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ほとんどの道場がやっている間違った指導精神

剣道人口が廃れて、道場が廃れていく。

何故、剣道人口が減ってしまうのか。

せっかくの日本発祥の伝統文化なのに。

それは単なる少子化だけではなく野球などのスポーツが礼儀を重んじたり、時代に合わせた指導ができるようになったから?かもしれません。

剣道も良い所は、残しつつも指導法を一新しなければ、他のスポーツに子供を取られてしまうだろう。

というわけで、作りました「指導法」マガジン

今回は、よくありがちな指導精神の改善方法と、剣道の元々のいい部分を紹介していきます

熱血指導がこどものやる気を奪うカラクリ

こどもができない

→「足をつかえ!」「もっと攻めろ」(子供に伝わらない指導)

→できない

→それを叱咤する

→こども、やる気なくなる

こうして、最初は楽しかった打ち込みが段々楽しくなくなり子供の苦手意識が増幅していく

今どきの子どもは「ついてこない」と言われているが、単に剣道を始める子供の母体数が減ってこの問題が浮き彫りになっただけである。

この段階だったら、子供は剣道そのものの面白さは理解できない。まずは「母性」のように剣道においての自己を肯定してくれる「居場所」を作ることである。

では、どうしたらいいのかというと、欠点を指摘するのではなく、子供にたくさんの成功体験を覚えさせること

こども「うまくできないよ~」

「でも、さっきよりはうまくいってるよ」

こども「こんな感じ?」→褒められたときのイメージでやる

「うん、うん。その調子!」

こども「褒められると、楽しいぜよ」

人のことを褒めるというのは、対等な人間関係を形成するうえでは、よろしくはないとは私の人生の経験上感じますが

コーチとして、子供の能力を引き上げるのならば、叱咤するよりは褒めて持ち上げていった方がよろしいかと思います。

「思春期」は、感情的思考と論理的思考が入り混じった時期でありますが、子供の時期は「感情的思考」がベースになっていると一応言われていますので、私が提唱できる方針はこのような指導がベースとなります

これは、勉強でも全部そう。うまくいったことをひたすら褒めてあげる。

褒めて成功体験を増やしていく

初心者・子供には、具体的な指導よりも苦手意識を取り外してリミッターを外していくこと

「できない」「難しい」よりも「こんなことができるようになったらすごいね」「できるようになったら楽しいだろうな」というような言葉一つで、できているイメージをふくらませてあげます。

叱る時のルール「礼儀・ルールを叱る」

だからといって、放任というわけではありません。

保護者は剣道の試合に勝つことよりも剣道を通して礼儀が身につくことを望んでいます。

剣道の作法というものにはうるさく叱る(ただし、道場内のルールがいきすぎると子供や保護者が疑問にもって逆効果ではある)

初段の昇段の条件はこの礼儀作法ですからね。これさえ抑えておけば剣道をやっていたという最低限の実績が身につくようになっております。

例「体育館・道場に入る時に礼をしない」「竹刀を跨ぐ」「練習の邪魔」「時間ないから急いで面つけるー!」

試合結果に対して叱ることは絶対してはいけない

何故ならば、もし結果に対して叱っていたら「負ければ怒られる」から剣道をやることになり、試合に対して恐怖感を増幅させるからです。これは、短期的な成長にはなるかもしれませんが、長期的にみると剣道が嫌になり、辞めてしまいます。

「なんであんな動きをしたんだ?」という疑問形の押し付けも同じです、攻められているように感じます。

試合に基本的に触れないこと。本当に疑問に思ったのならあとで監督がビデオで自分の選手の敗因を分析をする。子供だったら、「ここを克服すればもっと上手に試合ができるよ」と諭してあげて弱点を克服させる練習指導を入れてあげるとかですかね。

特に高校は試合結果主義の部分が生徒間同士でも強いので負ければ負けるほど剣道がつまらなくなります。

出来ていないところを叱ってはいけない

これもですが、練習で出来ていないから叱るとかも勿論ダメですね。

「弱点を指摘する」というだけでも委縮してしまいます。

これは、難しいと思いますけど、成功体験を増やしていく。

指導の際は全員集めて「こうやって打突しなさい」と説明して、個人相手に褒めて伸ばす方がいいでしょう。

何度もいいますが、叱るのは、礼儀作法・他道場内の最低限のルール

本来剣道をやることによるメリットの部分である「礼儀作法」から身につく文化を伝統継承していく精神。

ここを守っていくことが結果的に生涯剣道へと繋がっていき「剣道をやっていてよかったなぁ」と大人になって気づくかもしれません

「礼儀作法」を叱らないと秩序が崩壊します。

保護者も「剣道をやらせているのに礼儀が身につかない」と考え始めて子供が「剣道をやめたい」といいだしたらそれをあっさり受け入れてしまう道場と化してしまいます。

叱るのは結果ではなく、礼儀作法

そういえば、私の小学校時代の監督は、今思えば、技術的には大したことない六段の先生だったんですけど、礼儀にはうるさいけれども試合結果に対しては叱ることがなかったので、才能がなかった私でもついてこれましたね。

ところが中学時代の監督は結果に対して叱る先生だったので、私は剣道に対しての自信が喪失して、小学校時代より全く結果がでなくなりました。で、中学時代の私以外の同期はみんな今、剣道をやっていないですね。



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