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勤務校が休校になった

「学校を休業にして、先生たちは一体何をしているんだろう?」

新型コロナウイルスによる学校の休業が始まると、こんな声を耳にするようになりました。皆さんは疑問に思っていらしゃることでしょう。

○先生は、生徒とどうやって連絡を取り合っているの?
○生徒の学習はどうなっているの?
○自宅勤務中の先生は何をしているの?

今日から、上記の疑問にお答えしていこうと思います。あくまで私と私の勤務校のお話です。

勤務校が4月7日から原則自宅勤務になりました。ご存知の通り生徒たちは5月6日まで休業です。4月5日の始業式に、今年度の教科書、教科の先生方に用意していただいたプリント課題等を配布しました。最も重要だったのは、生徒にスマホでClassiの登録をさせることでした。Classiとは、ベネッセとソフトバンクの合弁会社が提供する教育支援クラウドサービスです。全国の高等学校に4月30日まで無償で提供してくれるというので、勤務校でも使ってみることになったのです。ところが、始業式当日は多くの学校で同時に登録をしようとしたのでしょう。システムダウンしてしまい、やむなく休業中に、生徒が各々自宅で登録することになりました。

すでにClassiを導入している学校も多いかと思いますが、勤務校では初めての導入です。私たち教員も初めてClassi を使います。私は、何か新しいおもちゃを与えられたような気持ちになりました。Classiには、「コミュニケーション機能」「学習動画機能」「Webテスト」「Webドリル」「問題コンテンツの配信」「生徒の学習取り組み状況の確認」などなど様々な機能があります。難しいことは良くわからないので、とりあえず生徒とつながるために「コミュニケーション機能」から使い始めました。少しずつ生徒の登録者を増やし、朝の出席をClassi の中の仮想ホームルームで取ることにしました。この休業中に規則正しい生活をするのは、なかなか難しいことです。毎朝出席を取ることで早起きにつながり、さらに課題に取り掛かるきっかけになってくれることを願って始めました。とはいえ、全員がこのサービスを使える環境にあるわけではありません。申し訳ないと思いながらも、使える生徒だけで試験的に使い始めている状況です。もちろん、全体に周知しなければならない連絡事項は、学校のホームページやフェアキャスト(学校連絡網システム)、個別の電話連絡等で徹底しています。(といっても、私がしている訳ではありません。フェアキャストや電話連絡のために在校勤務をしてくださっている先生方もいるのです。)

Classiの他にも同様のサービスはあります。Google Classroomは無料のプラットフォームで、「コミュニケーション機能」が中心になるかと思います。利用している学校の先生に聞いてみると、とても使いやすいそうです。勤務校の場合、Classiの機能で活用できるのは、ほぼ「コミュニケーション機能」に限定されると思う(自学自習があまり得意ではない生徒が多い)ので、無償期間が過ぎたらGoogle Classroomに乗り換えた方が良いと思うのですが、一度使い出したら乗り換えるのは難しいでしょうね。

新型コロナウイルス感染症が流行りだすと、様々な英語学習アプリなどから無償利用期間のお知らせが来るようになりました。確かに自宅通勤中は通勤時間がかからない分、時間に余裕が生まれます。この機会に自宅でオンライン学習などで能力アップを図るのは良いことですね。でも、「コロナ応援サービス」という善意の裏に、したたかな商売人の顔が見えてしまうのは私だけでしょうか。

今日は、まず「先生は(自宅勤務中に)生徒とどうやって連絡をとっているの?」という疑問にお答えしました。

学校が提供してくれるフェアキャスト(学校連絡網システム)やHP、電話連絡をベースにしながら、Classiという教育支援プラットフォームで仮想ホームルーム的なものを作ってコミュニケーションをとっています。まだまだ試行錯誤中です。

ああ、定年ガール最後の1年。その12分の1が臨時休業で過ぎていきます。「最後の1日まで成長し続けなさい」という神様の思し召しでしょうか。がんばろう。

次回は「生徒の学習はどうなっているの?」についてお話ししたいと思います。


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