将棋あれこれ アマチュア将棋指しの思うこと②

 学生以来棋力が伸びないわ、それどころか低下しているわで悩む日々を送っています。もしかして師匠がいれば棋力が伸びるのでは?と思うこともありますが、弟子入りする相手は思い浮かばず特段の縁もゆかりもなく。コンピュータ将棋Hefeweizen(白ビール)を勝手に師事し、将棋倶楽部24での対局の棋譜を並べて勉強するのが精々です。

 師匠や弟子といえばAbema師弟トーナメントが放映されていますね。一門の中の関係性や他の一門との違いなどを見ることができておもしろいです。そういえばスポーツ、芸術の一般的な分野でも師弟関係というものがあると思いますが、それらと比較すると将棋界の師弟制度って独特な気がします。
 Ⅰ師匠は現役or引退
  一般 :師匠は現役を引退していることが多い
  将棋界:師匠も現役の場合がざらにある
 Ⅱ師匠vs弟子の有無
  一般 :作品等を競うことはあるものの直接対決はない
  将棋界:師匠と弟子の直接対決がざらにある
 Ⅲ師弟制度の運用
  一般 :師匠・弟子間の取り決めの問題で、特段の届出はない
  将棋界:所属団体への届出がある
 Ⅳ師匠の指導
  一般 :師匠が弟子を育成する
  将棋界:師匠が弟子を育成しない場合あり。後見人の意味合いが強い。

 上記に挙げた一般のところは業界によってまちまちなので一概に言えないでしょうが、将棋界の特徴は大体合ってる気がします(囲碁界も同じかもしれません)。ⅠとⅡは語りたくてたまらない将棋ライターや将棋ファンがたくさんいるでしょう。そちらの話は各種ブログや書籍に譲るとして、私がここで着目したいのはⅢとⅣです。将棋界の師弟は所属団体=日本将棋連盟への届出があり、いわば「公認」されているものなので、弟子に対して師匠はひとりに決まるんですよね。

 一方で次の棋士の組み合わせをみてみなさんが関係性に名前を付けるとしたらどうしますか。
 ・鈴木大介と永瀬拓矢
 ・森内俊之と鈴木環那
 ・野月浩貴と渡部愛

 これらの組み合わせ、左側の(師匠ではない)棋士が右側の(弟子ではない)棋士を育成した経緯があります。すなわち将棋界ではない一般の師弟関係に相当するといって差し支えないと思います。ところが日本将棋連盟公認ではないので二人の関係を「師弟」と呼ぶことはできないんですね。かといって他に適切な用語があるかというと難しい…

 将棋界の師弟関係ではないけど師弟っぽい関係、適切な名前が付けられていないゆえにインタビュー記事や観戦記などで言及されなかった組み合わせもあるのかな、後世に残されていない組み合わせもあるのかなと思い巡らせています。まあ上記に挙げた三組の棋士は私も知ってるぐらい有名なので、記者の方が「師弟」の用語を使わずに上手にまとめてくれてるんですね。

 しかし、それにしてもこの「師弟っぽい関係」、何かいい呼び方はないでしょうか?良い案があったらぜひとも教えてほしいです。(了)


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