やる気について考える
【ていねこ(MD, MPH)は医師8年目、総合診療専攻研修の中断と休職を経て、現在は臨床研修病院で医学教育・臨床研修支援専任で働いています。猫はアメショのロミオ。】
ていねこは今年度「現場で働く教員・医師のための医学教育プログラム 基礎編」というものを受講している。
全国の様々な年代・専門の医師が受講していて、みんな教育を実践している場もバラバラで、講義で出される課題のそれぞれの答えを聞くだけで勉強になる。
普段はwebベースの遠隔講義だけど、先日4日間の対面タームがあったので参加してきた。
対面だとポンポンディスカッションが弾んだり、休憩時間も色んな話ができたりと、うまく説明できないけどZoomとは違った交流が達成されると思う。
講義もグループワークが中心で、講師の先生方に日々の実践や研究の相談まで出来たりして、つまりは大変良い刺激を受けた。
あまりの刺激に当てられて1日仕事を休んだ。
体力の課題は残る。
刺激を受けると、やる気が出る。
より厳密に言うと、新しく実践したいノウハウや新しいアイディアをたくさん得て、すぐにでも行動にうつしたくなる。
でも、いざ現場に、日常に戻ると、日々の業務に忙殺されて、実践の現実的なハードルも実感して、いつの間にかそのやる気は立ち消えてしまう、なんてことは今まで何度もあった。
何度も…というのは、学生時代に総合診療のワークショップに参加したり、イベントを企画したり、研修医時代に学会発表したりと、その度に覚えたルーチンの様なやる気の爆発と消失のことをいう。
日々の雑念から離れて自分と関心を同じくする人たちと刺激し合える環境は気持ちが良い。
自分のやっていることが是認されるし、他者の実績から学ぶ喜びが常にある。
日常に帰ってからもその喜びを、学びを実践したい意欲を、つまりはやる気を維持するには工夫が必要だと思う。
今回は、実践したいと思った学びに関して、具体的な手順に落とし込んで細分化し、日々の業務に埋め込めないかを検討してみている。
これが実るのは何ヶ月も先のことで、それまでやる気を大事に守り、時に冒険する必要があるのだと思う。
もっと言うと、教育者として学習者(研修医たち)を刺激した後も、やる気をフォローアップする配慮があった方が、行動の変化や組織文化の形成を強化できるんだろうなと思う。
皆さんは自分自身や部下・学習者のやる気を維持するために気をつけていることはありますか。