アニメソング、ゲームソングで学ぶ!有名コード進行 その1

久しぶりの投稿です。

最近ちょっと思ったことがあるんですけど、世の中には大量のアニメソングやゲームソングがあります。それこそアニソンやゲーソンの中には「こんなシンプルなコード進行でいいの?」って思うような王道を行く曲から、「これはヤバい」と思わせるような激ヤバ複雑コード進行を持つ曲まで幅広く存在しています。
それなのにイマイチ、コード進行をまとめた解説系サイトが存在しない…。
と、いうわけで今この記事を書いています。

1. Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ

はい、まずはコード進行のいっちばん初歩の初歩、基本三和音を使ったコード進行を見てみましょう。この「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」は全てのコード進行の基本も基本、英語でいうところの「This is a pen.」みたいなヤツです。

1.Happy! Lucky! Dochy! -「ひぐらしのなく頃に煌」OP 

サビ(0:51~)
超”ふー”な フリして Happy Lucky!! (1,2,3!)
Ⅰ     Ⅳ    Ⅴ      Ⅰ
乙女(Happy!)ゴコロ(Lucky!)チラ見せよ(カ・モ・ン!)
Ⅰ       Ⅳ       Ⅴ    Ⅰ
笑顔 あげちゃう Doki Doki YOU!! (1,2,3!)
Ⅰ  Ⅳ     Ⅴ        Ⅰ
…かもね なんてね どっちでしょう?? (カ・モ・ン!)
Ⅰ    Ⅳ    Ⅴ        Ⅰ

まずはコレから行きましょう。「ひぐらし」シリーズのOVA、「ひぐらし煌」のOPです。
この曲、なんとBメロ以外の全てが「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」で構成されています。特にいちばん最初のイントロや盛り上がるサビのメロディの裏でギターがずっと「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」をベタ弾きしているので分かりやすいことこの上ないです。
わからない人は曲のいちばん最初のイントロの裏で鳴っているギターをよく聞いて「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」の感覚を掴みましょう。

2.Enter Enter MISSION! - 「ガールズ & パンツァー」ED

Aメロ(0:30~)
失敗して 落ち込んだ? 元気出せ 気にしないっ
Ⅰ    Ⅳ      Ⅴ     Ⅰ
小さい×(バツ) 乗り越えて 進化ですよ みんなで、ね!
Ⅰ        Ⅳ     Ⅴ     Ⅰ

次に紹介するのはこれ、アニメ「ガールズ & パンツァー」のEDです。この曲のAメロのメロディの裏でギターが弾いているのが「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」です。

「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」の特徴はなんといってもその「明るさ、わかりやすさ」です。基本三和音しか使われていないド直球にシンプルなコードですからね。先ほどの例にあげた曲もそうでしたが、このコード進行を曲中で使うとそのシンプルさの分だけ底抜けに明るい印象を与えることが出来ます。明るい曲を作りたい場合なんかにはこのコード進行はひたすらに強いです。

あとはシンプルなコードというのは視聴者の耳を惹きつけないので「特に歌詞を聴いてほしい曲」…主にパンクロックのような強いメッセージ性を持った曲なんかでもよく使われます。
メッセージ性の強い歌詞の曲を聴くときに裏で鳴っているコードが複雑だと、視聴者はその裏で流れている複雑な音楽の方に耳を惹かれてしまって結局歌詞を聴いていない…なんてことがあるかもしれませんからね。パンクロックなんかはそういった意味でもシンプルなコードを使うことが多いです。

2. Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅱm→Ⅴ

次に紹介するのはコチラ、俗に言う「カノン進行」です。このコード進行は「大逆循環」とも呼ばれて昔から親しまれてきました。Cメジャーで、このコード進行のルート(一番下の音)だけを書くと「ド→ソ→ラ→ミ→ファ→ド→レ→ソ」となります。このコード進行で最も特徴的なところは、「ド→ソ」「ラ→ミ」「ファ→ド」「レ→ソ」の4つです。この音の繋がり…なんか共通点がありませんか?

そうです、実はこの4つの音の動きは全て、「レミファ」「シドレ」「ファソラシ」「ラシド」という風に「間の音を3つ飛ばして移動する音の流れ」になっているのです。この3つ飛ばしの音の流れはとても力強い音の流れになります。音楽理論ちょっと分かる人に言うと「Ⅰ→Ⅴ」の音の流れです。この力強い響きを多用しているからこそ、今でも多くの人に愛される進行となっているのです。じゃあちょっと例を見てみましょう。

1. 秘密の扉から会いにきて - 「のうりん」OP

イントロ前サビ(0:00~)
会いたい 時は どうする?  翼があれば いいのに
Ⅰ    Ⅴ  Ⅵm   Ⅲm Ⅳ  Ⅰ  Ⅱm Ⅴ
君に会いたい時はどうする? 秘密の扉を Knock-Knock! いいでしょ?
  Ⅰ   Ⅴ Ⅵm  Ⅲm Ⅳ  Ⅰ  Ⅱm     Ⅴ

2. ふ・れ・ん・ど・し・た・い - 「がっこうぐらし!」OP

イントロ前サビ(0:00~)
私た ちはこ こにいま す  こ こには夢が ちゃんとある
Ⅰ  Ⅴ   Ⅵm   Ⅲm7     Ⅳ  Ⅰ  Ⅱm   Ⅴ
ふれんどなら 友達で しょ 「好き」って 言ってみ た(大好き)
Ⅰ  Ⅴ   Ⅵm  Ⅲm7    Ⅳ     Ⅴ    Ⅰ

ハイ、2曲ともド直球のカノン進行です。綺麗な音の動きですよね… 

ここで2曲目の後半「ふれんどなら~」のコードについて補足したいと思います。前半とちょっと違って「Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」となっています。コレはカノン進行の後半の「Ⅳ」以降の進行をまるまる一番最初に紹介した「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」に取り替えることで明るく終わる、ポップスだとよくある進行です。

他にもこのコード進行は使い勝手が良いので、カノン進行をちょっといじった変化系を使うことも多いです。

3.マイペースでいきましょう - 「ゆるゆり」ED

サビ(1:00~)
いつもミラクル 信じてミラクル 心は 晴れ 晴れ 満   開
   Ⅰ    Ⅴ  Ⅵm    Ⅴ  Ⅳ Ⅰ Ⅱm Ⅴ
今日も明日も ごゆるりゆるゆり いつでもマイペースで いきましょう
   Ⅰ   Ⅴ   Ⅵm   Ⅴ   Ⅳ Ⅴ    Ⅰ

変化系です。さっき「Ⅲm」だった部分が「Ⅴ」になってますね。

ⅢmはCメジャーでいうと「ミソシ」、Ⅴは「ソシレ」となります。Ⅲm7というコードが「ミソシレ」から構成されており、そのうちの上3音が「ソシレ」になってるんだから代用できるだろ!という理論でⅢmをⅤで代用していますね。それでも1曲目と比べて見て下さい。なんとなく「同じ感じの雰囲気」がしませんか?それこそが「カノン進行」の明るい響きです。

また、2段目の「今日も明日も~」からのコード進行は「Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」となっています。カノン進行の後半の「Ⅳ」以降の進行をまるまる一番最初に紹介した「Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」に取り替えることで明るく終わるのもポップスだとよくあるヤツです。


しかし、やっぱりカノン進行は使い古されているのでプロの人だと「ありきたりだなぁ…もっと魔改造できないかなぁ…」となるものです。じゃあ最後にそんな魔改造されたカノン進行を聞いてみましょう。音楽理論まったく分からん人はちゃっちゃと読み飛ばしてかまいません。曲だけ聞いて「ああ、なんとなくカノンっぽいな」と思えたらそれで十分です。

4. かくしん的☆めたまるふぉ~ぜっ! -「干物妹!うまるちゃん」OP

サビ(0:58~)
いつだって食う寝る遊ぶの 三連 コン ボ 
     Ⅰ    Ⅴ   Ⅵm  Ⅴm Ⅰ
ずっと ずっと ゲームは とも だち
  Ⅳ   Ⅰ  Ⅱ   Ⅴsus4 Ⅴ
お兄 ちゃんは きび   しい    け ど
Ⅰ  Ⅴ     Ⅵm  Ⅵ♭aug Ⅴm  Ⅰ
きっと きっと ゆるしてく    れちゃう の
  Ⅳ   Ⅰ  Ⅱ   Ⅴsus4 Ⅴ    Ⅳ  

?! 遊びまくってますね…

今回は「Ⅲm」を「Ⅴm→Ⅰ」(3つ飛ばしの音の流れ)で代用して、さらに「Ⅱm」を「Ⅱ」に、「Ⅴ」を「Ⅴsus4→Ⅴ」にしていますね。これによって「Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅴm→Ⅰ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴsus4→Ⅴ」というカノンコードのさらなる進化形を生み出しています。2週目の「お兄ちゃんは~」からの部分はもっとスゴイです。「Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅱm→Ⅴ」の「Ⅲm」を「Ⅴm→Ⅰ」で代用した上でさらにⅥmとⅤm の間に「Ⅵ♭aug」を挟みこんでいます。(経過和音)つまり「Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅵ♭augⅤm→Ⅰ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴsus4→Ⅴ」です。ここまでくるとカノン進行っぽさにはかなり気づきにくくなりますが、よくよく聞いてみると前の2曲と似たような「サビの雰囲気」を感じ取れるのではないでしょうか。「サビのコード進行の雰囲気」が分かることは曲のコード進行を聞く上でとっても大切です。

3. Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ

次に紹介するのはこの進行。「ツー・ファイブ・ワン」なんて呼ばれます。そのまんまですね。これは「曲のフレーズの最後を格好良く締めたい」時にめっっちゃ使われるコード進行で、アニソンに限らず日本のポップスでは超よく聞きます。たぶんサビのフレーズの最後なんかを注意深く聴けば、この「ツー・ファイブ・ワン」でコード進行の最後を締めてる曲にたくさん出会えるでしょう。

先程のカノン進行と同じように、この「ツー・ファイブ・ワン」のルートだけを書くと「レ→ソ→ド」となっています。つまりこれも「ラシド」「レミファ」という「間の音を3つ飛ばして移動する力強い音の流れ」が使われているワケですね。この力強い音の流れでフレーズの最後を締めることでキャッチーな締めになるというワケです。

アニソンでこの「ツー・ファイブ・ワン」の響きを大胆に使っているのはやはりこの曲でしょう、ということで早速聴いてみましょう。

1. SHINY DAYS - 「ゆるキャン△」OP

サビ(1:04~)
SHI NY   DAYS!! 新し い  か    ぜ
Ⅰ  Ⅲm7   Ⅵm       Ⅳ  Ⅲ7/Ⅴ♯   Ⅵm
はず むよ  うな  ステップ 踏んで  Go my way!!
  Ⅳ♯m7-5  ⅣM7 Ⅰ/Ⅲ  Ⅲ♭dim Ⅱm7 Ⅴ Ⅰ
Can you feel? 透き通   る  そ    ら
Ⅰ  Ⅲm7   Ⅵm   Ⅳ♯m7-5  Ⅳ  Ⅲ7/Ⅴ♯   Ⅵm
胸 騒   ぎが  連れ  ていく  Brand new world!!
 Ⅳ#m7-5 ⅣM7 Ⅰ/Ⅲ   Ⅲ♭dim   Ⅱm7 Ⅴ Ⅰ

ハイハイハイ出ましたコレ、太字の部分が王道のツーファイブワンです。さっき言った通り、「サビのフレーズの最後」(太字部分)に用いられてますね。とくに注目すべきは「はずむようなステップ~」からのフレーズ、コード進行は「Ⅳ♯m7-5→ⅣM7→Ⅰ/Ⅲ→Ⅲ♭dim→Ⅱm7」となっております。

ここでCメジャースケールにおけるコードの構成音を見てみると

「Ⅳ♯m7-5(ファ♯ラドミ)→ⅣM7(ファラドミ)→Ⅰ/Ⅲ(ソド)→Ⅲ♭dim(ミ♭ソ♭ラド)→Ⅱm7ファラド)→シレ)→ミソ)」ですね。コードの構成音のルートだけを見ると「ファ♯→ファ→ミ→ミ♭→レ→ソ→ド」です。つまりこの部分、「ファ♯からレまで半音ずつ下がっていく動きを作ることによって『エモ』を演出し、レに到達したら『レ→ソ→ド』の動きで大胆に締めよう」という魂胆です。

ちなみにこの曲、とあるポップスの名曲をオマージュした曲になってます。

そうですコレです、Jackson 5の「I want you back」!この曲もイントロの最後のフレーズをツーファイブワンで締めてるのがなんとなく分かると思います。

2. Sweets Parade - 「妖狐×僕SS」第6話ED

イントロサビ (0:00~)
愛、上 お菓子、下 柿   食うっけ? こんなに も
ⅣM7  Ⅰ/Ⅲ      Ⅱm7  Ⅰ/Ⅴ     Ⅰ    Ⅰ/Ⅲ
差しすせ ソフトクリーム 五臓 六腑で 行こう
ⅣM7   Ⅰ/Ⅲ        Ⅱm7   Ⅴ   Ⅰ 
タッチついて トルテ来た 何? ヌネ のり しお
ⅣM7      Ⅰ/Ⅲ     Ⅱm7  Ⅰ/Ⅴ  Ⅰ   Ⅰ/Ⅲ
はっ!ヒフヘ ホットパイと みんなで ぬくぬ く
ⅣM7     Ⅰ/Ⅲ       Ⅱm7     Ⅴ   Ⅰ 

太字の部分がツーファイブワンです。やっぱりフレーズの最後で使われてますね。ツーファイブワンの使い方としては「前半で良い感じにコードをつなぐ→最後のシメにツーファイブワン」って感じのが多いのでアレですね、イメージとしてはラーメンの後の追い飯みたいなヤツ。伝わんない?

どうでしょうか、ツーファイブワンでシメるこの感じがちょっと分かってきたでしょうか??

4. Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm

4番目に紹介するのはコイツです。いわゆる「王道進行」ってヤツで、もう「王道」の名の通りいろんなところでよく出てきます。ただ、あまりにも「王道」すぎて最近のアニメソングとかだとこのまんまの形で使われることは逆に少なく、ある程度の改造が加わった形で出てくることが多いですね。

あと、先ほどのツーファイブワン(Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ)のシメと合わせて「Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm→Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ」という形で使うことも多いです。これもコードの構成音のルートをとると「ファ→ソ→ミ→ラ→レ→ソ→ド」となっており、「ミ→ラ」「ラ→レ」「レ→ソ」「ソ→ド」の部分が「シドレ」「ミファソ」「ラシド」「レミファ」という風に「3つ飛ばしの音の流れ」になっていることが分かりますね。

じゃあここで2曲ほど王道進行を聴いてみましょう。

1. カンデコ - 「愛しい対象(カノジョ)の護り方」OP

サビ(1:09~)
負けないで 勇気出し て   めげない で   掴めない日で も
     Ⅳ Ⅴ   Ⅲm   Ⅵm   Ⅱm7 Ⅴ      Ⅰ 
諦めは 悪い方 が良 い  明日は きっとまた晴れ る 
   Ⅳ Ⅴ   Ⅲm   Ⅵm Ⅱm7  Ⅴ       Ⅰ
そうさ根性なんだ
Ⅳ  Ⅴ Ⅰ

2. SAKURAスキップ! - 「NEW GAME!」OP

イントロ前サビ(0:13~)
巡り めぐって Every one 何かが 待って いるのかな
Ⅳ  Ⅴ    Ⅲm  Ⅵm  Ⅳ   Ⅴ   Ⅰ
強くな れる そう君 は  一人じゃ ないよ STAND UP!
Ⅳ   Ⅴ   Ⅲm   Ⅵm   Ⅱm   Ⅴ   Ⅰ

とりあえず2曲ほど紹介してみました。この2曲は両方ともサビ前半部に「Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm」を使ってサビ後半部を「Ⅱm→Ⅴ→Ⅰ」でシメる、王道進行の中でもよくある使い方をしている曲です。2曲目のほうがひねりのない直球な王道進行の響きをしているので分かりやすいと思います。ここでもメロディーの裏で鳴っているピアノやギター、ベースを聴く意識を忘れないように、「王道進行」の響きをつかんで下さい。

さて、今紹介した曲は2曲とも明るいテイストの曲でしたが、実は王道進行はもっと暗めでカッコいいテイストの曲ともよくマッチします。

3. Don't say "lazy" - 「けいおん!」ED

イントロ前サビ(0:00~)
Please don't say  "You are lazy" だって本 当は Crazy
Ⅳ       Ⅴ       Ⅲm   Ⅵm Ⅴ
白鳥た ちはそう 見えないとこでバタ足するんです
Ⅳ   Ⅴ    Ⅵm
本能に 従順忠実 翻弄も 重々 承知
Ⅳ   Ⅴ    Ⅲm   Ⅵm Ⅴ
前途洋々 だし… だ からたまに休憩しちゃうんです
Ⅱm    Ⅲm    Ⅵm

4. ワンルームシュガーライフ - 「ハッピーシュガーライフ」OP

イントロ前サビ(0:00~)
感情が キラキラ 今は キラキラ 
    Ⅳ   Ⅴ  Ⅲm    Ⅵm7
あな ただけが すべてさ
   Ⅳ    Ⅴ   Ⅲm
この  甘い世界 嘘に なるような
Ⅵm7   Ⅳ    Ⅴ  Ⅲ/Ⅴ♯  Ⅵm
それ以外のこ となんて 消してしまおう
  Ⅳ    Ⅴ   Ⅲ     Ⅵm

どうでしょうか?発端はジャズではあるものの、ディスコ系の音楽から発展して有名になった進行なのでちょっとカッコいいテイストの曲ともマッチして違和感なく聴けると思います。

2曲目の後半「甘い世界~」からはⅢmの代わりにⅢを用いた「Ⅳ→Ⅴ→→Ⅵm」が使われていますね。このⅢというコードはⅤの代理和音として使われ、ドミナントの性質を示すので緊張感を曲に与えることが出来ます。Cメジャーでの構成音を示すと
「Ⅳ(ファラド)→Ⅴ(シレ)→(ミソ♯シ)→Ⅵm(ドミ)」
という風に「ソ→ソ♯→ラ」の流れが緊張感を演出しています。

5. まとめ?

というわけで、ここまで4つほど有名でよく使われる進行をポップスを例に挙げて解説してきました。一応まだまだ有名進行ってヤツはこの世にあるんですけど、これ以上紹介すると流石に記事が長くなりすぎるので次回に分割したいと思います。ここら辺の進行はホントによく聴くヤツばっかりなので、皆さんも是非これから曲を聞くときはメロディだけでなく裏に隠されたコードを聴いてあげて下さい。きっと聴いたことのある進行に出会えるハズです。この記事が皆さんの良いコード進行ライフを手助けする一助になれば幸いです。









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