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【特別企画 夏の怪談】名護のアクセルとブレーキ④

 ちょっとどんな話だったのか、寄り道も多いし時間もあいて、書いている人もわからなくなっているので、下👇のあらすじを読んでから、読んでください。

◇あらすじ
 大学生4人組は、深夜ドライブをしていた。沖縄県O村の霊場(立ち入り禁止)に立ち入り、「別に何もないさ」などと言い合い、へらへらして、その後名護に向けてドライブを続けた。

あらすじ

 名護の許田(きょだ)あたりから世冨慶(よふけ)あたりまで、今は道路も整備され、すいすいだが(日中渋滞はする)、むかしは名護の七曲りといって海岸線のワインディング・ロードであった。くねくねしていたのである。

 なのでスピードは出せない。なのに車はどんどん、スピードを増していく。

「おまえ、飛ばしすぎだぞ」と助手席の男がいう。

 どうしたの。という感じで後部座席から二人が顔をのぞかせる。助手席の男の顔を見る。助手席の男は、おどろいた顔をしている。

「どうした」

 助手席の男が運転手に言う。というのも運転手は顔面蒼白で、びっしょり汗をかいている。

「した。足、みて」

 と運転手。スピードは危険なほど。次のカーブで海に飛び出してしまうほど上がっている。

 なんだなんだ、と三人は足もとをのぞくが、暗くてよく見えない。

「あ、足をつかまれている。アクセルからうごかない」

「ブレーキ、ブレーキふめっ」

「ちがう。両足をつかまれてる」

………………………………………………………………………………………………………

 と、ここでNKの話はおわった。

 JMR(J・ミステリー・リサーチ)的にいうと、この話は、ちょっと信ぴょう性に欠ける。結末がよくわからないし、当事者からの伝聞でもなさそうである。構造的にいかにも、ほんとにあった怖い話っぽい。要するにうそくさい。

 で、どうなったのだ。と聞くと、NKは「サイドブレーキが……」どうのこうのと、むにゃむにゃと有耶無耶にする。

 やはりさっきの「ブラウン管の鬼」のほうがクォリティが高いな、とみんなが思った。

 それでお開きになるのかと思いきや、「大アカギにいこうぜ」というNFKの提案で、この夜の恐怖はまだまだ続くのである。

 ちなみにNFKは「ブラウン管の鬼」の話をしたMBの親友で、お父さんは小学校の校長先生であった。親友とはちがい霊感はまったくなく、内地の大学進学後、結構大きなヤクザの組長の娘と付き合って、親にも気に入られ、結婚するかと思いきや別れ(本人によるとフったらしい)、その後フーテンのパチプロになり、10年間ぐらい連絡が取れない時期があった。

 それはどうでもいい話であり。

 私たち(高校生の頃のね)は首里の夜、ぬばたまの闇の中に抜け出て、こそこそ、きゃいきゃいといいながら、金城町の大アカギに向かったのである。

 つぎの話は伝聞の怪談というか、怪談の伝聞というか、そのときに実況された、アイ・エヌ・ジー的な、ミステリー・リポートである。語り手はRRR。女で、マネージャーである。この女もまた霊感がある。

 ていうか霊感がある人おおすぎ。

本稿つづく

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#怪奇現象分析家JJ


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