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【猫考】猫の吐きもどし対策について①

 猫というのは人類を支配しており、数千年(一説によると数万年)来その地位を明け渡していない。人の一生は、何の理由もなく、目的もなく、ただ猫の奴隷として生き、死ぬしかない。しかし、時には王であれ妃であれ、危害をくわえられることもある。猫族は、そのリスクに対するヘッジも怠ることがない。

 本稿では、猫のおそろしさ、その信じがたいほどの奸智を理解し、人間をその奴隷の地位から解放せしめ、猫と人がせめて対等に生きらりょうという願いを込めて綴られる。

 人の居る場所には、かならず猫がいる。猫族は音もなく移動することができ、姿を消すこともできる。一方、姿を見せることもある。姿を見せるか見せないか、猫は人の目を意識して巧妙に行動している。自分の周りには猫いないしー、と安心してはいけない。姿を見せていないだけで、猫はかならず、百パーセント居る。

 猫の支配は、人類を洗脳することから始まる。猫族は、人類が幼いうちはあまり傍に寄ってこない。なぜなら小さな人類は、洗脳に適していないからである。バカだから。猫はバカがきらいである。

 人類は技術を学び、知識を学び、やがて自ら労働するようになる。この一見ポジティブな成長曲線は、猫にとっては思う壺である。成長した人類は、猫にとって鴨である。またこれが社会生活においてストレスを抱えているとなると、葱である。猫はこれらヒューマン・ビーイングの姿を、にやーとしながら舌なめずりをして、見ている。

 猫の脅威。

 人にそれを防ぐ方法は、今のところ発見されていない。

本稿つづく


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