転という行為自体が、どちらかというと苦手な方だ。いつかの講習で見た、交通安全を訴えるビデオがいつまでも脳裏を離れず、運転中は”命”という言葉が、背中にどんどん迫ってくる感じがする。自分は1つのことに強く意識が向いてしまいやすく、瞬間空間把握が求められる運転は、普段と違う脳を使っている感覚がある。運転席

自然とアスファルト | HINATABOKKO

札幌にも、ようやく夏がやってきた。歩くだけでじんわりと汗をかく、そんな陽気。こういう日は梅シロップのソーダ割りがいい。とろっとした飴色のシロップに炭酸を注ぐ。シュワシュワッと爽やかな音を聞くだけで、体温が少し下がったような気分になる。 ソーダ割りをすすりながら、窓の外の一本の木を眺める。我が家の庭には、松の木が生えている。樹齢はわからないのだけど、多分自分よりもずっと長いこと、生きているのだろう。カラスがよく巣を作るからと、あたまの方を斬られて以来、少し不恰好な形をしている